能登半島の先端に位置する珠洲市。燈籠山祭り(別名:お涼み祭り)が開催される飯田町は珠洲市の中心市街地であり、全国にファンをもつ奥能登の人気カフェ「二三味(にざみ)珈琲」がある町としても知られています。
夏から秋にかけて能登の各地で開催されるキリコ祭りは有名ですが、珠洲市では飯田町の『燈籠山祭り』を皮切りに夏祭りが繰り広げられます。
曜日に関係なく毎年7月20・21日に行われる燈籠山祭りは、飯田町に鎮座する春日神社の神事。起源は、江戸時代の寛永初期にまで遡ります。約370余年もの歴史をもつこのお祭りは、平成8年に珠洲市指定無形民俗文化財に指定され、珠洲市、そして能登半島にとっては重要な神事です!
「燈籠山」とは、高さ約6mの燈籠山人形を掲げた全長16mの山車(やま)のことです!重さは約5トンもあり、下から地山(じやま)、屋台(やたい)、枠障子(わくしょうじ)、小台(こだい)、大台(おおだい)、人形と重ね上げられた山車は、曳かれる際に人形が左右に大きく揺れ動き、迫力満点!
飯田町燈籠山祭りでは、飯田町燈籠山祭り保存会及び飯田町祭礼委員会の燈籠山1基のほか、珠洲市内の各町会(西大町、港町、鍛冶町、南町、栄町、今町、南濱町、吾妻町)の山車8基が祭りに参加します。大正時代の電線架設により巨大燈籠山は一時的に姿を消していましたが、電線の地中化により昭和58年に1基復活♪そして2011年と2012年に各1基ずつ復活し、合計3基の燈籠山がお祭りに並びます。近年、巨大な燈籠山人形を復活させる動きがあり、各町の山車が全て燈籠山になる日も近いかもしれません。
ちなみに燈籠山人形のルーツは、形や作り方が酷似していることから「青森県の立ちねぶた」との一説があります。能登には北前船が通っていた歴史があることから、他地方の文化を取り入れるという習慣があったのです。
飯田町燈籠山祭りは春日神社に祀られえる神々たちに町内へ「夕涼み」にお出ましを願ったのが始まりとされているため、暑さの厳しい昼間からではなく、お祭り1日目は17時の夕涼みの時間帯から開始されます。
山車を曳く際には「きゃーらげ」という唄が唄われます。「木遣り唄をあげる」という言葉が訛って「きゃーらげ」と呼ばれている唄は各町によって異なり、特色があります。お祭りを観ながら、唄を聞くこともお祭りを楽しむポイントの一つです。
辺りが暗くなるにつれ燈籠山の灯りが浮かび上がり、お祭りは活気づいてきます。全ての山車が吾妻(あづま)橋に並んだ瞬間は灯りの鮮やかさが一層増し、燈籠山祭りの見所の一つです。
20時半頃には飯田町の海側から花火が打ち上がります♪(悪天候の場合は次の日に開催されます)燈籠山の背景に広がる美しい花火はお祭り最大の見所!奥能登の夜空が、絵の具を散らしたかのように色鮮やかなパレットへと様変わりします!各山車から放たれる灯りと花火が川面に映り込む様子は、とても幻想的。必見です♪
飯田町燈籠山祭りの1日目である7月20日は、燈籠山曳き手体験や試乗体験を実施しています。体験の参加費は3,000円(保険料・飲み物・Tシャツ代含む)です。巨大燈籠山を曳くことにより穢(けが)れが祓われ、1年間災厄から逃れられると言われています。
興味をもたれた方は当日の17時に飯田わくわく広場に集合です♪皆様も能登のお祭りを体験してみませんか?
燈籠山が曳かれるのは、お祭り初日のみなので、是非この機会をお見逃しなく♪また、7月21日(最終日)は山車が各町などを細かく曳き廻され、お祭りは深夜まで続きます。
お祭りに参加される方は「飯田町燈籠山祭り写真コンテスト」もチェックしてみてください♪当選者にはお祭りの記念品が贈られますよ(詳細は飯田町燈籠山祭りホームページからご確認ください)。
迫力満点の巨大燈籠山。きっと能登半島の先端・珠洲でしか味わえない、伝統あるお祭りを体感することでしょう!(能登空港から珠洲市飯田町までは、お車で約1時間弱です。当日は飯田町内に臨時の駐車場が用意されます)
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(2023/12/8更新)
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