お洒落タウンの一角に?珍スポット・緑の巨人「名古屋大仏」

お洒落タウンの一角に?珍スポット・緑の巨人「名古屋大仏」

更新日:2020/10/19 17:15

土庄 雄平のプロフィール写真 土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー
名古屋の中でも住みやすいと言われる千種区覚王山・本山周辺。名古屋駅から電車で約15分という好立地であり、閑静かつお洒落な雰囲気が漂うのが特徴です。そんなこの場所に、全国屈指の珍スポットが存在するのはご存知でしょうか?その名も「名古屋大仏」。日本三大大仏の座を脅かす、大仏界の新星です。巨人を思わせる圧巻の迫力と、どこかエキゾチックな鮮やかな佇まい。その存在感を、とくとご覧ください!

お洒落タウンの一角に不思議な空間の入り口が!

お洒落タウンの一角に不思議な空間の入り口が!

写真:土庄 雄平

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今回紹介する「名古屋大仏」が位置するのは、地下鉄本山駅の南東。6番出口から地上に出て、徒歩2〜3分歩くと、その入り口へ到着します。辿り着けば、まずその佇まいに驚くことでしょう。

なんと道がスーッと伸び、その先にはコンクリートの門が!まるで異世界へつながるような、不思議な雰囲気を放っています。

お洒落タウンの一角に不思議な空間の入り口が!

写真:土庄 雄平

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名古屋大仏が位置しているのは、本山の古刹・桃厳寺の境内。かつて織田信長の弟・信行が父・信秀の菩提を弔うために建立し、弁財天のお寺として親しまれてきた由緒ある寺院です。

門をくぐると、お洒落な本山の町とは一線を画す、荘厳なお堂や灯籠が配されています。

お洒落タウンの一角に不思議な空間の入り口が!

写真:土庄 雄平

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しかし、先ほどの門も含めて、どこか違和感があるような…?その正体は、境内各所にエキゾチックさが漂っているから。建築物や、境内に据えられている造形物の中には、チベット仏教やヒンドゥー教の影響も受けているものが多数見受けられます。

秘密の階段を下りていくと現れる「名古屋大仏」

秘密の階段を下りていくと現れる「名古屋大仏」

写真:土庄 雄平

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そんな桃厳寺の境内の一角に、名古屋大仏へと続く道があります。朱色と白色の対比が印象的な、二つ目の門をくぐり、北東角へと進んでみてください!すると、竹やぶへと降りていく秘密の階段が見つかります。

恐る恐るその階段を下りながら、周りを見渡すと、ついに「名古屋大仏」なる仏像が木々の間から姿を現します。どう見ても、全長10m以上はあると思われる巨体。今まで木々に隠れて見えなかったのですが、それが不思議なくらい、まるで巨人のような存在感です。

秘密の階段を下りていくと現れる「名古屋大仏」

写真:土庄 雄平

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そしてお膝元へと至れば、その全貌が明らかに!なんとも造形が整った大仏さまが現れます。インパクトが凄いのは、鮮やかな緑色が塗られているから。実は元々、普通の金属の色合いだったのですが、2006年に何故か一面この色に塗られました。

それ以来、"緑色の大仏"として全国の珍スポットマニアから注目を浴び、今では、日本三大大仏の座を脅かすニューホープと話題になるほど。その姿を一目見ようと、これまで多くの人が参拝に訪れています。

秘密の階段を下りていくと現れる「名古屋大仏」

写真:土庄 雄平

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そんな、ややネタ感が否めないこの「名古屋大仏」ですが、その成り立ちは立派なもの。

実は、4年に一度開かれる世界的なスポーツの祭典の開催地に名古屋市が立候補したことから、開会式に合わせて開眼供養を行なう計画となっていました。

結局、開催地は韓国のソウルに決まり、実現することはありませんでしたが、目元と口元に金箔が添えられていることも、かつての壮大な計画を物語っています。

大仏の周囲にも珍スポットな見所がたくさん!

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写真:土庄 雄平

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色以外に、名古屋大仏が他の大仏と違うところは、その装飾でしょう!大仏の座台の付近には、信仰をする人々の姿や、チベット仏教を彷彿とさせる像が並びます。

特に中心に据えられている法輪と、右手に鎮座する鹿は、チベット仏教の特徴で、”お釈迦様の教え"を象徴するもの。まさに「名古屋大仏」は、外来色をふんだんに取り入れた大仏となっています。

大仏の周囲にも珍スポットな見所がたくさん!

写真:土庄 雄平

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また、仏像の近くに、手だけの像が据えられているのも面白いところ。名古屋大仏の手と同寸大のこの像は、手の形で仏の状態を表す印相をかたどっています。

今となっては、この手の像が据えられた背景は、よく分かっていませんが、名古屋大仏がいかに巨大かを、実際に手にとって感じられるので、ぜひ触れてみてくださいね。

大仏の周囲にも珍スポットな見所がたくさん!

写真:土庄 雄平

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また最後に、名古屋大仏を見渡すように設けられているのが、ペットたちの供養塔。実は、この桃厳寺は動物愛好家が足繁く通う場所。犬や猫を象った石像が安置され、自らが愛したペットたちを思い思いに偲んでいます。

きっと亡くなったペットたちは、名古屋大仏に導かれ、天へ昇っているのかもしれませんね。

謎が深まるばかり!珍スポット「名古屋大仏」を訪れよう

謎が深まるばかり!珍スポット「名古屋大仏」を訪れよう

写真:土庄 雄平

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名古屋のお洒落タウン・本山の一角に突如現れる「名古屋大仏」。なんの説明もなく、気軽に寺院の境内から入れることもあって、一層なぜこんな場所にあるのか?謎が深まるばかりの珍スポットです。

B級スポットがお好きな方は、ぜひ足を踏み入れてみてください。きっとミステリアスでエキゾチックな体験ができますよ。

名古屋大仏 桃厳寺の基本情報

住所:愛知県名古屋市千種区朝岡町2丁目41
電話番号:052-781-1427
アクセス:地下鉄本山駅から徒歩約5分

2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/08/25 訪問

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