写真:小野 雅子
地図を見るセントパンクラス・ルネッサンス・ホテルの前身ミッドランド・グランド・ホテルは、1873年に創業しました。その当時セントパンクラス駅を建設中だったミッドランド鉄道会社が、自分らの誇る偉大な駅にふさわしいホテルを建設しよう!とデザイン・コンペを催したのが始まりです。
そして応募された11点の建築案の中から選ばれたのが、ジョージ・ギルバート・スコットによるもの。官庁街ウェストミンスターの外務省や、ハイドパーク南端にあるアルバート・メモリアルのモニュメントを作ったことでも有名なスコットならではの威風堂々とした建物は、今もその魅力を失いません。
写真:小野 雅子
地図を見るやがて時代が変わりミッドランド・グランド・ホテルは1935年に閉鎖。その後はブリティッシュ鉄道の社屋として長らく使用されましたが、2011年に現在のセントパンクラス・ルネッサンス・ホテルとして再生しました。
このホテルの実用的利点として最も顕著なのは、なんと言っても足回りの良さ。ロビーから続く出口のひとつは駅に直結しているので、外を歩かずに地下鉄やユーロスターへとアクセスする事が出来ます。雨の日や寒いときも多いロンドン、これは嬉しいポイントでしょう。
写真:小野 雅子
地図を見るホテルに入ってすぐ目前に現れるロビーは、昔タクシーが駅に横付けする車寄せだった場所。現在では屋根に覆われカーペットの敷かれた床があるものの、その当時の様子が目に浮かびそうです。
セントパンクラス駅が開業したのは自動車タクシーが普及する前だったので、その頃のタクシーは「ハンソム・キャブ」と呼ばれた辻馬車。シャーロック・ホームズが小説の中で乗っている、あのタイプです。だからロビーにあるレストラン&バーの名前も「ザ・ハンソム(The Hansom)」。ここは朝食からティータイム、夜はカクテルや夕食にと一日をとおして人気です。
写真:小野 雅子
地図を見るセントパンクラス・ルネッサンス・ホテルの総客室数は、245室。そのうちスタンダード・ルームを中心としたバーロウ・ハウス棟には207室があります。
各部屋によって多少アレンジが違うものの、いずれも共通しているのは洗練されたエレガンス。25平方メートルから32平方メートルのゆとりある広さに、選び抜かれたモダン・クラシックな家具と機能性にすぐれた設備が整っています。寝心地満点のベッドもクィーンサイズ、キングサイズ、ツィンなどご希望に合わせてどうぞ。
写真:小野 雅子
地図を見るバス・アメニティは英国の新進パフューマリーとして話題のジェームズ・ヒーリーによる、「セント・クレメンツ」シリーズで統一。オレンジとレモンの爽やかな香りにアーモンドオイルなどの天然成分が配合された優しいシャンプーやシャワージェルで、旅の疲れを洗い流しましょう。
またバスルームで出迎えてくれるアヒル君は、当ホテルのオリジナル・デザイン。品格さえ漂うゴールド地に葉っぱ柄の彼は宿泊者に大人気で、ほとんどの人が連れて帰るというのも頷けますね!
写真:小野 雅子
地図を見るコーヒー紅茶セットも大充実。電気ケトルにティーバッグの各種お茶、食べきりサイズのお菓子ショートブレッド、ネスプレッソが並び、小型冷蔵庫もあります。
衛星放送が見られる大画面TVに、国際ケーブルを備えたデスクと高速WiFiなど、快適ステイに不可欠なものは完備。もし他にも何か必要なものがあったらコンシェルジェさんに相談してみれば、きっと迅速で細やかな対応をしてくれますよ。
写真:小野 雅子
地図を見るこのホテル滞在中に味わい尽くしたいのが、ヴィクトリア時代のまま時が止まったように華麗な館内です。天井、柱、階段など細部にこだわったデザインは息をのむほどの優美さ。廊下を歩いていると19世紀の人気画家トーマス・ウォレス・ヘイによるロマンチックな壁画が不意に現れたりして、まるで美術館の中にいるよう。
写真:小野 雅子
地図を見るそして前述のバーロウ・ハウス棟に続くチャンバーズ棟にはスイートの客室が38あり、こちらもサイズや設備が各種そろいます。ささやかな贅沢気分を味わえるジュニア・スイートから、居間で40名もの着席ダイニングを用意できるロイヤル・スイートまで、幅広いチョイスが自慢です。
写真:小野 雅子
地図を見るイベント・ルームは12室。ビジネス会議から結婚式を始めとするパーティーなど、人数と用途に適した会場を選べます。また地下一階には運動ジムとエステ、プールにサウナやマッサージルームを備えたスパ。プールとジムは宿泊者ならば誰でも使えるので、フィットネス派は水着やウェアーを持参すると良いでしょう。
写真:小野 雅子
地図を見るホテル内にはレストラン&バーが4箇所あります。中でも必見なのは、昔は駅の券売所だった「ブッキング・オフィス」。バーカウンターの背後にそびえる巨大なキャビネットは、実は切符を売る窓口が並んでいた所。今もオリジナルのまま残っている様子は、一見の価値があります。
2020年10月現在「ブッキング・オフィス」は残念ながら一時休業中ですが、ホテルのラウンジから駅構内へと続く通路でもあるため入口は開放されています。通りがかりにでも立ち寄って、ぜひじっくり見てみて下さいね。
写真:小野 雅子
地図を見るいっぽうロビーにある「ザ・ハンソム」は、朝食からランチに午後のお茶、夜のカクテルタイムと幅広く使えて便利。たっぷり自然光が降りそそぐ明るい雰囲気のなかソファーで寛ぎながら、かつてここに辻馬車タクシーが音を立てて入ってきた様子を想像してみるのも一興です。
写真:小野 雅子
地図を見る写真:小野 雅子
地図を見る今や日本など他国でもすっかり定着してきたイギリス発祥のアフタヌーンティーは、ここセントパンクラス・ルネッサンス・ホテルでも大人気です。
5種のサンドウィッチはスモークサーモン&クリームチーズ、トリュフ風味のエッグマヨネーズ、ほのかにカレー風味のコロネーション・チキンなど、どれも作りたてで美味(なお希望すればベジタリアン向けメニューに変更可能)。スコーンはプレーンとフルーツ入り1個ずつ、小ぶりで上品な甘みが嬉しいケーキ4個で1人前です。
もちろん食べきれなかったら、箱詰めにしてもらいましょう。お部屋に戻ってから改めて別腹の別腹(笑)を楽しむのも、冷蔵庫に入れておいて翌日のお茶請けにするのもいいですね。
写真:小野 雅子
地図を見るアフタヌーンティーのお茶は、何種類でもお代わり自由。イングリッシュ・ブレックファーストやアールグレイといった定番のイギリス紅茶、ウーロン茶、緑茶、ハーブティーなど豊富に揃っているので、色んなお茶を好きなだけどうぞ。
ちょっと珍しいのはスパークリング・ティー。ローズティーまたはジャスミンティーをスパークリング・ウォーターで割った冷たいお茶で、ビジュアルよし&香りよし。お酒が飲めない人でも、おしゃれなシャンパン・アフタヌーンティーの気分を味わえて嬉しいドリンクです。
写真:小野 雅子
地図を見るその圧倒的なヴィジュアルで映画やドラマのロケ地にも多様されている、セントパンクラス・ルネッサンス・ホテル。こと時計塔を含む外観はハリーポッター・シリーズの映画では実際のセントパンクラス駅でなくキングスクロス駅として登場し、今もハリポタ・ファンにとって聖地のひとつ。また隣接する大英図書館でマグナカルタやダ・ヴィンチの素描、モーツァルトの手書き楽譜などを見に行くのもお勧めです。
地下鉄やユーロスターへのアクセスという地の利と、洗練されたサービスも抜群。ロンドン屈指の美麗ホテル、セントパンクラス・ルネッサンスで思い出に残るロンドン時間をお過ごしくださいね!
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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