レトロ感と硫黄の香りで旅情満点!長野「湯元 上山田ホテル」

レトロ感と硫黄の香りで旅情満点!長野「湯元 上山田ホテル」

更新日:2020/12/27 16:02

瀧澤 信秋のプロフィール写真 瀧澤 信秋 ホテル評論家、旅行作家
信州に温泉は数多くありますが、中でも戸倉上山田温泉は多くの人々に知られる温泉地です。温泉情緒という点でも、硫黄の香りがほのかに香る温泉や温泉街の雰囲気も抜群。温泉街に旅館が数多くある中で、大正8年創業にして“ホテルさん”と親しまれてきた「戸倉上山田温泉 湯元 上山田ホテル」。飲泉も可能な温泉はもちろん、クラシカルにしてレトロ感のある旧き良き雰囲気と快適な宿の魅力を紹介します。

戸倉上山田温泉の歴史

戸倉上山田温泉の歴史

写真:瀧澤 信秋

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千曲川に沿うように開ける戸倉上山田温泉は信州の人気温泉地です。温泉地の歴史は明治時代にさかのぼります。もともと千曲川の河原にわき湯はありましたが、横川〜軽井沢間の鉄道開通により東京と鉄路で結ばれることになった明治26年(1893年)に戸倉温泉が開湯、温泉地としてその後の繁栄の礎となりました。

戸倉上山田温泉の歴史

写真:瀧澤 信秋

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昭和30年代の中頃から団臨(団体臨時列車)が運行され、全国各地から団体客が戸倉上山田温泉に大挙として押し寄せました。昭和42年の善光寺ご開帳や昭和44年のNHK大河ドラマ「天と地と」によるブームで、昭和40年代には温泉街は最も勢いづき大いに賑わったといいます。近年では長野への新幹線開通で首都圏からのアクセスが飛躍的に向上、さらに北陸新幹線が金沢駅まで開通するなど北陸方面からのゲストも増えています。

温泉街の歴史と共に歩んだ“ホテルさん”

温泉街の歴史と共に歩んだ“ホテルさん”

写真:瀧澤 信秋

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「戸倉上山田温泉 湯元 上山田ホテル」は大正8年の創業で、温泉街の歴史と共に歩んできたホテルといえます。戸倉温泉が明治26年(1893)に開湯したことは前述しましたが、一方の上山田温泉は明治36年(1903)に源泉が開かれました。日本では初めて近代的な手法でボーリングを行い沸き出た温泉としても知られています。上山田温泉掘削の仲間を募り、資金を集め推進したひとりに若林又三郎がいました。同氏は上山田温泉株式会社の社長も務めました。

温泉街の歴史と共に歩んだ“ホテルさん”

写真:瀧澤 信秋

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そんな又三郎の息子である正光は、アメリカ帰りだったこともあり「アメリカにはホテルという人々が集まり宿泊する施設がある」との考えから、弟の正春を初代として上山田ホテルを創業しました。地元では“ホテルさん”と親しまれてきました。温泉街にあってはそんな異色のホテルさんだっただけに、いまでも館内の至る所に“レトロ”な名残があります。

雰囲気満点のロビーに多彩な客室

雰囲気満点のロビーに多彩な客室

写真:瀧澤 信秋

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湯元 上山田ホテルのロビーは和の趣あふれる落ち着いた雰囲気。書や日本画、版画を楽しみながら寛ぐことが出来ます。

雰囲気満点のロビーに多彩な客室

写真:瀧澤 信秋

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全体として広めにとられた客室は、多彩な露天風呂さきの和室から洋室まで多くのタイプが揃っています。特別な日のステイから家族に友達と、ビジネスまでそれぞれ目的に応じてフレキシブルに利用できます。最も人気のあるタイプが10畳+6畳(広縁付き/定員7名)の客室。お得に上山田の温泉情緒が愉しみつつ、しっとりと馴染む和の設いで寛ぎの時間を過ごすことができると人気です。

飲泉も可能な上質の温泉

飲泉も可能な上質の温泉

提供元:湯元 上山田ホテル

湯元 上山田ホテルの湯量は豊富で源泉100パーセント掛け流しの温泉※。毎分180リットル/一日約260トンの弱アルカリ性単純硫黄泉です。すっきりした柔らかな泉質が特徴で、湯口から出る温泉水は飲むこともできます。肌に潤いを与え指の先から体の芯まで温まる泉質の湯と評判です。

※厳冬期のみ源泉供給源において1〜2度加温を行う場合があり

飲泉も可能な上質の温泉

写真:瀧澤 信秋

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露天風呂は客室棟1階、大浴場は客室棟6階にあります。もちろんいずれも天然温泉100パーセントで湯口からのお湯は飲むこともできます。男性用大浴場にはサウナが併設されておりサウナファンには嬉しい限り。また、湯元 上山田ホテルの温泉は“変幻の湯”といわれ、温度・湿気・光の差し方により湯の色が変わります。夜と朝では変わることが多く、青・緑・乳白と変幻を楽しむことができます。

雰囲気あるダイニング

雰囲気あるダイニング

写真:瀧澤 信秋

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湯元 上山田ホテルで印象的なダイニングはステンドグラスの間仕切りが設けられ、現代にあってどことなくレトロモダンな雰囲気が演出されています。そんな和モダンな空間で満喫する食事は、信州の食材を堪能出来るメニューが揃っておりゲストを唸らせています。

雰囲気あるダイニング

提供元:湯元 上山田ホテル

特に、恵まれた自然の中で育った品質抜群の長野県産牛は、しゃぶしゃぶやすき焼き、陶板焼に仕立てられています。その他の料理も味、香り、彩りなど至る所に信州が盛り込まれています。

また、ホテル1階のフレンチレストラン「Lapis-Lazuli(ラピス・ラズリ)」では、本格フレンチコースも楽しめます。四季折々の信州の素材を吟味して仕上げた一皿一皿は逸品揃いです。

電気自動車充電スポットも設置

湯元 上山田ホテルへは、上信越自動車道の坂城ICから約15分、中央道の姨捨スマートICより約15分と車でのアクセスにも優れています。ホテルの駐車場には電気自動車充電スポットも設置されており充電に利用することができます。

2020年12月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/07/12−2020/07/13 訪問

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