写真:Ise Shinkurou
地図を見る山形県南東部に位置する大聖寺は、807年創建の名刹。知恵を司る文殊菩薩を祀り、通称「亀岡文殊」として親しまれています。願望達成、入学祈願など全国から多くの参詣者が訪れます。文殊堂に安置される文殊菩薩は、中国五台山より伝わり、当初は伊勢国神路山に安置されていました。その後、天皇の勅命により、ここ高畠へ。
ご本尊の文殊菩薩像は秘仏ですので目にする事は出来ませんが、文殊堂内へ入ることは出来ます。少し薄暗い室内、線香の煙で黒光りする太い柱、そして年代を感じさせる須弥壇(しゅみだん)。厳かな空気に包まれる室内です。
1200年以上もの間、たいへんご利益のある「生き文殊様」として崇められてきました。さらに安倍文殊院(奈良県)、切戸文殊(京都府)とともに日本三文殊の一つにも数えられています。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る文殊堂のそばに安置された「大黒天」も、ここを訪れる参詣者の目的の一つ。なんと1200年前の徳一上人(亀岡文殊堂の始祖)の作と伝わっています。
この「大黒天」も、家内安全・商売繁昌の神として御利益があり、古の頃より「生き大黒」と呼ばれています。前に立ち手を入れ、自分の思いを念じ石を持ち上げると、望みが叶うならば軽くなり、困難ならば重くなるといわれています。是非心に願いを込めて持ち上げてみて下さいね。
地元では本当によくあたると評判で、「叶え給え、叶え給え」と念ずると望みが叶うと伝わっています。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るさらに文殊堂を右手に回っていくと、「利根水(りこんすい)」と呼ばれる知恵の水がわき出ています。亀岡文殊菩薩の知恵を授かる、こちらも参拝者、特に受験生に人気の場所。
受験だけでなく、人生全般の生きる知恵を授かるといわれています。一口飲めば、身が引き締まるほど冷たくきれいな湧水ですよ。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る亀岡文殊のもう一つのお薦めは、鬱蒼とそびえ立つ古杉に囲まれた長い参道。文殊堂へは、緩やかな坂の参道を15分ほど歩きます。歩く距離は結構あるのですが、この参道は特別の霊域へ入る路として人気があります。参道沿いには高くそびえる古杉と、年代を感じさせる石灯籠が続きます。
神社仏閣の参道は、「霊域へ入るための心の禊ぎをする路」だといわれますが、ここの自然豊かな長い路は、まさに心の禊ぎにぴったり。参詣者に人気のあるお薦めの参道です。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るさらに坂道を上ると、学僧の石仏がずらりと並びます。亀岡文殊は多くの学僧が学び修行した場所として知られています。今にもお経が聞こえてきそうな読経する学僧。珍しい獣をつれている学僧もいます。とてもリアルな石のお坊様たち。
石灯籠と修行中の学僧の石仏に見守られながら歩く参道。ここ亀岡文殊ならではの参道です。参拝の願いを心に刻みながら、厳かな雰囲気を心ゆくまで楽しんで下さいね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見るここは戦国武将とのゆかりが深い寺としても知られています。高畠は関ヶ原以前は伊達家が、その後上杉家が統治。写真のような古い鐘楼堂も現存しています。
また伊達政宗の母である義姫が、嫡男の誕生を祈願し懐妊したと伝わる寺で、伊達政宗が寄進した梵鐘も残っています(梵鐘は昭和26年に鋳造し直して復元)。さらに亀岡文殊堂は、関ヶ原の戦いの後、上杉家が米沢へ移封となった翌年、直江兼続が歌会を開催した寺。
前田慶次など有名武将の詩歌百首が奉納されています。時代の移り変わりを見てきた戦国武将たちが、心に秘めた喜怒哀楽を詠んだ詩歌です。実物を見ることは出来ませんが、寺務所に解説付きの写真が展示されていますので、戦国ファンの方は是非立ち寄って下さいね。
写真:Ise Shinkurou
地図を見る長い歴史を感じさせる鐘楼堂。そしてお堂を取り巻くのは、こちらも年代を感じさせる十六羅漢。苔むした階段と長年の風雨にさらされた羅漢像も、ここ亀岡文殊ならではのお薦めの景観です。
住所:山形県東置賜郡高畠町大字亀岡4028-1
電話番号:0238-52-0444
アクセス:東北自動車道・南洋高畠ICより約15分
開館時間:午前7時〜午後4時
2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
Ise Shinkurou
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