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写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館があるのは霧積ダム湖のはるか上流。県道56号線の終点からさらに奥。霧積川の源流域となる谷間に佇む一軒宿です。四季折々に美しい表情を見せる、豊かな原生林と清流に包まれながら湯治を堪能しましょう。そして、ここは鼻曲山の登山口でもあるため、登山もセットで楽しむのがおすすめ。街の喧騒から遠く離れ、静かに満ち足りた時を憩える秘境の温泉宿です。
写真:大木 幹郎
地図を見る霧積川の清流沿いに建つ貫禄ある古宿。橋の先にあるのが金湯館の本館で、明治17年(1884)の創業時から現存する母屋。ケヤキ材の質実剛健な造りで、明治期の息吹を感じられる風情ある建物です。
かつての霧積温泉は、軽井沢が開かれる前は別荘地としても栄えたところ。現在残っているのは金湯館のただ一軒で、後世に残すべき貴重な温泉宿。静けさと良質な湯を求める人や、登山者たちに愛され続けています。
写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館のアクセスでは、宿泊する方は送迎サービスを利用できます。JR横川駅か県道56号線の終点にある駐車場までお迎え。送迎車は駐車場の手前から、一般車通行禁止の林道を通って金湯館へ。
なお、駐車場からは山道を歩いて金湯館へ向かうことも。ここからホイホイ坂と呼ばれる山道を約20分で登り切り、林道へ合流して約5分で金湯館へ着きます。
写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館の客室は全部で15部屋あり、本館2階の北端にある1号室が代表的な客室です。伊藤博文が滞在中に明治憲法の草庵を練ったとされる部屋。この近代日本の新たな歴史が綴られた部屋にも宿泊できます。
なお、本館の他に平成に増築された別館が2棟。新しい建物のため、居心地を重視する人には別館、風情を重視する人には本館がお勧めです。
写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館の浴室は本館の南側、男女に分かれた内湯です。毎分約300リットル湧出する源泉かけ流し。泉質はカルシウム硫酸塩泉で、澄んだ色合いの優しい温かさ(約40度)と肌触りの湯。体に負担が少なく、長時間ゆっくり浸かって心身を癒すことができます。
(効能:外傷、皮膚病、関節痛、神経痛、消化器系疾患、動脈硬化など)
写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館の食事は部屋食です。夕食は鮎の塩焼き、山菜と地元野菜を使った天ぷらと豚汁がメイン。他に肉や魚の一品料理を追加することも。山の宿らしい大満足の料理です。
なお、金湯館では名作「人間の証明」が生まれるきっかけとなった「おにぎり弁当」を注文できます。弁当の包み紙には「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでせうね…」から始まる西条八十氏の「帽子」の詩。小説家の森村誠一氏は学生時代に金湯館に宿泊。後年、覚えていた弁当の詩に着想を得て、霧積温泉を舞台にした名作を書き上げました。
写真:大木 幹郎
地図を見る金湯館に泊まる人の多くが登る、鼻曲山の登山ルートをご案内します。登山口は金湯館から5分ほど手前の林道にあり、好展望の山頂(1654m)まで約2時間10分で登れます。なお、登山道の一部には険しい急坂があるので、安全のため登山の装いで入山しましょう。
<鼻曲山登山口の基本情報>
所在地:群馬県安中市松井田町坂本
アクセス:
車で関越道・松井田妙義ICから駐車場まで約35分
タクシーでJR横川駅から駐車場まで約30分
徒歩で駐車場からホイホイ坂経由で約20分
写真:大木 幹郎
地図を見る登山口から先は、広葉樹に覆われた静かな樹林帯を北へ向かって登ります。約30分で十六曲峠の手前にある分岐に到着。鼻曲山へは分岐を左(西)へ。右(東)は剣ノ峰と角落山へ続く山道です。
写真:大木 幹郎
地図を見る十六曲峠手前の分岐から先は、鼻曲峠まで続く尾根を西に向かって登っていきます。ナラ類やブナの広葉樹に包まれた気持ちの良い尾根道。新緑と紅葉の時期には、特に素晴らしい山旅を堪能できることでしょう。
写真:大木 幹郎
地図を見る十六曲峠手前の分岐から先、しばらく緩やかな坂の尾根道が続きます。約20分で左(南)に深い谷間が開けた地点に到着。ここは「霧積のぞき」と呼ばれ、木々が落葉した冬期は金湯館の建物が見えます。なお、5分ほど手前では足元にご注意を。道幅が狭く右(北)に鋭く谷が切れ落ちている場所があります。
写真:大木 幹郎
地図を見る鼻曲山の山頂は曲がった鼻のような姿の岩峰。霧積のぞきのすぐ先、尾根上の小峰を急登して下った先から、木々の合間から山頂の姿が見えてきます。ここから先、足元が笹に覆われる区間が多くなります。
写真:大木 幹郎
地図を見る霧積のぞきから鼻曲峠まで約1時間。概ね緩やかな尾根道ですが、40分ほど先から峠まで急坂が続きます。峠の10分ほど手前には、補助ロープのある滑り易い急坂があるのでご注意を。鼻曲山へは峠の分岐を右(北)へ。左(南)は留夫山を経て熊野神社へ続く山道です。
写真:大木 幹郎
地図を見る鼻曲峠から山頂(1654m)へは約20分。しばらく進むと山頂まで急坂が続きます。山頂直下は笹に覆われた滑り易い急坂。下山時には特に足元にご注意ください。
なお、鼻曲山の山頂は東西の小峰に分かれた双耳峰。この山標の建つ峰が大天狗。5分ほど西に離れた峰が小天狗と呼ばれます。
写真:大木 幹郎
地図を見る鼻曲山の山頂は素晴らしい展望地。大天狗から東側には、登ってきた尾根伝いの先に、剣ノ峰(中央)と角落山(左)が見えます。その背後に見える雄大な山塊は榛名山です。
写真:大木 幹郎
地図を見る大天狗から北には端正の山容の浅間隠山(中央)も見えます。大天狗で一息ついたら、山頂の西峰である小天狗にいきましょう。小天狗では西に間近に迫る浅間山と、南の眼下には軽井沢の町並み。南東にギザギザとした険しい山容の妙義山を見渡すことができます。
最後に以下、下山も含めた歩行時間のまとめです。
<歩行時間>
合計:4時間5分、駐車場と金湯館の往復はプラス45分
詳細:金湯館−(5)−登山口−(30)−十六曲峠分岐−(20)−霧積のぞき−(60)−鼻曲峠−(20)−鼻曲山−(15)−鼻曲峠−(50)−霧積のぞき−(20)−十六曲峠分岐−(20)−登山口−(5)−金湯館
秘湯の霧積温泉から歴史ある温泉宿の金湯館と、素晴らしい展望を楽しめる鼻曲山のご案内でした。金湯館では「おにぎり弁当」を注文しておき、登山の出発時に受け取るのがお勧めです。山頂では上信国境の山々に囲まれながら、名著「人間の証明」が生まれるきっかけとなった弁当をいただく。弁当の包みには、霧積を舞台とした「帽子」の詩。風情もひとしおというものです。
最後に以下、登山適期と他の登山ルートをご紹介します。
<登山適期>
新緑は4月中旬から5月。紅葉は10月中旬から下旬。落葉後の11月は降雪前の展望が開ける時期。12月から4月上旬は、凍結や積雪があるため登山初心者は入山しないでください。
<長日向ルート>
鼻曲山の西側山頂の小天狗からは、南西麓にある軽井沢の長日向へ登山道が伸びています。登り約2時間、下り約1時間30分。軽井沢と金湯館を繋ぐ山旅もお勧めです。
2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどをご確認ください。
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