写真:藤谷 愛
地図を見るお伊勢参りが流行した江戸時代、特に1830年は「文政のお蔭参り」として400万人以上が伊勢神宮参拝を果たしました。とは言っても当時のお伊勢参りは超高額旅行。一般庶民が気楽に行けるものではない上に、九州からの参拝は夢のまた夢というレベルの旅でした。
「一般庶民でも気楽にお伊勢参りを果たせないだろうか?」
そんな思いを元にして、1834年、今に続く大分県屈指の紅葉名所「白馬渓」が臼杵市に誕生しました。
写真:藤谷 愛
地図を見る伊勢神宮外宮の豊受姫神(とようけひめのかみ)の分霊を祀るため、静寂さと景観の美しい社地の選定を行い、渓谷を切り開き、社殿を完成させ、その参道も整備をしたのが、臼杵市街地の商人を中心とした有志たち。その中心的存在だった橋本真彦の子孫は、現在でも祠掌(ししょう)として、白馬渓内にある大神宮を守っています。
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地図を見る白馬渓は入り口から、紅葉の美しさが堪能できる山の中腹にある池のほとりまで20分もかからない道程。上り進めていくにつれ、紅葉の鮮やかさが増していきます。その考え抜かれた演出と美しさを味わいながらハイキングを楽しんでみましょう。
写真:藤谷 愛
地図を見る石工だった橋本氏が中心となって架けた石橋は全部で8基。建設当時、伊勢神宮周辺に架かっていた実際の橋からその名をとったと言われています。
写真:藤谷 愛
地図を見る石橋の形状はすべてが異なっていて、江戸時代の人々の遊び心もうかがえます。高低差のある参道では時折下を覗き込んでみたり、後ろを振り返ってみるのもおすすめ。その場に立つと思わず身がすくんでしまうようなスリリングな石橋もあるんですよ。
写真:藤谷 愛
地図を見る人工的な建築物と侘び寂びを感じさせる自然美の融合こそが、白馬渓の見どころの一つともいえるでしょう。
写真:藤谷 愛
地図を見る白馬渓では大小3つの滝も見ることができます。特に雨の翌日は水量も豊富で、さらに風情のある景色を臨むことも。
写真:藤谷 愛
地図を見る元々「白馬渓」は、山の奇岩を割って勢いよく流れ落ちる水を、木々の間を駆け抜ける白馬になぞらえて名づけられたと言われています。
写真:藤谷 愛
地図を見る伊勢神宮を流れる五十鈴川から名づけられた「五十鈴滝」は、3つの滝の中でも一番高低差があり、滝つぼに流れ落ちる水流に風情があるとして、小さいながらも滝マニアに人気のスポットです。
写真:藤谷 愛
地図を見る何といっても秋の白馬渓は必見!渓流を活かした参道や、伊勢神宮由来の名前の橋の数々を最も彩ってくれるのがやはり紅葉です。
写真:藤谷 愛
地図を見るもちろん紅葉樹木もその見え方を計算したうえで、江戸時代の有志達に植樹されました。登り口からは木々を下から見上げる角度になりますが、大神宮の境内からは、まさに紅葉を見下ろす形に。写真のように色付いた木々が絨毯のように眼下に広がります。
写真:藤谷 愛
地図を見る白馬渓散策のゴールは、モミジなどの紅葉樹木に囲まれた小さな池のある場所です。風のない日には水面が鏡のようになり、そこに写る光景を収めようと、カメラ片手に多くのハイカーが訪れます。
写真:藤谷 愛
地図を見る渓谷の坂を上がりきって見えるのがこの写真の風景。しかし紅葉撮影におすすめなのは、実はこの池の対角線上の場所なのです。
上りついて立っていた場所の真上には多くの紅葉樹木があるため、水面にはその色彩豊かな木々が綺麗に写し出されます。
様々な角度で美しい風景を描きだす池の周囲の散策も是非楽しんでみてください。
そして、時間と体力に余裕がある方に、さらにチャレンジしていただきたい場所があります。
それは白馬渓のある水ヶ城山の山頂展望台です。白馬渓の池から舗装された車道に抜け、さらに30分ほど上ると展望台に到着します。そこからは臼杵の城下町、さらには豊後水道にぽっかり浮かぶ島々まで見渡すことが。
例年11月中〜下旬が紅葉の見ごろとなる白馬渓。難易度も低いハイキングコースなので、ぜひ半日かけて石橋、滝、紅葉、絶景と、その全てを楽しんでみてください。
住所:大分県臼杵市大字前田
アクセス(登り口まで):JR上臼杵駅から徒歩25分/JR臼杵駅からタクシーで約10分
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
藤谷 愛
初めまして!ビンテージ食器、古い建物、美味しいものが大好きな多業種運営者です。事業の一つ「ケレシュ雑貨部 」で扱うビンテージ雑貨の買い付けで訪れる国の美味しいものや観光スポットについて書いています。ま…
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