写真:モノホシ ダン
地図を見る葛木坐火雷神社(笛吹神社)の創建は古く、神代とも神武天皇の御代ともいわれています。主祭神は、火雷神(ほのいかづちのかみ)と天香具山命(あまのかぐやまのみこと)の2柱。
火雷神は、日本神話に登場する雷神の一柱で、火の神。天香具山命は、同じく神話に登場する神で、天照大神が天の岩戸に隠れられたとき、香具山の土を掘って鏡を作り、竹で笛を作って吹き鳴らしたと伝えられています。
また、天香具山命は、古代、王朝の笛師をつとめた笛吹連の始祖であり、笛吹の人々が、代々、この地に住み、この土地を笛吹と称えました。そのため、現在も地元の人々には、正式な葛木坐火雷神社という名称より、笛吹神社という名の方が親しまれています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る鳥居の左手には、“葛木坐火雷神社”と刻まれた社号標が建っています。吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)氏による漫画『鬼滅の刃』では、主人公の炭治郎に次ぐ人気キャラが、金髪の少年「我妻善逸(あがつまぜんいつ)」です。
その善逸が、物語の中で修行の果てに編み出した大技が「火雷神」で、社号標には技の名前と同じ字が書かれています。
そのため、『鬼滅の刃』ファンの間で注目のスポットとなり、コスプレイヤーなどが次々に訪れては、社号標の前で写真撮影をするようになりました。善逸になりきって、思い思いのポーズで撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。
写真:モノホシ ダン
地図を見る社号標の前で、撮影を楽しんだら神社にお参りしましょう。拝殿までの参道は、石段になっています。石段の両側には、鹿が刻まれた石燈籠がズラリとならんでいて、壮観な眺めです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る石段を上がると拝殿を望む広場があり、なんとそこに1門の大砲が。ロシア製のカノン砲(加農砲)です。日露戦争の戦利品で、戦勝記念として、1909(明治42年)6月に政府により奉献されたものです。
ちなみにこれ以外にも、神社や寺には、たくさんの大砲や砲弾が奉納されました。しかし、そのほとんどは、第二次大戦中の金属類回収令によって供出させられたり、戦後にGHQの命令で処分されてしまったので、当時のままの姿で残されているのは非常に珍しいといえます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る大砲は、約110年以上前のものですが、屋外に展示されている割には、保存状態は良好です。大砲は、葛木坐火雷神社の神恩感謝絵馬(1000円)にもデザインされています。雷神様が鎮座する同神社と、大砲の組み合わせは、まさに相応しい光景といえるかも知れません。
写真:モノホシ ダン
地図を見る大砲の置かれている広場から拝殿までは、さらに石段を上がって行きます。拝殿は、鬱蒼とした木々に囲まれていて、神気に満ちています。拝殿の奥には、神明造の本殿が建っています。
御祭神の火雷大神は、火の神様でもあることから、火を扱う職業や消防関係者の崇敬を集めています。
また、もうひとりの主祭神の天香具山命は、笛・音楽の神様として知られ、楽器の上達を願う参拝者が多く訪れます。正月には、フルートや尺八などの奉納演奏も行われます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る拝殿前の狛犬の隣には、『鬼滅の刃』に登場するキャラクターを描いた絵馬がたくさん掛けられていて、鬼滅ファンの聖地巡礼の観光スポットとなっていることが分かります。
写真:モノホシ ダン
地図を見るさらに、拝殿の左手を奥に進んだ本殿の隣には、古墳があります。奈良県指定史跡の「笛吹神社古墳」で、6世紀前半築造の円墳です。古墳は、音楽の神様である御祭神の天香山命の子孫である笛吹連の先祖の墓ではないかと言われています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る参拝を終えて、授与品の御朱印や御守をご希望の方は、社務所でいただくことができます。御朱印は、奉書紙に押印したもの(300円)と御朱印帳に押印するもの(500円)の2つがあります。
写真:モノホシ ダン
地図を見る御守では、主祭神にちなんだ「火守」と「音守」の両方があります(各1000円)。火守は、気力・活力をいただき、音守は、健康平癒の御神徳をいただくことができます。参拝の記念に授かってみてはいかがでしょうか。
住所:奈良県葛城市笛吹448
電話番号:0745-62-5024
参拝料:境内自由
アクセス:近鉄「忍海駅」より徒歩約30分
車利用の場合は、笛吹園地駐車場利用
2020年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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