奈良・天河神社で外せない!神宝「五十鈴」・禊殿・六角岩

奈良・天河神社で外せない!神宝「五十鈴」・禊殿・六角岩

更新日:2020/10/08 14:23

ふるかわ かずみのプロフィール写真 ふるかわ かずみ 神社・パワスパ(温泉)巡りスト
奈良県吉野郡天川村の「天河大辨財天社(天河神社)」は、芸能や音楽関連に御利益が強いとされる弁財天が祀られているため、業界関係者も多く訪れる神社。決してアクセスがいいとは言えない山深い場所にありますが、ご縁のある人しか行けないという噂もあり参拝客が後を絶ちません。せっかく訪れたら、本殿以外にもぜひ押さえておきたい神宝の「五十鈴」はじめ、禊殿・六角岩ほかご紹介します。

魂の進化を表す神宝「五十鈴(いすず)」

魂の進化を表す神宝「五十鈴(いすず)」

写真:ふるかわ かずみ

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天河大辨財天社(以下天河神社)の創建は飛鳥時代にまで遡ります。古くよりこの地では龍や水の信仰が篤く、大峰山を開いた修験道の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)が弥山に弁財天を祀ったのが始まりとされ、その後も空海が参籠(さんろう)したりと、神仏習合の場として栄えてきました。

※参籠・・神社・仏寺などに、ある期間こもって祈願すること

魂の進化を表す神宝「五十鈴(いすず)」

写真:ふるかわ かずみ

そして天河神社を象徴するものに「五十鈴」があります。こちらの五十鈴は古来より伝わる独自の神宝。

天照大御神が天岩屋戸にこもったときに、天宇受売命(あめのうずめのみこと)が、岩屋戸の前で躍った話は有名ですが、その際天宇受売命が持っていたちまきの矛(神代鈴をつけた矛)が同様のものだとか。

※現在(2020.9月)拝殿の鈴は鳴らせないようになっています

魂の進化を表す神宝「五十鈴(いすず)」

提供元:天河大辨財天社

http://www.tenkawa-jinja.or.jp/

天河神社の五十鈴は一般の鈴の形とは違い、3つの鈴をつなげているのも特徴的。本来鈴はその響きで邪気を祓う役割もありますが、この五十鈴にはそのほか3つの魂の状態(みむすびの精神)を表しています。

・生魂(いくむすび)
万物を生み出すいきいきとした生命力の状態

・足魂(たるむすび)
働きが満ち溢れて(充足している)状態

・玉留魂(たまずめむすび)
全体が統一され一体になる魂の状態

魂の進化に重要な要素ということで、普段あまり意識することのない魂というものを意識してみるきっかけになるかもしれません。

遠くて足を運べない人はHPから購入もできるので、気になる方はチェックしてみてくださいね。

鎮魂殿(禊殿)は静寂な心落ち着く聖域

鎮魂殿(禊殿)は静寂な心落ち着く聖域

写真:ふるかわ かずみ

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参拝される方の中には本殿だけで済まされる方も多いかもしれませんが、ちょっと待って!
せっかく参拝するならぜひ本殿から徒歩約10分の場所にある「鎮魂殿(禊殿/みそぎでん)」にも足を運んでみてください。ここは社の裏の高倉山がご神体となっています。

通常は神職さんが鎮魂行法(ちんこんぎょうほう)などの神事で使用されますが、一般の方も参拝OK。知る人ぞ知る場所になっており、本殿とはまた違って静寂で神聖な空気が漂っているのを感じられる場所です。

鎮魂殿(禊殿)は静寂な心落ち着く聖域

写真:ふるかわ かずみ

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そしてこちらも気づきにくいのですが、拝殿向かって右手にまわると何やら気になる石が・・。

これは平成23年に紀伊半島を襲った豪雨災害で、このあたり一帯が土砂崩れが起き、その際向かいの山から落ちてきた石を祀ったもの。拝殿も水に浸かる被害があったものの無事で、石も自然崇拝という形でこうして残しています。

古来より信仰されてきた神秘の六角岩

古来より信仰されてきた神秘の六角岩

写真:ふるかわ かずみ

さて、さきほどの禊殿は本殿から歩いて約10分ほどになります。途中右手に天ノ川がゆったり流れ、気候がよければ対岸ではテントをはった家族連れで賑わったり、川で釣りを楽しむ人の姿を多く見かけます。何より透き通るエメラルドグリーンの水の美しさには心癒やされます。

古来より信仰されてきた神秘の六角岩

写真:ふるかわ かずみ

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ちなみに歩くのはしんどいなという方も大丈夫!鎮魂殿(禊殿)の向かいには、駐車場もあるので車での移動もOK。

古来より信仰されてきた神秘の六角岩

写真:ふるかわ かずみ

さて、鎮魂殿(禊殿)と共にぜひチェックしてもらいたいのが、対岸に見える「六角岩(ろっかくいわ)」。こちらも知る人ぞ知るちょっとした見どころとなっています。

六角形の形をしていることから六角岩と呼ばれていますが、位置的にちょうど天ノ川がカーブする突き当たりにある場所ということもあり、いろんな神秘的要素が重なり、古来より地元の人の信仰対象とされてきました。

さきほどの駐車場の突き当たりから見るとわかりやすいので、ぜひこちらもチェックしてみてくださいね。

境内の5社殿と空から降ってきたとされる天石

境内の5社殿と空から降ってきたとされる天石

写真:ふるかわ かずみ

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さて、次にご紹介するのは「天石(てんせき)」です。

2つめの鳥居をくぐり、階段を少しあがった左手に5つのお社があります。こちらは天照大御神はじめ、弁財天の化身・龍神、このあたりを古くからお守している琵琶山の地主神などが祀られているお社。地元に古くから縁がある神様もいらっしゃるのでぜひこちらにもご挨拶を。

境内の5社殿と空から降ってきたとされる天石

写真:ふるかわ かずみ

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そしてそのお社の後ろに柵で囲ってあるのが「天石(てんせき)」と呼ばれる石。

このあたり一帯の坪の内というエリアは「四つの天から降った石」「三つの湧き出る清水」「八つの社」に囲まれし処とされ、神域を表す地ということ。その天から降った四つの石の3つが境内にあります。そのうちの1つが五社殿前のこちらの石。

では2つ目は・・。

境内の5社殿と空から降ってきたとされる天石

写真:ふるかわ かずみ

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二の鳥居をくぐって階段あがってすぐ右手にあるのが2つ目の石。意識していないとつい通りすぎてしまいそうです。

残り3つ目は行ってみて探してみてくださいね。

アクセスは?

アクセスは?

写真:ふるかわ かずみ

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天河神社まではバスか車でしか行けません。しかもバスは1日3本。
大阪市内からだと近鉄吉野線の特急で「下市口駅」で下車(特急で約1時間30分乗車)。そこから中庵住(なかいおすみ)行きのバスで約1時間の乗車で天河大弁財天社で下車すぐとなります。トータル3時間近くかかりますし、本数がかなり少ないので事前に時間はご確認を!

※記事下の関連MEMOにバス時刻表リンクあり。または神社HPで確認を

天河大辨財天社(天河神社)の基本情報

住所:奈良県吉野郡天川村坪内107
電話番号:0747-63-0558 / 63-0334
無料駐車場あり(約30台)

2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/09/22 訪問

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