絶景かな〜!“奈良大文字送り火”で知られる「高円山」に登ろう

絶景かな〜!“奈良大文字送り火”で知られる「高円山」に登ろう

更新日:2021/08/07 17:28

乾口 達司のプロフィール写真 乾口 達司 著述業/日本近代文学会・昭和文学会・日本文学協会会員
観光客がたくさん訪れる奈良公園。その奈良公園から南東方面に目をやると、山頂付近に「大」の字が刻まれた山がそびえているのをご覧いただけるでしょう。これが、古来、『万葉集』にも詠まれてきた「高円山」です。毎年8月15日には「大文字の送り火」もおこなわれる高円山。今回はそんな高円山に登り、眼下に広がる奈良盆地の絶景も堪能しましょう。

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「奈良大文字送り火」ゆかりの「高円山」

「奈良大文字送り火」ゆかりの「高円山」

写真:乾口 達司

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「高円山(たかまどやま)」は、奈良市にある低山。標高は432メートルで「高円の野辺の秋萩いたづらに咲きか散るたむ見る人なしに」(『万葉集』)のように、古来、和歌にも詠まれてきた景勝地です。

写真は奈良公園の一角「飛火野」から高円山を撮影した一枚。山頂付近の樹木のない部分には「大」の字が刻まれています。毎年8月15日、奈良では先の大戦で亡くなった方々の慰霊を目的とする「奈良大文字送り火」がおこなわれ、高円山はその大文字の点火地点ともなっています。「大」の字は、その火床の部分に当たるわけですね。

※2021年8月15日の「奈良大文字送り火」は規模を縮小してとりおこなわれます。

斜面に形作られた巨大な「大文字」

斜面に形作られた巨大な「大文字」

写真:乾口 達司

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ふもとから登ること、約30分。木々のあいだをぬけると、ご覧のような光景がパッと広がります。

ここが下から見えていた「大文字」の部分です。点々と連なっているのは火床。「奈良大文字送り火」の際は、それぞれの火床で薪が燃やされ、遠くから眺めると、「大」の字に見えるようになるというわけです。写真は「大」の字の2画目の払いの部分から見上げたものですが、火床が「大」の字になっていること、おわかりいただけますか?

斜面に形作られた巨大な「大文字」

写真:乾口 達司

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こちらは逆に上方から2画目を撮影したもの。

斜面に形作られた巨大な「大文字」

写真:乾口 達司

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横にのびる1画目も雄大。1画目は単純に一直線ではなく、左右を大きく湾曲させていることが、火床の配置からもわかります。「大」の字を大きく見せようとする細やかな配慮ですね。

点々と連なる火床から、大文字の雄大さをとくとご覧あれ。

火床の様子

火床の様子

写真:乾口 達司

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点々と連なる火床を見てまわると、炭化した燃えかすを見つけることができます。もちろん、燃えかすは「奈良大文字送り火」の際に生じたものです。

火床の様子

写真:乾口 達司

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火床の周辺に点在する赤いドラム缶。これはいったい何でしょうか。

実はドラム缶のなかには大量の水が貯蓄されています。「奈良大文字送り火」の際、延焼を防ぐための防火水槽の役割をになっているわけです。

火床の様子

写真:乾口 達司

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防火水槽の横に積まれた薪は、翌年の送り火に使うのでしょう。

絶景かな〜!高円山からの眺め

絶景かな〜!高円山からの眺め

写真:乾口 達司

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大文字からは、ご覧のように、奈良盆地を一望のもとに見渡すことができます。

画面の上方、遠くに見えるのは、奈良県と大阪府とのあいだに横たわる生駒山地。生駒山地の向こうには、大阪平野が広がっています。

絶景かな〜!高円山からの眺め

写真:乾口 達司

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もちろん、奈良を代表する建造物も眺められます。

たとえば、こちらは世界遺産・東大寺大仏殿。巨大な屋根を持つ大仏殿を見上げることはあっても、見下ろすような機会は滅多にありません。高円山登山の醍醐味ですね。

絶景かな〜!高円山からの眺め

写真:乾口 達司

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北方に目をやると、「若草山(わかくさやま)」を前景にして、はるか遠く、京都方面まで眺めることができますよ。

眺めを堪能した後はさらに裏手の山道をさらに進み、二等三角点のある高円山山頂を目指すのもよいでしょう。

火床までの登山道

火床までの登山道

写真:乾口 達司

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高円山登山の出発点は、五色椿や萩の名所として名高い「白毫寺(びゃくごうじ)」。白毫寺の裏手を南北に走る道路脇の溜め池の横から登山道がのびています。

登山道の脇に立てられている案内板には「ますらをの高円山に迫めたれば里に下り来るむささびぞこれ」という大伴坂上郎女が詠んだ万葉歌が記されています。

高円山登山の際は、この立て札を目印にしましょう。

火床までの登山道

写真:乾口 達司

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登山道は幾つかありますが、溜め池を左手に見ながらのびるルートがもっとも一般的。

2つ目の溜め池を過ぎて少し進むと、ご覧のように倒木のある地点にいたります。大文字へはこちらを右折します。

間違いやすいポイントゆえ、ご注意ください。

火床までの登山道

写真:乾口 達司

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上でご紹介した地点を右折すると、後は踏みしめられた登山道を道なりに一気に登ります。ここからは急坂が続きますが、火床までは20分ほど。生い茂る木々を眺めながら、頑張って登りましょう。

高円山がいかに魅力的な山か、おわかりいただけたでしょうか。珍しい大文字はもちろん、火床からの眺めも素晴らしいため、高円山にぜひ登ってみてください。

高円山の基本情報

住所:奈良県奈良市白毫寺町
アクセス:奈良交通バス「白毫寺」から徒歩約40分

2021年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/11/14 訪問

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