エンマさんって、こんにゃくが好物なの!?東京・小石川「源覚寺」

エンマさんって、こんにゃくが好物なの!?東京・小石川「源覚寺」

更新日:2020/10/31 16:35

井伊 たびをのプロフィール写真 井伊 たびを 社寺ナビゲーター、狛犬愛好家
東京・小石川にある「源覚寺」は、悠久の歴史ある名刹である。2024年には開山400年を迎える。「こんにゃくゑんま」と親しまれ、眼病平癒のご利益ありと信仰されている「閻魔様」、小石川七福神の「毘沙門天」、中華風の狛犬、平和のシンボル「汎太平洋の鐘」。歯痛鎮静にご利益があり、水商売やお相撲に関係する人々の参拝も多い「塩地蔵」など見処が多い。また漱石の「こころ」など文学作品にしばしば登場する。

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2024年に開山400年を迎える「源覚寺」

2024年に開山400年を迎える「源覚寺」

写真:井伊 たびを

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東京都文京区小石川にある「源覚寺」は、「浄土宗」のお寺さんである。寛永元年(1624年)に、「定誉随波(じょうよずいは)上人」によって開山され、来る令和6年(2024年)には、開山400年を迎える。

通称「こんにゃくゑんま」と呼ばれ、いまも多くの人々から信仰されている名刹である。過去に四度の大火や、東京大空襲に見舞われたが、幸いにもご本尊だけは無事で現在にいたっている。

さて、「浄土宗」は末法の世にこそ必要とされる、誰にでも実践できる修行「専修念仏」が基本である。「南無阿弥陀仏」と唱えれば極楽往生がかなうとした、宗祖・法然が始めた鎌倉新仏教のひとつ。いつの世も宗教は人々の心の中に存在するという。いまこそ、この世に必要とされる教えのひとつである。

2024年に開山400年を迎える「源覚寺」

写真:井伊 たびを

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「源覚寺」の本堂は、地上11階、地下1階のビルの一階にある。ご本尊は、浄土宗のご本尊でもある「阿弥陀如来」である。

「阿弥陀如来」は、無限の寿命を持つことから「無量寿如来」とも呼ばれる。限りない光(智慧)と、限りのない命を持って人々を救い続けるとされており、西方極楽浄土の教主である。

ご利益には、「極楽往生」や、「現世安穏」などがある。また、戌・亥年生まれの「守りご本尊」でもある。

2024年に開山400年を迎える「源覚寺」

写真:井伊 たびを

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中尊に「阿弥陀如来」、その左に阿弥陀如来の慈悲をあらわす化身である「観音菩薩」、右には知恵をあらわす化身である「勢至菩薩」の「阿弥陀三尊」で安置されている。

「閻魔堂」の前に「こんにゃく」の山

「閻魔堂」の前に「こんにゃく」の山

写真:井伊 たびを

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入口から真っ直ぐ延びた参道を進めば、真正面に朱塗りのこちらのお堂に辿り着く。初めて訪れた人の中には、こちらが「本堂」と、見誤られる方も多いだろうが、こちらは「閻魔堂」である。

お堂の中には、「閻魔様」が御座す。こちらの「閻魔王木造座像」は、鎌倉期の作と伝えられ、文京区の「区指定有形文化財」になっている。永い歳月の間に痛みが激しく幾度かの修繕を経ているが、平成14年(2002年)には、京都の伏見で大修繕が施されている。

「閻魔堂」の前に「こんにゃく」の山

写真:井伊 たびを

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お堂の中の「閻魔様」のお姿が見ずらいと、お堂前に用意された写真の前には、夥しい「こんにゃく」が供えられている。「閻魔様」って、こんにゃくが好物だったんだ!?

まさか、そんな早合点をする参拝者もいないだろうが、なぜ?「こんにゃく」なのだろうという疑問がわいてくるのも正直なところだ。

「閻魔堂」の前に「こんにゃく」の山

写真:井伊 たびを

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「閻魔様」の右目を、よくご覧んいただきたい!黄色く濁り、まったく光を失われているのである。それには訳がある。

宝暦(1751年〜1764年)のころ、眼病を患った一人の老婆が、その好物の「こんにゃく」を断って、一心に持病の平癒を祈願したところ、老婆の眼は以前より優って、視力が快復したという。大王が老婆の身代わりになり、自らの一眼を盲目になられたのだ。

それ以来、「こんにゃくゑんま」とか、「身代わりゑんま」と呼ばれ、特に眼を患う人たちの信仰を集め、「こんにゃく」を携えて祈願に訪れている。「善い行いをするものには、善い結果が約束される。悪い所業には悪い報いが起こる」というのが「閻魔信仰の原点」である。

仏教の守護神・財宝を授ける「毘沙門天」

仏教の守護神・財宝を授ける「毘沙門天」

写真:井伊 たびを

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「源覚寺」の境内はけっして広くはない。だけど、漱石は小説「こころ」の中で、「十一月の寒い雨の降る日の事でした。私は外套を濡らして例の通り蒟蒻閻魔を抜けて細い坂道を上って宅へ帰りました」と語っている。

むかしから、庶民に親しまれた「お寺さん」だったことが窺える一節である。そして、今もなお、境内には「眼病治癒」を祈願した絵馬がたくさん掛けられている。

仏教の守護神・財宝を授ける「毘沙門天」

写真:井伊 たびを

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絵馬掛けの先のお堂には、「毘沙門天様」が御座しだ。

仏教の守護神・財宝を授ける「毘沙門天」

写真:井伊 たびを

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「毘沙門天様」は、勝負ごとにご利益があり、財宝も授けていただける、ありがたい神様と崇められている。芸術作品としても、充分鑑賞に堪える「毘沙門天様」への合掌もお忘れなく!

台湾からやって来た「狛犬さん」

台湾からやって来た「狛犬さん」

写真:井伊 たびを

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くるくる巻きのカーリーヘアーが愛くるしい。なのに、信頼感溢れるガッチリした体格。さらに、ひときは存在感を放つのは、朱塗りの「閻魔堂」前で対比するがごとく、全身が白色のせいだろう。

こちらの「狛犬さん」は、前のご住職さんが台湾からお連れになったと聞く。道理で狛犬愛好家の仲間うちで、「中華風だね!」と愛されているわけだ。

台湾からやって来た「狛犬さん」

写真:井伊 たびを

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狛犬のルーツには諸説あり、古代オリエントまで遡るという説もある。その説によれば「スフィンクス」が、「狛犬」のルーツだとされる。

いずれにしても、中国経由で日本に渡来したのは歴史的事実である。日本において独自に進化した「狛犬」は、仁王像に倣ってか「阿吽型」が多い。そんな永い歴史の流れに思いを馳せるひとときを持つのもいいだろう。

台湾からやって来た「狛犬さん」

写真:井伊 たびを

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胸元の装飾品は、なかなかの芸術品で鑑賞に堪えるものだが、背中のオシャレな装飾品も見落とさず丁寧に鑑賞し愉しみたいものだ。眺めれば眺めるほど、異国情緒の香りが漂って来る「狛犬さん」である。

境内には、まだまだ!見処がたくさんある

境内には、まだまだ!見処がたくさんある

写真:井伊 たびを

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境内の小高い丘には「汎太平洋の鐘」がある。元禄3年(1690年)に鋳造され、後にサイパン島で「太平洋戦争」を体験。平和のシンボルとして、今もなお、癒しの鐘の音を響かせている。

境内には、まだまだ!見処がたくさんある

写真:井伊 たびを

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境内の奥には「塩地蔵尊」がある。お地蔵さんの身体の部分に、お塩を塗りつけお祈りすれば、身体の同じ部分の病が治るとされている。お塩に因んで「水商売」や「お相撲」の関係者の参拝も多い。

源覚寺の基本情報

住所:東京都文京区小石川2丁目23-14
電話番号:03-3811-4482
アクセス:
都営地下鉄線「春日駅」から徒歩で3分
東京メトロ「後楽園駅」から徒歩で3分

2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/10/18 訪問

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