写真:土庄 雄平
地図を見る今回紹介する「氷点下の森」が位置するのは、高山市街から30kmほど南下した、日本で数少ない3000m峰・木曽の御嶽山の北山麓。そこには「秋神温泉」という一軒の温泉旅館が点在しているのみで、まさに秘境と言える場所です。
実は「氷点下の森」とは、かつてこの温泉旅館の先代が、そんなこの秘境に足を運んでもらおうと人工氷瀑(人工的に凍らせて作った滝)や人工氷柱(人工的に凍らせて作ったつらら)を製作したことから始まります。
写真:土庄 雄平
地図を見る森が氷点下の気温になる1月〜2月の間、周囲張り巡らした柵や木々に水を吹き付け、それを自然に凍らせることで、氷瀑や氷柱を作り上げます。1日では完成せず、何日もかけて少しずつ大きく育てていきます。
そして氷点下の気温の中で数日間がたてば、森を一面囲むような立派な冬の芸術作品が完成するのです。
写真:土庄 雄平
地図を見るそれでは「氷点下の森」の楽しみ方について紹介しましょう。まず訪れる時間帯ですが、日没の1時間前くらいがベスト!日が沈まないうちに、美しい水色を放つ氷瀑・氷柱の輝きを味わってください。
また、「どうやったら、こんな形になるのか?」見るたびに、そう思わざるを得ない独特な造形美。自然の神秘を、視覚的に私たちへ伝えてくれます。
写真:土庄 雄平
地図を見るそして日没間際になると、空が次第にオレンジから薄紫色へ変わっていきます。冬の秘境で、氷瀑を眺めながら、夕暮れを味わう。中々他の場所では体験できない非日常さが堪りません!
物寂しい枯れ木の山中が、どこかドラマチックな雰囲気へと変わっていきます。
写真:土庄 雄平
地図を見るそして日没を迎えたら、「氷点下の森」に併設されている喫茶店へ入りましょう!実は、この喫茶店も、「氷点下の森」を訪れるお客さんをおもてなしするために、秋人温泉旅館が営んでいます。
標高1000mを超えるこの場所の寒さは尋常ではなく、ダウンを着ていても寒いです。だからこそ、この喫茶店のありがたさが身に沁みます。ホットコーヒーで一息ついたら至福のひと時です。
写真:土庄 雄平
地図を見る店内からは、もちろん「氷点下の森」の人工氷瀑を眺めることが可能。まるでコタツに入りながら、アイスでも食べているような嬉しさです!(笑)
そして日没からおよそ30分ほど経過すると、周囲は真っ暗に。しかしながら、目の前には「氷点下の森」の別の姿が浮かび上がってきます。
写真:土庄 雄平
地図を見る何とそこには色とりどりライトアップされた森の姿が!物寂しさから一転、幻想的な風景へと変わります。大きく縁取られた窓からは、その全貌が見え、室内の照明も適度な明るさ。まさにこの喫茶店は、「氷点下の森」のライトアップを見るために、併設されたお店だったのです。
写真:土庄 雄平
地図を見るもちろん室内でコーヒーでも飲みながらライトアップを眺めるのも素晴らしいですが、近寄って鑑賞するのも一興!照度の違いによって、濃淡があり、一つ一つの氷の結晶がキラキラと輝きます。
このライトアップがなければ、四方八方、夜闇が広がる場所ですが、厳冬期になると、ただひたすらに美しいの一言です。
写真:土庄 雄平
地図を見る自然に任せて製作していると言っても、その基となっているのは、秋神温泉旅館のご主人の努力の賜物!まさに「氷点下の森ライトアップ」は、人と自然の共生の形なのです。
そして、それが40年以上も続き、地域活性化に繋がっているのも素晴らしいところ。
写真:土庄 雄平
地図を見る一度は憧れる雪景色の飛騨高山ですが、実はその南部には、地元の人ぞ知る冬の風物詩「氷点下の森」があります。秘境と言える場所にありますが、アクセスしやすく、そして訪れれば非日常の絶景体験ができます。ぜひ一度足を運んでみてはいかがでしょうか?
なお例年、氷点下の森ライトアップは1月初旬〜2月下旬まで。
住所:岐阜県高山市朝日町胡桃島355
電話番号:0577-56-1021
入場料:無料
アクセス:高山市街から車で約40〜50分
2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
土庄 雄平
1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。山岳雑…
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