写真:安藤 美紀
地図を見る匠の技が凝縮された建物は、見ているだけでうっとりしますよね。……ですが、その素晴らしさは“体感”してこそ実感できるもの。
「クアパーク長湯」の建物は、紙の建築で知られる世界的建築家・坂茂さんが生み出した建築物。坂さんといえば、「大分県立美術館」やフランスの美術館「ポンピドー・センター」など数々の建築を手掛け、2014年には建築界のノーベル賞と言われる「プリツカー賞」も受賞しました。
そんな巨匠の建築美を味わいながら、泊まったり、温泉に浸かったり、食事をしたり…。空間まるごと、その素晴らしさを体感できるのが、この複合施設です。
動画:安藤 美紀
地図を見るまずは「クアパーク長湯」を動画でお楽しみください。いたるところに細かな遊び心と癒しがつまっていますよ!
写真:安藤 美紀
地図を見るそれでは、メインの温泉棟「クアハウス」からご紹介していきましょう。こちらには、内風呂のほかに、水着で楽しむ歩き湯や温泉プールがあります。水着のレンタル料は通常大人500円(宿泊者は無料)。
ちなみに、この水着はお腹と太ももをしっかりカバーしてくれるスグレモノ。気になるぽっこりお腹もうまく隠してくれます。
写真:安藤 美紀
地図を見る2Fの更衣室で水着に着替えたら、1Fの「バーデゾーン」へ向かいましょう。階段を下りると、目に飛び込んでくるのは、大きな浴槽とやわらかな曲線を持つ大天井!独創的でモダンなデザインに、思わず目を奪われます。
じゃぶじゃぶ入っていくと、お湯の温度がとにかく絶妙。湯温は36度ぐらいで、熱い湯が苦手な人でも入りやすい温度です。「クアパーク長湯」は温度が違う自家源泉が4本もあって、ブレンドしながらその日の気温に合わせて温度調整。いつ訪れても、動けなくなるほど気持ちが良い、至福の湯浴みができます。
写真:安藤 美紀
地図を見るそのまま歩いて奥へ。歩き湯はカーブあり、アップダウンあり、足つぼあり!ゆる〜い感じの運動量で、往復100mもあっという間。「もう1周、歩こうかな…」という気分になります。
この歩き湯ゾーンも、坂茂さんの設計。しかも、すべて新鮮な加水・加温なしの源泉かけ流しです。
写真:安藤 美紀
地図を見る歩行湯で疲れたら、川を眺められる露天風呂でひと休み。40度ぐらいの温かい湯に入りながら、のどかな里山の風景を楽しみましょう。
温泉の泉質によっては、長湯すると湯あたりしてしまうところもありますが、「クアパーク長湯」は、“浸かれば浸かるほど健康に良い”長湯温泉の特徴をフルに活かしています。
長湯温泉は、日本でも1%以下という、貴重な天然の重炭酸泉。長く湯に浸かるほど、重炭酸イオンが血管を拡張させて、血のめぐりが良くなります。体温を上げたり、免疫力を高める効果があります。効果を上げたい方は、少なくとも15分以上は入浴してくださいね!
写真:安藤 美紀
地図を見る次にご紹介するのは、宿泊棟「クアハウス」。すべて独立型コテージで、ツインが12棟(最大4名まで)、シングルが2棟(最大3名まで)あります。
写真:安藤 美紀
地図を見るツインだと、上にロフトがあり、ちょっとした探検家気分を味えます。ほかにも、壁面収納ベッドがあったり、脚を外してしまえるテーブルがあったり。楽しくて、実用的なギミック感満載の坂茂さんらしい設計です。
気分転換したいときは、外のウッドデッキへとエスケープ。1人でヨガができるぐらいのスペースがあり、自然を感じながらくつろげます。
写真:安藤 美紀
地図を見るお部屋の風呂は温泉ではありませんが、長湯温泉の湯を再現した入浴剤「ホットタブ」がついてきます。
実は「クアパーク長湯」を運営しているのは、この入浴剤の会社ホットタブ。小星重治社長がドイツにあった炭酸泉を経験して、その泉質はないか…と探してたどり着いたのが、ここ長湯温泉なんです。
「ホットタブ」をお湯に入れてみると、シャンパン並みの細かな泡がシュワワ〜っと勢いよく発生!湯上がりは、体の芯までぽっかぽかになります。
写真:安藤 美紀
地図を見る「クアパーク長湯」では、温泉の成分が濃すぎるため、そのままだとカルシウムが結晶化してしまいます。そのため、毎晩浴槽の湯を抜いてきれいに清掃。翌朝、新しい湯を入れています。
そして、朝一の湯船に発生するのが、薄氷のようにシャリシャリした湯の花。これだけびっしり湯の花が膜を貼る湯船には、普段なかなか出会えません!ぜひ入り逃しのないように、がんばって早起きしてくださいね。
しかも、朝7時〜10時までは宿泊者専用の時間。温泉好きなら、「泊まって良かった〜」と妙に得した気分になります。
写真:安藤 美紀
地図を見るまた、長湯温泉の湯は入るだけでなく、昔から飲泉文化が盛ん。飲泉すると炭酸ガスが胃腸の働きを活発にしてくれて、便秘や痛風にも良いと言われています。「クアパーク長湯」にも飲泉場があるので、ぜひ飲んでみてくださいね。若干鉄の味はしますが、クセが少なく飲みやすいですよ。
写真:安藤 美紀
地図を見る朝風呂をたっぷり楽しんだ後は、地物を味わい尽くす朝ごはんをたいただきましょう。
朝食会場のレストラン棟「クアハウス」も坂茂さんの設計。内装に目をやると、柱があっちもこっちも紙管!建築材に紙管を使う、坂茂さんの十八番に出会えて嬉しくなります。
写真:安藤 美紀
地図を見るのんびり朝食をいただくなら、川のせせらぎを感じるカウンター席がおすすめです。
朝ごはんは、和食の御膳。コシヒカリの息子、竹田産のヒノヒカリで炊いたツヤツヤご飯が自慢です。ほかにも、地元で人気の「流水茶屋」のお豆腐を使っていたり、契約農家さんの野菜をたっぷり使っていたり、食材が豊富な土地ならではのおいしい朝ごはんが待っています。
リピーターやワーケーションで泊まりながら仕事する人も多い、「クアパーク長湯」。気軽に利用できるのは、宿泊料金がとってもリーズナブルだから。シングル利用の場合、1泊朝食付きで11000円台から泊まれます。
さらに、2020年11月には「温泉保養型増進施設」の認可も下りたため、医療費控除も受けられることになりました。温泉を利用してお得に湯治をしたい方は、この機会にぜひ!
2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:大分県
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