四季折々の豊かな自然が魅力の、奈良県曽爾村。曽爾高原や屏風岩公苑が有名な観光スポットですが、実は美しい滝もあることを皆さんはご存知でしょうか?
「済浄坊(さいじょうぼう)の滝」があるのは、曽爾村の東海自然歩道沿い。東海自然歩道とは1都2府8県に及ぶ自然歩道で、自然に直に触れ、貴重な文化財に出会うことを条件にコースが選定されています。
済浄坊の滝へ向かう東海自然歩道の入口は、曽爾村内に案内板が立っているのでそれを目印に向かいます。
所々手摺り付きの階段はあるものの、自然歩道なだけあって浮石などもあり、また雨の後は足元が滑りやすくなっています。道のり自体は平坦で、自然歩道の入口から滝までは徒歩10分前後と気軽に行ける距離ですが、歩きやすい靴で訪れるようにしましょう。
自然歩道の脇には横輪川(よこわがわ)が流れており、澄んだ水の流れと川のせせらぎを楽しみながら歩くことができます。ついつい「魚はいないかな…」とじーっと見てしまうくらい、透明度の高い綺麗な水が流れています。
木が生い茂っているため、良く晴れた日でも直射日光に晒されることはなく、快適に散策を楽しめますよ。
東海自然歩道の入口から10分ほど歩くと、済浄坊の滝が見えてきます。済浄坊の滝は「上の滝」と「下の滝」があり、こちらの写真は「済浄坊の滝 下の滝」です。
かつて「済浄坊」というお寺があり、修験者がこの滝で行水して身を清め、水煙大不動明王の霊を仰いだと伝えられている済浄坊の滝。遊歩道の右側には、水煙大不動明王と書かれた石碑があります。
落差15mほどの「済浄坊の滝 下の滝」は、飛沫をあげて岩肌を豪快に、広がるように流れ落ちる分岐瀑。修験者がここで身を清めていたという言い伝えも納得できる、とても清らかな雰囲気の滝です。
春は新緑が水面に映え、夏は心地良い滝音が涼しさを誘い、秋は紅葉が美しい済浄坊の滝は、四季を通して楽しめる滝。訪れる人もそう多くはないスポットなので、自然と静かに向き合うことができます。
エメラルドグリーンの滝壺は、思わず飛び込みたくなる美しさ!色鮮やかな滝壺は、水に入らずとも眺めているだけで最高にリフレッシュ出来るでしょう。陽の光が差し込むと、より一層美しさが増します。
下の滝から遊歩道を数分のぼると「済浄坊の滝 上の滝」があります。飛沫をあげて岩肌を流れ落ちる下の滝と異なり、上の滝は岩肌を滑るように流れる静かな滝です。落差は8m程ですが、雨の後は十分な水量で見応えがあります。
上の滝も下の滝同様、滝壺は美しいエメラルドグリーン。滝壺は深さがありますが、その流れの先は夏場に足を浸すにはちょうど良い浅瀬が広がっています。
水底がはっきりと見える美しい水は溜め息もの!この辺りは済浄坊渓谷として、奈良県の清澄な水「やまとの水」に認定されています。
動画:SAORI GRAPH
それでは25秒ほどの動画で「済浄坊の滝 下の滝」の様子をどうぞ。心地良い滝の音と滑らかな流れ、エメラルドグリーンの滝壺がご覧いただけます。
写真:SAORI GRAPH
地図を見る済浄坊の滝の近くには「長走りの滝」という滝もあります。県道784号沿いに「長走りの滝」という看板があり、ガードレール越しに滝の姿を見ることができます。
済浄坊の滝のように歩道が整備されていないので、きちんとした装備がない限りは県道から滝の落ち口を眺めて楽しみましょう。
提供元:Adobe Stock
https://stock.adobe.com/jp/済浄坊の滝や長走りの滝から15km程車を走らせたところには、三重県名張市の有名な「赤目四十八滝」があります。大小さまざまな滝が約4kmにわたり楽しめる赤目四十八滝は、滝好きにはうってつけの場所!曽爾村の滝とあわせて、滝三昧の旅を楽しんでみてはいかがでしょうか?
住所:奈良県宇陀郡曽爾村小長尾
アクセス:
近鉄榛原駅からバスで約1時間、曽爾村役場前下車。その後徒歩約50分
近鉄榛原駅から車で約40分、その後徒歩約10分
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/5更新)
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