道央「ウポポイ」日本初の国立アイヌ民族博物館&野外ミュージアム

道央「ウポポイ」日本初の国立アイヌ民族博物館&野外ミュージアム

更新日:2020/11/14 09:32

北川 りさのプロフィール写真 北川 りさ ドローン撮影トラベルライター、グルメライター
北海道の白老町にあるポトロ湖のほとりに、「ウポポイ」が2020年7月にオープンしました。日本初のアイヌの歴史と文化を主題とした国立博物館や体験型フィールドミュージアムなど、見所満載!
アイヌに語り継がれた物語をスクリーンだけでなく床にまで映し出した大迫力短編アニメーション、湖畔の屋外ステージで披露されるアイヌの伝統芸能、アイヌ料理を楽しめるレストランなど、魅力たっぷりのウポポイをご紹介します。

アイヌ文化に触れて・感じて・楽しめる施設

アイヌ文化に触れて・感じて・楽しめる施設

写真:北川 りさ

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新千歳空港から特急列車や車で約40分、JR白老駅から徒歩約10分の場所に「ウポポイ」はあります。ウポポイは「民族共生象徴空間」の愛称。私たちの国の貴重な文化であり、存続の危機にあるアイヌ文化復興と発展の拠点となるナショナルセンターです。

アイヌ民族は独自の言語、文化、歴史を有する先住民族。衣服や道具を美しく飾るアイヌ文様、自然界すべての物に魂が宿るとされている「宗教観」、祭りや家庭での行事で踊られる「古式舞踊」など、固有の文化を発展させてきました。この豊かなアイヌ文化に触れて、感じて、楽しめる施設が「ウポポイ」です。

※「ウポポイ」はアイヌ語で「おおぜいで歌うこと」を意味します。

アイヌ文化に触れて・感じて・楽しめる施設

写真:北川 りさ

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園内の第一言語はアイヌ語が使われており、施設表示の最初にはアイヌ語がカタカナやローマ字で表記されています。

ウポポイへ行く道は「カンカン(いざないの回廊)」から始まります。まるで深い森の中へ迷い込むかのように、アイヌの世界へといざなう空間。

鳥のさえずり、木々の向こうからじっと見つめる鹿…。霧が立ち込める森の中を歩いてゆくと、目の前にアイヌのコタンが現れます。

アイヌ文化に触れて・感じて・楽しめる施設

提供元:北海道開発局

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北海道の大自然に囲まれた美しいポトロ湖のほとりにたたずむウポポイは、体験型フィールドミュージアムである広大な「国立民族共生公園」と、「国立アイヌ民族博物館」などで構成されています。

いざないの回廊は写真の右下の部分にあり、ここを抜けると、歓迎の広場、大きな円形のエントランス棟へと続きます。エントランス棟の奥に券売機と入退場ゲートがありますので、早速施設の中へと入ってみましょう。

多彩なプログラムを体験できるフィールドミュージアム

多彩なプログラムを体験できるフィールドミュージアム

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

https://ainu-upopoy.jp/地図を見る

入退場ゲートで園内マップとプログラムのタイムテーブル冊子を入手しておくのがオススメです。

ウポポイにはアイヌの文化やアイヌの世界観、自然観、信仰などを知ることのできる様々なプログラムが用意されています。体験交流ホール、体験学習館、工房のプログラムに参加するには、来場当日に配布される整理券(無料)が必要なものがあります。最初にタイムテーブルを見てスケジュールを立てておくと、広い敷地内を効率よく回れますよ。

屋外にはステージが2カ所あり、歓迎のおどりやアイヌの暮らしと文化を解説する「コタンの語り」などを見られます。

多彩なプログラムを体験できるフィールドミュージアム

写真:北川 りさ

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ポロト湖の東側は、アイヌの伝統的家屋チセが再現され生活空間を体験できる「伝統的コタン」エリア。家の決まり事やカムイ(神)との関わり、チセでの暮らしについての解説を聞きながら、内部を見学することもできます。

多彩なプログラムを体験できるフィールドミュージアム

写真:北川 りさ

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湖にアイヌが伝統的な漁に使用している丸木船を浮かべ、実際に漕ぐ様子を解説付きで見学できるプログラム、園内の樹木にまつわる物語や歌などのプログラムが用意されています。

公園内には伝統工芸の実演を見学できる工房も。木彫や編み物、刺繍など、アイヌの伝統工芸の魅力を紹介しています。

ユネスコ無形文化遺産の伝統芸能や最新技術映像も

ユネスコ無形文化遺産の伝統芸能や最新技術映像も

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

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ポロト湖の西側には体験交流ホールがあり、ユネスコ無形文化遺産に登録されている「アイヌ古式舞踊」などの伝統芸能上演や、短編映像「カムイ ユカラ」が上映されています。

ユネスコ無形文化遺産の伝統芸能や最新技術映像も

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

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この「カムイ ユカラ」はアイヌに伝わる2種類の物語をスクリーンだけでなく床にまで映し出す短編アニメーション。ダイナミックな演出に惹き込まれます。

伝統芸能と短編映像を見学するためには、45分前から会場で配布される座席指定券が必要です。早めに指定券をゲットしておきましょう。

ユネスコ無形文化遺産の伝統芸能や最新技術映像も

写真:北川 りさ

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体験学習館ではアイヌの代表的な楽器であるムックリ(口琴)とトンコリ(五弦琴)の演奏やオリジナルの紙人形劇「ポン劇場」を鑑賞できます。

「ポン劇場」は紙人形劇を通じてアイヌ語に親しめるように、アイヌに伝わる物語の紹介やおとぎ話のアイヌ語版を読み聞かせしてもらえます。

体験学習館別館では、アイヌとつながりの深い動物(カムイ)が見ている世界をドーム型スクリーンにて180度のパノラマ映像で体験できる「カムイ アイズ」を楽しめます。

日本最北端の国立博物館は圧巻

日本最北端の国立博物館は圧巻

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

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「国立アイヌ民族博物館」は事前に専用ウェブサイトにて日時指定予約が必要です。当日、予約なしでは入場できませんので、充分にご注意ください。

予約した時間になったら、展示室の入口へと向かいましょう。この博物館は日本で最北端の国立博物館でもあり、日本初のアイヌの歴史と文化を主題とした国立博物館。予約してても見る価値があります。

基本展示室と特別展示室は2階。2階にはパノラミックロビーもあり、公園を一望できる素晴らしい眺めが楽しめます。この絶景を見てから、展示室へと向かうのがオススメです。

日本最北端の国立博物館は圧巻

写真:北川 りさ

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基本展示室は「ことば」「世界」「くらし」「歴史」「しごと」「交流」の6つのテーマをアイヌ民族の視点で紹介しています。3つの大型スクリーン、頭上に光り輝くリング、白を基調とした洗練された展示室の内装も見所のひとつです。

日本最北端の国立博物館は圧巻

写真:北川 りさ

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「アイヌ」という言葉はアイヌ語で「人間」を意味しています。アイヌ語は2009年ユネスコにより存続の危機にある言語と位置付けられました。アイヌ語だけでなくアイヌの文化も継承の危機に瀕しています。アイヌの文化を未来へとつなげていくため、映像や音声などを使って文化や歴史を楽しく知ることができるように工夫されているのです。

1階にはシアターとミュージアムショップがあり、各地の作家が製作したアイヌ工芸品や博物館オリジナルグッズ、書籍などを買える他、湖を眺めながらコーヒーが飲めるカフェコーナーも併設されています。

アイヌ料理やスイーツも絶品!

アイヌ料理やスイーツも絶品!

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

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ウポポイにはミュージアムカフェ以外にも、入退場ゲートの外にある「エントランス棟」や「歓迎の広場」にレストランやカフェが用意されています。

「エントランス棟」には、アイヌの文化を源流とする食材に現代の調理技術を取り入れた創作料理が食べられる「焚火ダイニング・カフェ ハルランナ」、アイヌ文化や地元食材や活かしたメニューやテイクアウトできる軽食があるフードコート「ヒンナヒンナ キッチン 炎」が。「歓迎の広場」には、アイヌ伝統料理や白い恋人ソフトクリームなどの軽食やドリンクを販売するカフェ「リムセ」があります。

アイヌ料理やスイーツも絶品!

写真:北川 りさ

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オススメは「リムセ」の「ユクカツカレー (¥1,200)」。白老産鹿肉のカツと道産野菜の素揚げをいなきびごはんの上にトッピングしたカレーです。鹿肉はジュージーで柔らかく、臭みが全くありません。豊かな旨みが口の中に広がります。サラダや日替わりの野草茶もセットでついています。

他にも、白老産の鮭と野菜の汁物の「チェプオハウ(¥650)」(野草茶つき)やベジタリアン対応メニューから、じゃがいもを凍らせて作ったアイヌ料理のお団子「ペネイモ」などの軽食、お土産品までそろっています。

アイヌ料理やスイーツも絶品!

提供元:公益財団法人 アイヌ民族文化財団

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他にもお土産品として人気なのは、歓迎の広場にある「ななかまど イレンカ」のスイーツ。北海道の濃厚なチーズを使用したカップチーズケーキと、道産りんごを使用したアップルパイ、土産菓子やアイヌ文様を使用したオリジナル製品も販売しています。「エントランス棟」のショップ「ニエプイ」でもウポポイ限定のお菓子やアイヌの工芸品、お土産に最適な品が買えます。

入退場ゲートの外のレストランやショップは、食事やお土産を買うだけであればウポポイ入場料がかかりません。カフェやレストラン目当てで来る人もいるそうですよ。

ぜひ、北海道の「ウポポイ」に一度足を運んでみてくださいね。

ウポポイの基本情報

住所:北海道白老郡白老町若草町2丁目3
電話番号:0144-82-3914
閉園日:月曜日(祝日または休日の場合は翌日以降の平日)および 年末年始(12月29日〜1月3日)
営業時間:9:00〜17:00(2020年11月から2021年3月31日まで)
アクセス:JR新千歳空港駅からJR白老駅まで特急列車で約40分、JR札幌駅からJR白老駅まで特急列車で約65分。JR白老駅からウポポイまで徒歩約10分。
車で新千歳空港より高速道利用すると約40分、札幌から高速道路利用すると約65分。

※ウポポイ入場には入場日の事前予約が必要。国立アイヌ民族博物館の展示室に入館するには、別途、日時指定予約(無料)が必要です。
※ウポポイ及び博物館の展示室ともにご来場日の2週間前から予約可
※プログラム等が変更になる場合があります。施設を訪問する場合は最新の情報をご確認ください。
※カムイ ユカラの「ラ」、リムセの「ム」、ユクカツカレーの「ク」、チェプオハウの「プ」はアイヌ語表記で正しくは小文字です。

2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2020/10/03 訪問

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