写真:湯川 カオル子
地図を見る創業は元禄2年(1689年)の老舗「半兵衛麸」。五条大橋に近い問屋町通にある本店は、もともと住居として使われていた築120年を超える町屋に、京都タワーの構造設計を行った建築学者、棚橋諒が設計した石造りの建物がつながる異色な造り。“京都を彩る建物や庭園”にも認定されています。
写真:湯川 カオル子
地図を見る初代玉置半兵衛は京都御所の宮中料理人で、当時はお坊さんの精進料理や貴族の食べ物だった麩の作り方を覚えました。
半兵衛麸の特徴は、なるべく膨らまないよう均一に伸ばされ、その断面もキメが細やか。煮崩れしにくくしっかりしているのに、つるりと滑らかな舌触りが特徴です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る麩を作るうえで重要なのがお水。とりわけ麩作りには軟水が適しています。
店内には、町屋の特徴でもある坪庭があって、奥の井戸から水を汲み上げて使っていました。その井戸水は清水寺周辺からの伏流水で、良質な軟水です。この井戸こそ、半兵衛が330年にわたり守り続けた美味しさの源です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る石造りの建物の1階がお店です。焼き麩や生麩といったベーシックなお麩から、麩を使った佃煮やスイーツまで多彩。元禄時代から変わらないお麩と、最先端のお麩を用意します。京都ならではのお土産が見つかりますよ。
写真:湯川 カオル子
地図を見る一般的に知られる焼き麩は、料理や用途ごとに分かれています。おつゆに入れたり煮物にしたり、料理に合わた形や大きさを用意します。
写真:湯川 カオル子
地図を見るもっちりした生麩の商品。生麩は冷たくなっても固くならないので、豆腐やお餅の替わりとしても、様々な料理に使えます。京都の料亭や旅館では、お餅のような食感の生麩が使われることがよくあるんです。
また柿の形など、季節を感じる生麩のお饅頭もあるんですよ。
写真:湯川 カオル子
地図を見る店内には、坪庭を見渡せる瀟洒なラウンジがあって、誰でも自由に休憩できます。可愛らしいステンドグラスが灯り、テーブルやチェアーも細工が綺麗な年代物。しばしの間、京都の暮らしに触れられます。
写真:湯川 カオル子
地図を見るお店の一番人気は「笹巻き麸」。お餅の替わりにもっちりと柔らかい生麩が、あっさり味の餡を包みます。天然の笹を使っているので香りもよく、生麩本来の味も楽しめます。
笹は殺菌効果があるので、もともとは仕出し弁当のデザートに使われていました。京料理の薄味のお弁当に合うほか、京都ではホテルや旅館の食事に登場することもありますよ。
写真:湯川 カオル子
地図を見る店内には予約制の食事処があって、麩と湯葉だけを使ったコース料理をいただけます。京都の伝統的な食材を使った、ちょっと珍しいお料理をお楽しみください。
写真:湯川 カオル子
地図を見るお店の1階には、半兵衛麸の歴史にまつわる書物や、昔使われていたレシピ、道具などを展示しています。
左手前の木箱には、宮内庁に納める紅葉の麩を作る専用の道具が入っていて、今も使われます。初代半兵衛が宮中でお麩造りを学んで以来330年。今も皇室では欠かせない食材です。
写真:湯川 カオル子
地図を見る食文化の大切さを伝えるため、お店の2階は「お弁当箱ミュージアム」があって、どなたでも無料で見学が可能。食事会に使われる季節に合わせたものから、ユニークなお弁当箱まで、常時80点ほどが飾られ、その多彩さと奥深さに驚かされます。
写真は桜のお花見用に使われたお弁当箱。とはいえ、わたしたちが思い浮かべるお弁当箱という概念を超えた品々。その豊かな造りに驚かされます
写真:湯川 カオル子
地図を見るこちらは蛍狩のときに使われたお弁当箱。よーく見ると、点々と小さな鋲が打たれていて、月明かりでホタルの光に見える細工。この他にも絢爛豪華なお弁当箱がたくさん展示されています。
中には武将が合戦に持参する大きなお弁当箱もありました。帰ってくるときは中の仕切りを捨て、から箱に敵将の首級を入れてくるのだとか……。う〜む。
写真:湯川 カオル子
地図を見る新しい生活スタイルや食文化に合わせて、若い方も楽しめる商品もそろいます。「ふふふあん」のお菓子やスープに入れるお麩、お酒に合うチーズ&ペッパー味のお麩など様々。栄養価も高く、ヘルシーで腹持ちもいいんですよ。
写真:湯川 カオル子
地図を見るチョコレートをコーティングした「梢」は、抹茶と紅茶とチョコ味の3種類。かりっとした触感の、新感覚スイーツです。中でも抹茶味は、京都らしい茶葉の風味を楽しめます。
写真:湯川 カオル子
地図を見るお店がある問屋町通は、老舗の旅館や真田紐の専門店など京都らしさが残る場所。観光地から少し離れていますが、京阪清水五条の駅は徒歩1分。清水寺や三十三間堂の帰りに立ちし寄るお客さんも多いです。
京都の人なら必ずや知っている半兵衛麸。覚えておきたい名店です。京ならではのお土産を求めて、ぜひ訪ねてみましょう。
住所:京都府京都市東山区問屋通五条下ル上人町433
電話番号:075-525-0008
アクセス:京阪本線「清水五条駅」2番出口より徒歩1分
営業時間:9:00〜17:00
定休日:水曜日
2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/19更新)
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