写真:東郷 カオル
地図を見る吉野川沿いに位置する脇町は、陸上交通と水運に恵まれ、江戸時代から阿波藍の集散地として発展した町。南町通りには江戸時代から昭和初期の建物が軒を連ね、430mに渡る歴史ある景観は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
かつての商家は現在その用途を変え、歴史ある佇まいはそのままにホテルやレストラン、カフェ、ショップなどに利用され、歴史と観光のどちらも楽しめるスポットとして人を集めています。
写真:東郷 カオル
地図を見るさっそく藍で栄えた脇町ならではの体験をしてみましょう。美馬市観光交流センター横の「藍染工房」では天然灰汁発酵建てという昔ながらの製法で作った染料を使った藍染を体験することができます。ハンカチ(小・中・大)、ストール、エコバッグなどから、染めたいアイテムとデザイン(柄)を選びます。凝ったデザインはシンプルなデザインよりも時間と労力がかかりますので、その点も考慮して選びましょう。
写真:東郷 カオル
地図を見る体験では「染める」「空気に触れさせる」という作業を数回繰り返し、布を染めていきます。繰り返すことによって仕上がりの布の色が薄い青色から濃い藍色になるのです。
所要時間は1時間程度です。体験できる人数に限りがありますので、予定が決まれば早めに予約をしておきましょう。
<藍染工房の基本情報>
集合場所:美馬市観光交流センター(徳島県美馬市脇町脇町45-1)
時間:9:00〜17:00(藍染受付は15時まで)
写真:東郷 カオル
地図を見る藍はどのように脇町に富をもたらし、うだつの町並みを作ったのでしょうか。
町の成り立ちに興味を持ったら、イギリスのオシャレな折りたたみ自転車ブロンプトンで巡る「脇町うだつの町並みポタリングツアー」で出かけてみましょう。うだつの町の対岸の舞中島で盛んだった藍栽培と、吉野川の水運で栄えた脇町の歴史を楽しく学べます。
潜水橋は絶好の撮影スポット。橋の欄干がなく川面が近く感じられ、開放的な景色が楽しめます。ところどころで休憩や撮影ポイントも交えながらナビゲーターの案内でのんびりと巡るので、体力に自信のない人や子連れファミリーにもおすすめです。
写真:東郷 カオル
地図を見るポタリングでは、もちろんうだつの町並みも散策。町の成り立ちを学んだ後の、ナビゲーターによる「うだつ」や歴史ある町家の見どころなどの案内は興味深い内容です。
レトロなうだつの町並みとオシャレなブロンプトンの「和×洋」の組み合わせは、写真写りもカワイイ仕上がりになりますよ。
<AWA-RE BROMPTON旅切符の基本情報>
住所:徳島県美馬市脇町大字猪尻若宮南131-2
集合場所:AWA-REオフィスまたは穴吹駅
写真:東郷 カオル
地図を見るうだつの町並みの一角にある吉田家住宅は、江戸時代に創業した藍商(屋号:佐直)で、この辺りでも一、二を競った豪商。市の指定文化財として一般公開されていますので、商いの様子や暮らしぶりがわかる内部を見学することができます。
ポタリングの途中で立ち寄ってみるのもいいでしょう。
<吉田家住宅の基本情報>
住所:徳島県美馬市脇町大字脇町53番地
時間:午前9時〜午後5時(最終入館午後4時30分)
休館日:年末年始(12月27日〜1月1日)
提供元:Trip 四国の川の案内人
https://trip-yoshinogawa.com/アウトドア派なら、先ほどブロンプトンで渡った吉野川を楽しむアクティビティにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。「Trip 四国の川の案内人」は川遊びやトレッキングなど、にし阿波の自然を満喫できるプログラムが充実。
写真は夏のリバートレッキングツアー。土地を知り尽くしたガイドが、水がキレイで人の少ないとっておきの場所に案内してくれますよ。
完全貸切でツアーメニューをアレンジしてくれるので、河原で軽くキャンプ気分を味わうなんてことも可能。こんなことがしたい、あんなことがしてみたいなど、気軽に相談してみましょう。おもしろい遊びを提案してくれるかも。
コーヒーを一杯飲むにもその過程を楽しめます。河原で燃えやすい小枝や枯葉を拾って火打石で火を点け、吉野川で汲んだ水をろ過してお湯を沸かします。
着火したらすぐにコーヒー…というわけにはいきません。コーヒー豆を煎る作業も自分たちで行います。お好みに焙煎(ロースト)して豆を挽いて、やっと一杯のコーヒーにありつけます。カフェでオーダーしたらすぐに飲めるコーヒーとは大違いですが、この労力も楽しいひとコマ。
ぜひ子どもたちにも体験させたい「一杯のコーヒーができるまで」という過程。ファミリーで楽しめるプログラムです。
下部の関連MEMOよりご予約・お問合せください。
脇町が位置するにし阿波というエリアは「にし阿波の傾斜地農耕システム」として世界農業遺産に認定されています。古くから段々畑を作らず傾斜地をそのまま活かした農耕が行われ、民家や畑が斜面に張り付いている様子はユニークな景観を作っています。
傾斜地では大規模農業は難しいですが、雑穀をはじめ伝統野菜や山菜などを少量多品目の農作物が生産されているという特徴があります。また、野生動物も多く生息し、ジビエ料理への活用が行われています。
写真:東郷 カオル
地図を見るうだつの町並みから徒歩やブロンプトンでもアクセスできる「Link Point SAIRAI」なら、多彩な調理方法でにし阿波の豊かな食を楽しむことができます。世界農業遺産認定地域のさまざまな食材や、阿波尾鶏、阿波ポーク、藍バーガーなど、土地の恵みを思う存分いただけます。
<Link Point SAIRAIの基本情報>
住所:徳島県美馬市脇町大字猪尻字西分140-2
場所:オデオン座からすぐ(横の路地)
にし阿波のクオリティの高いジビエを楽しむなら是非フレンチで。2020年7月オープンの「カエルム」は、気軽にフレンチが楽しめる新スポット。剣山麓の木屋平の鹿肉ローストや県内で育った四国三郎牛のロース肉などを、美しく盛り付けられた創作フレンチで味わえます。
<カエルムの基本情報>
住所:徳島県美馬市脇町拝原1587
場所:JR穴吹駅から徒歩20分
定休日:月・火曜日
写真:東郷 カオル
地図を見るせっかく脇町を旅するのなら、うだつの町並みの建物に泊まってみたくありませんか?「PAYSAGE MORIGUCHI(ペイサージュモリグチ)」は、うだつの町並みに佇む築140年の歴史を持つ民家をリノベーションして2020年9月にオープン。カルチャーツーリズムのためのアートホテルです。
写真:東郷 カオル
地図を見る客室は1階に3室、2階に2室のわずか5室。それぞれの部屋には現代作家の作品が飾られています。
2階の和洋室は41平米の広さで、写真のベッドルームの他に寛げる畳の小上がりも。立派な梁は歴史を感じさせてくれますが、水回りは現代的・機能的で使い勝手良く快適。良い意味で贅沢な余白がたっぷりの室内で、虫籠窓からはうだつの町並みが眺められ、昔と今を紡ぐ滞在が叶います。
写真:東郷 カオル
地図を見る1階奥の庭に面したスペースは、ライブラリーラウンジとして宿泊者が自由に利用できるようになっています。居心地のいい空間でティータイムを過ごしたり、本を手にとって過ごしたり、思い思いの時間を過ごすのにぴったりの場所。セレクトされた本の中には大正時代の古書があったり。歴史ある町での滞在にぴったりの本が見つかるかもしれませんよ。
うだつの町並みで歴史や文化を楽しみ、町に溶け込むように夜を過ごす。それだけでもじゅうぶん素敵な旅ですが、せっかくなら吉野川やブロンプトンなどのアクティビティも組み込むと更に充実した旅になりますよ。
2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
取材協力:JR四国、一般社団法人そらの郷
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(2025/2/17更新)
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