写真:橘 凛
地図を見る北イタリアのボローニャを州都とするエミリア・ロマーニャ州にある街モデナ。人口は18万人程度という小都市ですが、古来から数多くの文化が生まれたエミリア街道における重要な街のひとつです。中世時代にはエステ家の公国の首都であったため、エステ家の史跡が多く残ります。
古都モデナを代表するのが、このグランデ広場(Piazza Grande)とモデナ大聖堂(写真左)です。次段落の「市民の塔」と合わせて、1997年に世界文化遺産としてユネスコに登録されています。このグランデ広場を中心に、旧市街がぐるりと取り囲むように広がっています。
写真:橘 凛
地図を見る1099年から建築が開始され、12世紀にすでに完成形となったモデナ大聖堂は、当時の芸術と技術を結集したロマネスク様式の傑作として讃えられています。厳かな内部は、ミサ等儀式の時間帯以外の日中は拝観が可能です。ぜひ見学してください。
写真:橘 凛
地図を見るこちらの建物は、歴史的に様々な使われ方をしてきましたが、現在はモデナ市役所です。フレスコ画のあるホールが美しいと有名です。
<グランデ広場の基本情報>
住所:Piazza Grande, 41121 Modena MO
写真:橘 凛
地図を見る同じくグランデ広場に面した、白大理石の美しい鐘楼が「市民の塔(Torre Civica)」(別名・ギルランディーナの塔)です。あたかも大聖堂と一体化しているように見えますが、隣接しているだけで違う建物です。
ギルランディーナという別名は、尖塔を冠する欄干の二重の輪が、まるで花冠のようであることから、イタリア語でそう意味する言葉から来ています。1169年に建立され、城壁の門の開閉の知らせや、見張りの塔としての役割を果たしてきました。1319年に尖塔部分などが増築され、高さ87メートルという現在の姿となりました。
写真:橘 凛
地図を見る現在は事前予約制での入場のみ可能です。エレベーターはなく、石の階段のみとなりますが、高さは5階程度なので、比較的上りやすいと言えるでしょう。眼下には、赤い屋根で統一された美しいモデナの街並みが広がります。写真奥の立派な建物は、後にも紹介するドゥカーレ宮殿です。
写真:橘 凛
地図を見る<市民の塔の基本情報>
住所:Piazza della Torre, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0592-032660
写真:橘 凛
地図を見るエミリア街道は美食街道とも呼ばれ、美味しい食材が豊富なことでも有名です。国内随一の穀倉地帯であり、イタリアの胃袋という異名を持つほどです。そんなモデナで訪れたいのが、アルビネッリ市場(Mercato Storico Albinelli)。グランデ広場からも徒歩すぐのところにあります。
写真:橘 凛
地図を見るアルビネッリ市場は、地元の人々の台所です。生鮮食品をはじめ何でもあり、その活気ある雰囲気の中にいると、まるでこの地に暮らしているかのような感覚を味わえます。基本的に午前7時から午後3時までの営業なので、早めの時間帯に行くことをおすすめします。日曜日は定休日なのでご注意を。
写真中央の少女の像は、モデナの豊かな田園風景をイメージした彫刻作品で、市場の中心に置かれたシンボル的存在です。
写真:橘 凛
地図を見るそして、モデナを代表する特産物といえば、何と言ってもバルサミコ酢!ブドウの濃縮果汁を原料にした、イタリアを代表するお酢で、独特の芳香と甘みが特徴です。アルビネッリ市場には、長期の樽熟成を経た高品質なバルサミコ酢が揃います。小さくおしゃれな瓶詰めが多いので、お土産にも喜ばれることでしょう。
<アルビネッリ市場の基本情報>
住所:Via Luigi Albinelli, 13, 41121 Modena MO
電話番号:+39-3384-139608
写真:橘 凛
地図を見るモデナ駅から徒歩10分もしないところにあるのが、2012年にオープンしたエンツォ・フェラーリ博物館(Museo Enzo Ferrari)です。ここは、フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリの生家であった場所です。
1898年に板金工場経営一家の息子として産まれたエンツォ。子供の頃に見た自動車レースに一目惚れし、その後、レーシングドライバーとなったエンツォは、20歳の時、初めてのレーシングカーを購入するため、この家を売却。それがその後のフェラーリ伝説の始まりでした。
写真:橘 凛
地図を見る博物館内は、スーパーカー・エンジンモーター・社歴と、建物によって展示品が異なります。また、フェラーリの博物館は、モデナ郊外のマラネッロにもあり、こちらはフェラーリ本社工場と隣接していて、見学ツアーも行われています。共通のチケットも販売されているので、興味がある方はどちらも行きましょう。
<エンツォ・フェラーリ博物館の基本情報>
住所:Via Giuseppe Soli, 101, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0594-397979
写真:橘 凛
地図を見るエンツォ・フェラーリ博物館から徒歩10分以内のところに、マセラティ本社があります。マセラティもイタリアを代表する、老舗の高級スポーツカーメーカーです。併設されたショールームは平日のみのオープンですが、誰でも入場可ですので、ぜひ見に行きましょう。最新車種の展示や、ここでしか手に入らないグッズなどが販売されています。
<マセラティ本社ショールーム(Modena Maserati Showroom)の基本情報>
住所:Via Divisione Acqui, 19, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0595-90511
写真:橘 凛
地図を見るグランデ広場からも程近いローマ広場に、17世紀建設のドゥカーレ宮殿(Palazzo Ducale di Modena)があります。2世紀に渡ってエステ家の宮殿でしたが、イタリア統一後から現在は、陸軍士官学校として使用されており、内部見学は指定日のみとなっています。その豪華な外観だけでも一見の価値ありです。
<ドゥカーレ宮殿の基本情報>
住所:Piazza Roma, 15, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0598-390490
写真:橘 凛
地図を見るエステ家は、音楽や美術を保護する政策を取っていたため、モデナでは芸術文化が花開きました。世界的テノール歌手のパヴァロッティもモデナに産まれ、モデナを愛したひとりです。モデナ中心地には、彼の名を冠したオペラ座があります。モデナ郊外には彼の生家を利用したパヴァロッティ家博物館(Teatro Comunale Luciano Pavarotti)もありますよ。
<パヴァロッティ劇場の基本情報>
住所:Via del Teatro, 8, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0592-033020
写真:橘 凛
地図を見るモデナを代表する美術館といえば、美術の館(Palazzo dei Musei)の最上階に入っている「エステンセ美術館(Galleria Estense)」です。エステ家が収集したコレクションが整然と並び、その様はイタリアで最も美しい美術館とも呼ばれます。
<エステンセ美術館の基本情報>
住所:Largo Porta Sant’Agostino, 337, 41121 Modena MO
電話番号:+39-0592-033125
以上が、モデナのご紹介です。モデナまでは、ミラノ中央駅から特急FAで約1時間15分です。小さい街ながら、あらゆる分野の魅力が詰まったモデナに、ぜひ訪れてみてください。
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/11/6更新)
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