「鬼滅の刃」聖地・大分「八幡竈門神社」と竈門一族墓所

「鬼滅の刃」聖地・大分「八幡竈門神社」と竈門一族墓所

更新日:2020/11/30 17:55

春野 公比呂のプロフィール写真 春野 公比呂 歴史研究家、郷土文筆家、郷土登山家
人気アニメ&漫画「鬼滅の刃」の主人公の聖地として、九州の4ヶ所の神社が注目されていますが、中でも注目度が高いのは大分県の八幡竈門神社。それは人食い鬼の遺物の存在や、作中に登場した剣技の際に出る龍と造形が同じ龍の絵がある等共通点が見られるからです。また、近くには豪族、竈門氏の墓所や、その地に関連する展望施設もあり、地域の歴史や素晴らしい景色に触れることもできます。

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人食い鬼は実在した!「八幡竈門神社」

人食い鬼は実在した!「八幡竈門神社」

写真:春野 公比呂

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神亀4年(727)に造営された別府市の八幡竈門神社には、路線バスでも行くことができますが、その際は100段前後の石段を上がることになります。実はこの石段の石材、その昔、この地域(竈門荘)に出没していた人食い鬼が築いたもの。

八幡神と鬼が勝負し、一晩の内に鬼が100段の石段を築けば、八幡神が生贄を差し出し、不可時は神が鬼をかまどで煮て食う、というもの。その結果、99段まで積み終えたところで朝日が昇り、鬼が逃げて行った、ということです。
この石段、数える人によって段数が変わるというから不思議です。

人食い鬼は実在した!「八幡竈門神社」

写真:春野 公比呂

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石段を上った先に荘厳な社殿がありますが、その左奥には、鬼が逃げて行った際、忘れていったという石草履が遺されています。三本指の足型があり、そのサイズは約45cm。これを後世の作り物と捉える観光客もいますが、別府市と境界を接するあるまちの寺には、身長が2m強で手足が三本指の鬼のミイラが保存されています。

人食い鬼は実在した!「八幡竈門神社」

写真:春野 公比呂

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拝殿と鬼の石草履との間には、玉依姫命(たまよりひめのみこと)の石碑と神木「魂依(たまより)の木」があります。「鬼滅の刃」の作者は、この「たまより」から登場人物の一人、鬼の女医「珠世(たまよ)」の名を付けたのではないかと言われています。この神木の空洞部はパワースポットでもあり、「魂依御守」を購入すると中に入り、パワーを戴くことができます。

鬼滅ファンは絶対欲しい各種御守

鬼滅ファンは絶対欲しい各種御守

写真:春野 公比呂

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拝殿の手前には、神亀「なで亀」像が祭られています。この亀は元号が「神亀」に改元されるきっかけとなった、吉兆をもたらした亀で、なでると願い事が叶うと言われています。

鬼滅ファンは絶対欲しい各種御守

写真:春野 公比呂

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境内には「龍穴」と言って、幹が筒状の空洞になった木がいくつかあり、そこから神の使いである龍が出入りすると言われていました。龍の横顔にそっくりな枝もあります。そういう謂われもあり、拝殿の天井には巨大な龍の絵が描かれています。この龍、鬼滅の刃の主人公、竈門炭治郎の剣技「水の呼吸拾ノ型・生生流転」を繰り出す際、現れる龍と造形や胴体のうねり方が酷似しているのです。

鬼滅ファンは絶対欲しい各種御守

写真:春野 公比呂

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九州の炭治郎の聖地とされる神社には皆、関係者の中に鬼滅ファンがいるのですが、この神社で授与される御守袋の中にも、炭治郎、禰豆子、善逸をイメージしたカラーリングの御守があります。
更に12月(2020年)には、前述の龍をあしらったカード型御守の授与も始まる予定です(写真は試作品)。鬼滅の刃ファンならずとも、何度でも足を運びたくなる神社です。

<八幡竈門神社の基本情報>
住所:大分県別府市大字内竈1900
電話番号:0977-66-1633
アクセス:
(車)東九州自動車道・別府ICより約15分
(バス)JR亀川駅から大分交通の87系統のバスに乗車し、「矢黒入口」降車、神社の石段口まで徒歩2分ほど

竈門炭治郎のルーツは別府の豪族か

竈門炭治郎のルーツは別府の豪族か

写真:春野 公比呂

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別府には「竈門」という名称は神社名だけでなく、中世の豪族の中にもこの名を名乗る一族がいました。鎌倉時代から南北朝期、この地域、竈門荘の地頭職だった竈門氏です。八幡竈門神社南方の羽室台地に館を構えていましたが、その地には竈門一族の墓所「竈門氏墓地古塔群」があります。

竈門炭治郎のルーツは別府の豪族か

写真:春野 公比呂

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竈門氏墓所の側には、源頼朝・義経兄弟の叔父、鎮西八郎為朝(源為朝)を祭神とする羽室御霊社が建立されているのですが、ここにはかつて為朝が弓を現在「別府タワー」が建つ的ヶ浜にあった松目がけて射った、という伝説があり、その弓を掛けたという「弓掛の松」もありました。

その為朝は南西の丘に塚ノ城という砦を築いていたのですが、そこは別府屈指の絶景地でもあるため、寄ってみましょう。

<竈門氏墓地古塔群の基本情報>
住所:大分県別府市野田1組-1
電話番号:0977-21-1587(別府市教育委員会社会教育課)
アクセス:JR亀川駅より車で10数分

竈門炭治郎のルーツは別府の豪族か

写真:春野 公比呂

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竈門氏墓地古塔群の目と鼻の先に塚ノ城跡はあります。そこには昭和32年、松の木の砦造りによる木造の貴船城が建設されました。今でこそ木造の城建設は珍しくありませんが、昭和期の殆どの城は鉄筋コンクリートで建設されていたことからすると、本物志向に拘った現代城と言えるでしょう。城内には“生きた”守り神がいるのですが、拝観すると皆、驚くことでしょう。

生ける大白蛇神金白龍王「貴船城」

生ける大白蛇神金白龍王「貴船城」

写真:春野 公比呂

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城の一階には社殿の如き神棚があり、金白龍王を祭っているのですが、この御神体は生きた守り神「大白蛇神金白龍王」。神棚の向かい、下部の出窓のような所に“安置”されています。この神の正体はインド産の生きた白蛇なのです。

この神にはネット越しに触ることができます。冷たい、と思いきや、実際は温か味があり、愛らしいお顔をしています。
普通、白蛇神と言えば金運を思い浮かべる方が多いと思いますが、こちらの神は商売繫盛や交通安全、健康にもご利益があり、各御守を授与して戴くことができます。尚、大白蛇神金白龍王の写真撮影は禁止されています。

生ける大白蛇神金白龍王「貴船城」

写真:春野 公比呂

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城内には安藤広重の東海道五十三次の版画や山岡鉄舟の書等、貴重な書や絵画が展示されているのですが、特に藩政時代初期の狩野派の絵師、狩野法眼探幽の屛風は一見の価値があります。

「鬼滅の刃」関連で言えば、かなり古い時代のひょっとこの面があり、参拝客からは鬼滅の刀鍛冶「鋼鐵塚蛍」に似ている、と言われているようです。また、身体から鼓が生えている鬼「響凱」を思い起こさせる鼓も展示されています。

生ける大白蛇神金白龍王「貴船城」

写真:春野 公比呂

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貴船城前の広場や天守閣からは別府随一と言われる展望が広がっており、市内の鶴見岳から別府湾、遙か彼方の四国の山々まで、絶景を欲しいままです。

<貴船城の基本情報>
住所:大分県別府市鉄輪926
電話番号:0977-66-1181
アクセス:JR別府駅や亀川駅から亀の井バスの16及び26番系統・外廻り循環線に乗車し、「貴船城入口」降車、徒歩7分ほど

新時代のキャラクター・ツーリズム

通常のアニメや漫画の聖地は、その作品で描かれた地のことを指しますが、「鬼滅の刃」では、登場人物の苗字と名称が同じだけで聖地化する等、これまでにはなかったアニメ&漫画ツーリズムが展開されています。これはキャラクター・ツーリズムと言えるかも知れません。

そんな九州各地に点在する竈門炭治郎の聖地となった竈門神社の中でも八幡竈門神社は、名称の一致だけに留まらず、作品との符合がいくつもあります。今回、紹介しきれなかったものもあるので、それを境内で探すのも楽しいものです。

2020年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/11/23 訪問

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