竹野海岸の西側にある岩礁地帯、黒鼻崎。ここに、「淀の洞門」と呼ばれる場所があります。波の浸食によりできた高さ18メートル、奥行き最大40メートルの洞門で、ゴツゴツとした岩場に貫通した穴があいています。その形状から、昔、「淀の大王」を頭とする大きな鬼集団が、金棒で穴を開けて根城にしていたところ、スサノオノミコトが退治したという伝説が残っています。
この「淀の洞門」を見るには、夏期間限定の遊覧船を利用するのも一つです。洞門のそばまで船を近づけてくれますよ。
今回はさらに、その洞門に近づくだけでなく、その洞門にも入れるジオカヌーをご紹介しましょう!
竹野海岸にある「竹野スノーケルセンター」、実はここ、日本で最初に誕生した環境省のスノーケルセンターなんです。周辺の環境調査などをする一方で、体験学習もできるようになっています。
安全なシットオントップカヤックを利用してのジオカヌー。カヌーそのものが楽しい上に、自分の力で自然に近づいて観察出来るというのが魅力ですよね。スタッフによるレクチャーを受けると、すぐに海へと出ることが出来ます。海だと子供は大丈夫かしら?・・・大丈夫です、小学4年生以上から体験できますよ!
入江の波はかなり穏やかですが、沖へ進むにつれ少しずつ力強くなってきます。漕ぎながら見る岩肌ですが、火山活動のなごりが手付かずで残っています。
黒鼻崎を回り込むように進むと、これまでの海の姿とは全く異なり、ここだけエメラルドグリーンの世界。そして、迫りくる大きな岩礁、これが「淀の洞門」です。
洞門の中に入ると、本当に静かな空間で、ここへす〜っと爽やかな風がぬけるので、とても心地がいいです。兵庫県にいるとは思えない非日常的な体験を是非!
「竹野スノーケルセンター」では、スノーケリングも体験できます。油断していると筒から海水が入ってきたりするので、その対処法などを最初にレクチャーを受けます。
非常に透明度が高い海であることは間違いないのですが、浅瀬でも楽しめるのだろうか・・・ご心配なく。この周辺の海岸は、地形・地質共に非常に複雑で、それゆえに、海の生き物たちにとっては住みやすい環境なんです。
藻場もしっかりしているので、色んな魚がやってきます。岩場の間の浅瀬で、顔を海中につけてみると・・・おー、こんな近くに魚が泳いでいるんだー、と驚くこと間違いなし。
海釣りでおなじみの魚から・・・岩にへばりつくアワビ、岩場の間にウニやモズクなどもたくさん目にすることが出来ます(美味しそうなものばかり・・・)。この地域では、豊富な種類のイカが獲れることもあり、これからの季節ひょっとすると出会うかもしれませんね(笑)
また、ウミウシや鮮やかな蛍光色のイソギンチャクなどもお見逃しなく。
小さいお子さんには、磯で生き物を観察する体験もありますよ。「竹野スノーケルセンター」は設備が充実しているので、ファミリーでも安心して利用できますよ。
先程、この地域で豊富な種類のイカが獲れることを書きましたが、見るだけではもったいない・・・これからの季節、活造りがたまりません。イカの大トロと呼ばれる白イカの甘みを是非、堪能いただきたいですね。
そして、白イカに対抗して、もっちり歯ごたえ抜群の赤イカも外せません。赤イカ(ソデイカ)は、体長が1mクラス、重さ20sはあるという巨大イカです。店頭に並んでいるのを見るだけで驚きですが、こんな大きなイカが、この辺りのあちこちで泳いでいるんですよね・・・。
竹野に、非常に落ち着いた雰囲気をもつ宿泊施設「休暇村 竹野海岸」があります。こちらのレストランは、日帰りの昼食でも利用できるのですが、ここのご当地グルメ「竹野イカカツサンド」がおススメ。
カリッサクッの衣の中に、竹野で水揚げされた肉厚な赤イカ。しっかりした弾力がありながらも、しゃくっとした歯切れがたまりません。
調理長オリジナルの野菜ソースが、甘さの中にスパイスな風味を醸し出していて、カツサンドとして抜群の一体感、そして、赤イカのパフォーマンスを最大限に引き出しています。
「山陰ジオパーク」は、日本でも数少ない世界的に認められたジオパークです。海水浴が人気の竹野ですが、この貴重な自然も是非、体感してほしいと思います。充実した体験プログラムがあり、ファミリーでも楽しめるようにもなっていますので、この夏休みに、ぜひお出かけ下さい!
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(2024/9/18更新)
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