写真:波奈 美月
地図を見る遠州の小京都・森町に位置する「小國(おくに)神社」は、1460年以上の歴史を持ち、徳川家康公からの信仰も厚かった格式ある神社。約35万坪の境内には杉やヒノキの古木が茂り、「古代の森」と呼ばれています。
「一の鳥居」の先には、高くそびえる大木に囲まれた参道が本殿まで真っすぐに伸び、誰もがその荘厳な光景に心打たれます。まずは鳥居の前で一礼し、手水舎まで進んだら、掲示の作法どおり、手や口を清めましょう。
写真:波奈 美月
地図を見るご祭神は、日本神話の「因幡の白ウサギ」で親しまれている大己貴命(おおなむちのみこと)。大国主命(おおくにぬしのみこと)・大国様(だいこくさま)とも呼ばれています。
「二の鳥居」の先に「拝殿」(参拝する場所)があり、ご神体はその奥に建つ「本殿」に鎮座しています。参拝の作法は二拝二拍手一拝。まず、賽銭箱に賽銭を入れ、鈴を鳴らします。2回深くお辞儀をして、2回手を打ち、最後にもう1回深くお辞儀をしましょう。
写真:波奈 美月
地図を見る小國神社のはじまりは、西暦555年に本宮山にご神霊が出現したことから。その後、勅命によって、山麓の現社地に社殿が造営されました。現在の社殿は火災による焼失のため、明治19年の再建です。
二の鳥居の手前には、ご神木であった周囲約9mにもなる大杉の根株が安置されています。誰もがその大きさにびっくり!樹齢1000年余りと伝えられ、神社の長い歴史を感じさせます。
写真:波奈 美月
地図を見る近年、パワースポットとして注目されている小國神社。境内にはありがたい見どころが沢山!
参道沿いにある「事待(ことまち)池」は、願掛けをして"事のままに待ち”、願い事が叶うと、お礼に鯉を放つ慣わしがある池。別名「いぼとり池」ともいわれ、池の水をつけると「いぼ」がとれるという言い伝えがあります。
池の中央には「宗像社(弁天社)」、対岸には「八王子社」が鎮座しており、森町の伝統工芸・森山焼の陶器片をはめ込んだ美しい橋を渡って参拝できますよ。
写真:波奈 美月
地図を見る二の鳥居の横にある「家康公の立ちあがり石」は、徳川家康公が参拝の折、腰を掛けて休息されたと伝わる石。苦難を乗り越え出世した家康公にあやかろうと、腰をかけて帰る参拝者も多いとのこと。
写真は、拝殿前にある「金銀石」。大己貴命が授けた石といわれ、この石を撫で松の幹を撫でれば金運や良縁に恵まれると伝えられています。
写真:波奈 美月
地図を見る特に若い女性の参拝者が多いのは、樹齢700〜800年といわれる「ひょうの木」。社務所裏の目立たない場所にあるため、見落とさないようにご注意くださいね。
二本の木がからみついているような姿から、恋愛・人間関係・仕事など、様々な「縁を結ぶ」ご神木として信仰されています。
縁結びの縁起物とされる「ひょうの実」とは、正確には葉にできた木質化した虫こぶのこと。小さな穴が開いており、吹くと「ひょう」という音が出るので「ひょうの実」と呼ばれています。神社ではお守りとして授与していますよ。
写真:波奈 美月
地図を見る小國神社の境内は、県内有数の花や紅葉の名所として有名!
境内を流れる宮川沿いには、約1000本ものソメイヨシノが植栽されており、3月下旬〜4月上旬には、見事な景観が広がります。祓橋から望む桜並木は格別ですよ。
宮川の上流部右岸に群生する白いシャガの花(4月末〜6月)も綺麗。5月下旬〜6月中旬は、門前の西側にある「一宮花しょうぶ園」に、80種類・約8万本の花菖蒲が咲き誇ります。
写真:波奈 美月
地図を見る宮川沿いには、約1000本のモミジも植栽されており、11月下旬〜12月中旬に紅葉の見頃を迎えます。この時期は、ライトアップも開催!川沿いに「紅葉観賞遊歩道」(総距離1km・所要時間約40分)が整備されており、紅葉を楽しみながら歩くことができますよ。
写真は、宮川に架かる太鼓橋を撮影。朱塗りの橋に紅葉がよく映えて、人気の撮影スポットになっています。
写真:波奈 美月
地図を見る参拝のあとは、門前にある「ことまち横丁」でひと休み&お土産探しをしてはいかがでしょうか?名物の開運だんごや手作りわらび餅、森町名産の品質の高いお茶などが楽しめます。
写真は、ことまちカフェテリアの「恋する夢かわパンケーキ」。ふわふわのエスプーマとおいりのトッピングが可愛らしく、SNS映え抜群です。
写真:波奈 美月
地図を見る小國神社の北約6km、標高511mの本宮山(ほんぐうさん)山頂に、奥宮である「奥磐戸(おくいわと)神社」が鎮座しています。
本宮山は、西暦555年に小國神社のご神霊が現れたと伝わるパワースポット中のパワースポット。本殿から少し離れていますが、機会があれば参拝することをお薦めします。社務所で奥宮までの地図をいただけますよ。
写真:波奈 美月
地図を見る小國神社から山頂入口までは車で約20分。県道薄場線(遠州森茶農協沿いの道)に入って北進すれば、本宮山へ向かう分岐があります。道のほとんどが舗装されていますが、道路幅が狭いので注意しましょう。
分岐から約3km進むと、車を置くスペースがある開けた所に到着します。その右手に山頂への登山道がありますよ。
写真:波奈 美月
地図を見るここからは、片道20分(0.6km)ほどですが、山道の参拝路を歩くことになります。必ず歩きやすい靴で訪れるようにしましょう。
道は少々険しいですが、大変見通しが良く、遠州灘や天竜川、アクトシティを遥かにのぞむ絶景が広がります。霞が発生する前の早い時間に登るのがベストですよ。
景色を楽しみながら登っていくと、やがて鳥居が見えてきます。ここまで来ればあと少し!鳥居をくぐると小さな社務所があり、周囲は木々に囲まれて、一気に雰囲気が変わります。
写真:波奈 美月
地図を見る社務所の裏にある山道を登ると、いよいよ標高511mの山頂に到着!清々しい空気に包まれた境内には、木漏れ日の中、小さな社がただひとつ、静かに鎮座しています。小國神社のご神霊が現れた神域です。最大限の敬意を払って行動しましょう。
神社が移転してからは「本宮山 奥磐戸神社」と称し、大己貴命の荒魂(魂の荒々しく勇猛な面)を祀るようになりました。毎年1月6日に例祭、5月6日に青葉祭が行われ、いつもは静かな境内が賑わいます。
<本宮山 奥磐戸神社の基本情報>
住所:静岡県周智郡磐田市虫生
駐車場:数台分の駐車スペースあり
アクセス:小國神社より登山道口まで車で約20分。到着後、約20分(0.6km)の登山
写真:波奈 美月
地図を見る遠州森町は花どころ。今回ご紹介した小國神社をはじめ、約1万3000株が群生するあじさい寺「極楽寺」・“日本三大ききょう寺”のひとつ「香勝寺」・15種類もの萩が咲くはぎ寺「蓮華寺」などが有名です。車で約10分の「大洞院」は、小國神社と並ぶ県内有数の紅葉名所。見頃の時期は、併せて訪れるのもよいですね。
一宮花しょうぶ園・あじさい寺・ききょう寺・大洞院の紅葉については、別記事で紹介しています。記事下の「この記事の関連MEMO」よりアクセスできますので、ご旅行の参考にぜひご覧くださいね。
住所:静岡県周智郡森町一宮3956-1
電話番号:0538-89-7302
駐車場:無料・約900台
アクセス:
新東名 遠州森町スマートICから約7分、森掛川ICから約15分
東名 袋井ICから約20分
天竜浜名湖鉄道 遠江一宮駅から徒歩60分
2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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