写真:湯川 カオル子
地図を見る名古屋一の繁華街、栄の中心にある名古屋栄三越。道を歩いていると、その屋上からちょっと顔を出すようにして観覧車が見えるのをご存じですか。
写真:湯川 カオル子
地図を見る実はこの観覧車が、レトロ可愛いとひそかに人気。昭和29年にオリエンタル中村百貨店がオープンすると、3階建ての屋上に初代の観覧車ができました。2年後の昭和31年(1956年)にビルが7階建てに増築した際、8階屋上にできたのが現在の2代目観覧車です。実に64歳!
昭和55年(1980年)に名古屋三越になってからも観覧車は回り続け、現存する屋上観覧車としては日本最古。平成19年には国の登録有形文化財に指定されました。つまり後世に残すべき大切なレガシーであると、国が認めた観覧車です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る観覧車の直径は10メートル、高さは12メートルで、9基のゴンドラがついています。
なにぶん古いこともあり、残念ながら、人を乗せての営業はできません。それでもメンテナンスを定期的に行っていて、今でも回ることができるんです。昔はこの観覧車から名古屋城を見ることができました。
写真:湯川 カオル子
地図を見る懐かしさを覚える形のゴンドラは、レトロで小ぶりで可愛らしい。塗装も10年前に塗りなおされ、今もキレイに保たれます。
写真:湯川 カオル子
地図を見る現代の観覧車は人が乗っても傾いたりしませんが、一人で乗るとこんな感じにかしぎます。通常観覧車内は立入禁止ですが、スタッフの方がいれば座ることもできるんです。
写真:湯川 カオル子
地図を見る観覧車は平成17年(2005年)まで営業。今もスタッフが清掃をしているので、60年の歳月を感じさせないほどキレイです。定員4名とありますが、昔のサイズなので、実はちょっと窮屈です。
写真:湯川 カオル子
地図を見るオリエンタル中村百貨店時代の昭和37年から名古屋三越に変わる昭和55年まで、店のシンボルとして現在のライオン像の場所にあったのが、このカンガルー像です。
デザインは日本におけるグラフィックデザイン界の巨匠河野鷹思が手がけ、カンガルーの親子が来店するお客さんたちを玄関先で迎えました。
写真:湯川 カオル子
地図を見るちょっと気になるのが「鯱の児之像」。これは建物を所有するオリエンタルビルの初代社長が、初ひ孫の誕生を記念して作られたもの。名古屋ならではのしゃちほこを担いでいます。この像のモデルになったお子さんは、今では常務として会社を支えます。
写真:湯川 カオル子
地図を見るよく見ると、しゃちほこの口に穴が。6年前、東側の建物10階屋上にビアガーデンができるまで噴水がありました。その真ん中にこの像が立ち、しゃちほこが水を出していたんです。
写真:湯川 カオル子
地図を見る噴水のしゃちほこ像と共に、10階屋上にあったお稲荷さんも8階屋上にお引越しされました。お稲荷さんは商売繁盛の神様。会社のビルの屋上に作られることが多かったんです。
写真:湯川 カオル子
地図を見るちょっとふっくらとしたお顔だちに柔らかそうな尻尾。今も名古屋栄三越の繁盛を願い、お客さんの笑い声に聞き耳を立てています。
写真:湯川 カオル子
地図を見る観覧車は、平成17年7月20日の最後の運行日まで、1人300円で2周乗ることができました。1週が3分半なので合計7分間乗ることができたんですね。
屋上遊園地は、今ではほとんどの設備がなくなってちょっと寂しく思えるけれど、昔を懐かしむお年寄りやレトロ好きの若者が訪れます。ここには昭和が残っている。のんびりゆっくり動く観覧車。会いに行ってみませんか。
動画:湯川 カオル子
地図を見る観覧車は時々動かしてあげないと機械の不具合も起こるので、今も日曜日や祝日の、お昼や15時ごろに回ります。
住所:愛知県名古屋市中区栄3-5-1
電話番号:052-252-1111
名古屋栄三越営業時間:10時〜20時
屋上広場営業時間:10時〜17時
アクセス:地下鉄、名鉄瀬戸線「栄」駅より地下街で連絡
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
湯川 カオル子
北は北海道から南は鹿児島まで、温泉地を旅しています。とりわけ泉質は、酸性泉が大好きなので、草津温泉にはプチ湯治をしによく出没します。お勧め温泉情報や、B級グルメ、宿泊施設の紹介などを中心に記事を書きた…
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