写真:古屋 江美子
地図を見る長野・松本駅から車で20分ほどに位置する美ヶ原温泉は、10数軒の宿からなる温泉地。「旅館すぎもと」は、そのメイン通り(といっても、人通りも車通りもほとんどなく、とても静かなのですが)である白糸湯の街通りに建つ木造三階建ての宿です。
1872(明治元)年創業の歴史ある宿で、いまの建物は1933(昭和8)年のものです。1963(昭和38)年に古民家再生の第一人者である降幡廣信氏によって改築されました。
写真:古屋 江美子
地図を見る外から見た純和風な趣と少し違い、なかは松本民芸家具やシャンデリア、西洋アンティークに彩られた個性的な設えです。立派なオーディオからはジャズが流れ、おしゃれな雰囲気が漂い、外観との差にギャップ萌えするような感じです。
心が浮き立つような楽しさと、落ち着ける温かさが同居した、どこか不思議な、それでいてとても心地よい空間なのです。
写真:古屋 江美子
地図を見る館内の設えは、趣味人で粋なご主人の花岡貞夫さんのこだわりが詰まっています。中庭には、椅子や足湯、湯上がりの飲み物が用意されており、気候がよければ夕食までのあいだ、ここで一杯飲むのが最高です。
写真:古屋 江美子
地図を見るもうひとつ夕食前のお楽しみが、ご主人の花岡貞夫さんによる蕎麦の手打ちの実演です。花岡さんの楽しいトークと見事な手さばきは、この宿の名物のひとつ。このとき打った蕎麦は1日10食限定で、夕食のシメの一品(別料金)として提供されています。
写真:古屋 江美子
地図を見る夕食には、山菜や信州サーモン、馬刺し、つけものなど、信州らしい山の幸を中心とした創作郷土料理が並びます。手をかけすぎずに素材の持ち味をいかした料理は、いつまでも食べ続けたくなるような、やさしく滋味深い味わいです。
花岡さんがお酒好きということもあり、どの料理も驚くほどお酒に合います。日本酒やワインなど信州のお酒のラインナップも充実しているので、お酒好きの方はお楽しみに。地酒のきき酒セットもおすすめです。
写真:古屋 江美子
地図を見るシメにはさきほどの蕎麦をぜひ。粗びきの挽きぐるみ(二番粉)を使った十割蕎麦は、力強さとしなやかさがあり、まずは塩だけで味わってみると、豊かな風味に驚くはず。
客室は全17室。モダンな和洋室から、ロフトや猫足付きのバスタブを備えた洋室、囲炉裏や檜の内風呂付の和室など、同じ宿とは思えないほどテイストが違います。部屋によって見える景色も違い、乗鞍岳や常念岳を望む部屋もあります。
多くの部屋にオーディオが備えられているのはこの宿ならではといえるでしょう。ホームページで見比べながら、どの部屋にしようか悩むのも楽しい時間です。
写真:古屋 江美子
地図を見る温泉は敷地内の中庭から奈良時代より湧き出ている源泉を使っています。地元木曽産の五木(マキ、ヒノキ、サワラ、ヒバ、ネズコ)で造られた内湯のほかに、青石を敷き詰めた露天風呂もあります。
泉質は弱アルカリ性単純温泉で、やわらかくやさしい肌触り。打たせ湯も爽快です。また貸し切りのヒノキ風呂もあり、ゆっくり名湯を楽しめます。
設えにも料理にもご主人の個性とセンスが光る「旅館すぎもと」。ご主人の人柄も楽しく、とにかく居心地がよい宿です。四季折々の味覚や景色を楽しめるので、帰るころには「次はいつ来ようかな」と考えてしまうでしょう。一度泊まると魅力にはまる名宿です。
2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/10/12更新)
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