大分県の肉厚すぎる臼杵ふぐ!贅沢コースを老舗料亭「喜楽庵」で

大分県の肉厚すぎる臼杵ふぐ!贅沢コースを老舗料亭「喜楽庵」で

更新日:2020/12/27 16:01

藤谷 愛のプロフィール写真 藤谷 愛 地方移住ブロガー
知る人ぞ知る美食の町大分県臼杵市。ブランド魚「かぼすブリ」や化学合成農薬等不使用で栽培される「ほんまもん野菜」など、品質と味にこだわった海・農産物が魅力の、グルメな旅行者には見逃せない町なのです。

そんな旅行者たちに「これを食べるためだけに臼杵に行く価値がある」と言わしめている逸品が「臼杵ふぐ」。今回はこの臼杵ふぐの真骨頂を存分に楽しめる老舗料亭「喜楽庵」と、人気のふぐコースをご紹介します。

門から始まる老舗料亭ならではの贅沢な時間

門から始まる老舗料亭ならではの贅沢な時間

写真:藤谷 愛

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江戸時代から続く城下町・臼杵市には歴史ある飲食店が数多くありますが、その中でも格式高い老舗料亭が今回ご紹介する明治11年創業の「喜楽庵」。国内でも再現できるお店がほとんどないという「本膳料理」も提供する、日本で数少ない料亭です。

料亭の門からは植栽が美しいアプローチが。喜楽庵での贅沢な時間はここから始まります。

門から始まる老舗料亭ならではの贅沢な時間

写真:藤谷 愛

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創業当時から中央政財界の著名人や皇室の方々をおもてなししてきた喜楽庵。臼杵市の観光名所でもある「旧臼杵藩主稲葉家下屋敷」をかつての喜楽庵本館とし営業していたこともありました。平成元年に移転した現在の建物は大正元年築!元は裕福な呉服屋さんの別邸だったお屋敷で、敷地内にはテニスコートもあったほどの広さなのです。

門から始まる老舗料亭ならではの贅沢な時間

写真:藤谷 愛

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建物内の梁や欄間はほぼ当時のまま。特に驚くのは写真にもあるゆらゆら感のある薄くて繊細な窓ガラスの数々で、建築当時から一枚も破損することなく現在に至っています。

グルメな旅行者を唸らせる「臼杵ふぐ」とは?

グルメな旅行者を唸らせる「臼杵ふぐ」とは?

提供元:喜楽庵

https://www.kirakuan.jp/地図を見る

前述したように「これを食べるためだけに臼杵に来てもいい」と、国内外の食通がお目当てにしている臼杵ふぐ。ふぐが有名な地域は日本でもいくつかありますが、臼杵ふぐが他と大きく違う点は、てっさ(刺身)に代表される身の厚さ。その理由は新鮮さにあります。

魚にひと手間加える江戸前とは異なり、新鮮さで勝負する臼杵市の海鮮料理。ふぐ料理にしてもやはり新鮮さが命となります。新鮮なふぐの身は弾力が半端なく、薄造りにすることができません。臼杵ふぐの魅力はその分厚さから生まれる特徴で、「噛みしめたときの弾力やふぐの甘さを堪能できる」とグルメ客の支持を得ているのです。

臼杵ふぐの真骨頂を120%楽しめる喜楽庵のふぐコースをみていきましょう。

グルメな旅行者を唸らせる「臼杵ふぐ」とは?

写真:藤谷 愛

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前菜からデザートまで全9品のふぐコースには、臼杵の郷土色も満載。写真は毎朝板前さんによって練られる真っ白なごま豆腐。「臼杵独自」と言われるのはそのタレ。お店によって出汁や調味料の配合が違うため、それぞれの特徴がありますが、基本的にはみたらし団子のような甘じょっぱいタレとなります。喜楽庵の上品なタレが絡むもっちりとしたごま豆腐。まさにここでしか食べることができない郷土料理の一つです。

グルメな旅行者を唸らせる「臼杵ふぐ」とは?

写真:藤谷 愛

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ふぐコースの中に季節感をふんだんに盛り込んでいるのが前菜となります。他の地域とは異なり、臼杵ふぐは年間を通して食べることができるので、前菜には訪れる時々の旬のものが盛り込まれます。

また、前菜にも「きらすまめし」という臼杵の郷土料理が含まれます。捌いた魚の端切をおからと和えて味付けをしたきらすまめし。「めし」とつくため、観光客にはご飯ものと勘違いされることが多いのですが、「きらす=おから」「まめし=まぶす」という臼杵の言葉をかけあわせた料理名なのです。喜楽庵の冬のきらすまめしには、かぼすブリが贅沢に使用されることも。食感や香りなど絶品です。

前菜はとにかくお酒がすすむ逸品揃い。美味しい地酒と合わせてどうぞ。

上品なれど上品盛じゃない「てっさ」が凄い

上品なれど上品盛じゃない「てっさ」が凄い

写真:藤谷 愛

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前述した臼杵ふぐの真骨頂であるその厚みを堪能できるのが写真の「てっさ」(刺身)です。なんとこれで一人前!一枚一枚噛みしめながら味わうことになります。

上品なれど上品盛じゃない「てっさ」が凄い

写真:藤谷 愛

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ふぐの新鮮さは、その厚みとほんのり肌色がかった色で判断することができます。通常、ふぐの薄造りを作るためには1〜2日ほど寝かせるのですが、喜楽庵では約4時間!朝しめた魚をお昼に提供するのですから、もはや薄さにはこだわっていないのです。臼杵という地域性から生まれた分厚いてっさ。喜楽庵ではその醍醐味をしっかりと堪能できます。

上品なれど上品盛じゃない「てっさ」が凄い

写真:藤谷 愛

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てっさと言えば3〜4枚箸ですくって食べるイメージですが、喜楽庵のふぐ刺しは一枚が一口分。希少部位の身皮と呼ばれる部分や、コリコリ食感が堪らない皮の部分も薬味と一緒に楽しんでください。

焼き、揚げ、鍋!極上の味と食感

焼き、揚げ、鍋!極上の味と食感

写真:藤谷 愛

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熱々でふぐそのものを味わう料理がコースには2品含まれています。一つはふぐの唐揚げ。ぶりぶりとした食感の身をパリッと揚がった衣と楽しむことができ、老若男女、国籍関係なく人気の一品です。

また、喜楽庵独自の味付けで楽しめるのが写真の「焼きふぐ」。特別に京都から取り寄せたみりんをまとわせ焼き上げています。甘く香ばしい喜楽庵の焼きふぐも他では味わえない逸品です。

焼き、揚げ、鍋!極上の味と食感

写真:藤谷 愛

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ふぐ寿しを一貫いただいた後は、いよいよてっちり(ふぐ鍋)の登場。ふぐ自体から出てくる出汁を味わうため、ギリギリまで濃度を落とした昆布出汁でいただきます。

お皿の手前にあるのがふぐの口。ふぐの身の中でも一番コラーゲンが含まれる部分で、お鍋に入れるとトロトロの状態に。女性には特に嬉しいお鍋です。

焼き、揚げ、鍋!極上の味と食感

写真:藤谷 愛

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てっちりでたっぷり溶け出たふぐの出汁でいただくのは〆のお雑炊。てっちりで残ったポン酢と一緒にいただきますが、ふぐの出汁を堪能する為に、まずはそのまま召し上がってください。優しいながらも味わい深いお雑炊に感動必至です。

お殿様ゆかりのアンティーク品も見逃せない

お殿様ゆかりのアンティーク品も見逃せない

写真:藤谷 愛

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食後に時間があれば、ぜひお殿様ゆかりの品の見学もどうぞ。

NHK大河ドラマ「麒麟がくる」にも登場した、斎藤道山の有力家臣、稲葉一鉄の息子・貞通が藩祖だった旧臼杵藩。明治の廃藩置県で東京に移住しましたが、ゆかりの品を臼杵市に数多く残しています。

喜楽庵の玄関ロビーでは、存在感ある屏風がゲストをお出迎えしていますが、これも稲葉家ゆかりの品。その他にもいくつかある「お殿様ゆかりの品」は必見です。

お殿様ゆかりのアンティーク品も見逃せない

写真:藤谷 愛

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また、個室の一つには日本の台湾統治時代に台湾総督府民政長官だった後藤新平直筆の書も(写真右上)。

お部屋の中にある絵画や掛け軸など、興味深いアンティーク品が数々あるので、ぜひ仲居さんや女将との会話と共に楽しんでください。

お殿様ゆかりのアンティーク品も見逃せない

写真:藤谷 愛

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食通が唸る臼杵ふぐとゆったりとした贅沢な時間が楽しめる喜楽庵。前述したように臼杵市では年間を通じてふぐを食べることができますが、やはり旬は焼き白子なども楽しめる冬。ここでしか体験できないふぐコースを味わいに来てください。

喜楽庵の基本情報

住所:大分県臼杵市城南9組
電話番号:0972-63-8855
アクセス:JR臼杵駅から徒歩4分

2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/12/01 訪問

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