写真:古都の U助
地図を見る浄住寺は平安時代に慈覚大師円仁によって開創され、のち鎌倉時代になって藤原北家の流れを汲む葉室家の菩提寺として、西大寺の僧・叡尊を迎え再建されました。さらに江戸時代には黄檗宗の僧侶・鉄牛禅師によって、現在の黄檗宗の寺院として再々興されています。
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地図を見る浄住寺があるのは京都市の洛西エリア(西京区)。黄色いお守りで有名な鈴虫寺、苔寺として名高い西芳寺、通称竹の寺と呼ばれる地蔵院などの南側にあります。
近年になって新緑の美しい時期や秋の紅葉シーズンに本堂や方丈の拝観ができる特別公開が行われるようになり、特に秋の紅葉は隠れたもみじの名所として、今やすっかり人気スポットの仲間入りを果たしました。2020年秋の特別公開では、WEBサイト「事前予約で楽しむ京都旅」から事前に予約された方を優先し、拝観することができます。
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地図を見る紅葉の美しい秋の浄住寺を彩る植物はたくさんあって、そのひとつが南天の実です。参道や本堂周辺でも可愛らしい赤い実を見つけることができます。
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地図を見るまた、嵐山はじめ浄住寺の北側にある地蔵院など、京都西部には竹の名所が多いのですが、浄住寺の境内にも竹林があり、なかには四方竹や亀甲竹といった珍しい品種の竹を見ることもできます。秋は紅葉とのコントラストが必見です。
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地図を見るもう一つ浄住寺の境内で注目の植物は、お茶の木です。秋には艶のある濃い緑の葉に紅葉が散って、綺麗な共演を見せてくれることも。さらに、お茶の木は例年9月から11月頃に白い花を見ることができます。お茶の木はツバキ科ツバキ属に分類される椿の仲間で、花の雰囲気もサイズこそ小さいですが、椿の花とちょっと似ています。
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地図を見る浄住寺の参道は特に石段の味わいが素敵で、京都市内中心地の寺院とはちがった趣きがあり、西山の丘陵地のお寺らしい風情が漂います。石畳に舞い散る落ち葉も絵になる風景。
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地図を見る参道を上って行くと、本堂が見えてきます。ご本尊の釈迦牟尼仏坐像は2018年に修復されたばかりでとても美しく優しい表情をしているので、ぜひ注目してください。また、本堂の背後には位牌堂、開山堂、寿塔が順に建てられていて、本堂からは背後に接している位牌堂を拝することができます。
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地図を見る画面左側に見えるのは方丈玄関です。この方丈は、仙台藩4代藩主・伊達綱村が幼少期をすごした屋敷が寄進されたものとされています。内部では寺宝の「雲龍図」や、伊達騒動から幼い綱村を守る為に配されたとされる武者隠しの間などがあって、必見ポイントとなっています。
さらに2020年秋の特別公開では、浄住寺を中興開山した鉄牛禅師が長崎で入手したと伝わる「木根観音」も公開されます。
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地図を見る浄住寺には他の寺院ではあまり見られない独自の見所がいくつかあり、そのひとつがこの方丈南庭です。石橋の先の小島に見える石は、お釈迦様の歯を現したもの。浄住寺の本堂や位牌堂の奥にある寿塔には、お釈迦様の歯が収められているとされています。
このお釈迦様の歯は、捷疾鬼という鬼によって奪われ、韋駄天によって取り返されたもので、めぐり巡って嵯峨天皇のもとに届き、浄住寺の寿塔に収められたと古典文学の『太平記』にも書かれています。
黄檗宗の寺院である浄住寺は建築や仏像など随所に中国様式が見られ、独特の異国情緒が感じられます。四季折々に美しい境内ですが、秋はしみじみとした美しさが味わえて、一押しの寺院のひとつです!
また、秋の特別公開期間以外の拝観としては、2020年10月1日(木)から2021年3月31日(水)の各設定日に、一日三組限定で「隠れたもみじの名所 浄住寺で特別拝観と坐禅体験」のプランもあります。通常非公開の本堂や方丈をご住職の案内でじっくり拝観できますよ。
こちらも関連MEMO欄の「事前予約で楽しむ京都旅」から申し込むことができます。
2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/14更新)
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