辛口のおみくじが人気!静岡袋井「法多山尊永寺」で開運厄除け

辛口のおみくじが人気!静岡袋井「法多山尊永寺」で開運厄除け

更新日:2021/02/11 11:53

麻生 のりこのプロフィール写真 麻生 のりこ 元観光バスガイド、ご当地マンホーラー
静岡県袋井市の名刹・法多山尊永寺(はったさん そんえいじ)の正観世音菩薩は厄除けに霊験あらたかと云われ、古くから厄除け観音として信仰されています。辛口な内容で人気のおみくじは、凶の確率が全体の3割。大吉よりも高確率で出ちゃうんです。
また、広い境内の中には女性たちの守護神・二葉神社や、一意一願不動なども。

厄除け開運に霊験あらたか!法多山尊永寺とは

厄除け開運に霊験あらたか!法多山尊永寺とは

写真:麻生 のりこ

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JR袋井駅から東方向へ約4.5キロ。小笠山の西麓に位置する法多山尊永寺の開創は、奈良時代のこと。行基上人が正観世音菩薩をこの地に安置したのが始まりです。

ずっしりと重厚な構えの仁王門は江戸時代初期に建てられたもの。国指定重要文化財に指定されています。
法多山の境内は広く仁王門から本堂まで600メートルほど。途中には石段があることから門をくぐって門脇に置いてある杖を使う方や、石段を避けた緩やかな上り坂を歩く方の姿も見られます。

厄除け開運に霊験あらたか!法多山尊永寺とは

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石段を上りつめた先に建つ本堂は、さながら両翼を広げた鳳凰のよう。参道の周囲には白い玉砂利が敷かれ、パワーチャージできそうな雰囲気。灯籠に隠れて見えませんが、本堂前には常香炉もあります。
毎年、7月9・10日に行われる「万灯祭」では、この本堂前に何千基もの灯籠が奉納されるんですよ。

厄除け開運に霊験あらたか!法多山尊永寺とは

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遠州三山のひとつ、法多山のご本尊は東海随一の正観世音菩薩です。厄除け開運に霊験あらたかと云われ、戦国時代には多くの武将から信仰を得ていました。本堂では今なお、厄除け開運を願う人々が途切れません。
正観世音菩薩の真言「おん あろりきゃ そわか」を唱えながら参拝してみてはいかが?

江戸時代から続くおみくじは3割が凶!

江戸時代から続くおみくじは3割が凶!

写真:麻生 のりこ

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本堂での参拝後に、お守りの授与やおみくじを引きたい方は左へ進みましょう。
左右の回廊は初夏になるとガラス製の風鈴が吊るされ、「遠州三山風鈴まつり」の会場のひとつになります。風鈴の音色は鉄琴の和音のように涼やかで、遠州地方に涼を誘う人気のイベントです。

札守授与所では種類豊富なお守りはもちろん、それを入れる古代裂を使用した御守袋が好評です。絵馬や護摩木のほか、後述する結縁の帯(けちえんのおび)、一意一願不動の絵馬もこちらでどうぞ。

江戸時代から続くおみくじは3割が凶!

写真:麻生 のりこ

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法多山のおみくじの特徴は、「引けば3割の確率で凶が出る」こと。なんと、大吉よりも高い確率で出るんです。しかも内容が辛口! 言い切りが多く、特に凶のおみくじの生死の項目は「十に八、九は死すべし」「はなはだ危うし」「危うし」など、思わず目を逸らしたくなります。

これは法多山のおみくじが江戸時代から続く『元三大師御籤』を今も使っているから。今から数百年前は風邪をひいただけでも、治療薬が手に入らなかったり栄養不足だったりし、死んでしまう可能性がありました。命の尊さに気づくことができる、貴重なおみくじと云えますね。
大吉や凶の割合も、江戸時代から受け継がれてきたものです。

江戸時代から続くおみくじは3割が凶!

写真:麻生 のりこ

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とはいえ、凶のおみくじは結んで帰りたいもの。法多山のおみくじ納め所は、大師堂の前を通り石段を数段下りた右側にあります。こちらへ結んで気持ちを落ち着けましょう。

参拝後に立ち寄りたい!二葉神社&一意一願不動

参拝後に立ち寄りたい!二葉神社&一意一願不動

写真:麻生 のりこ

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おみくじ納め所から、さらに石段を数段下りると右側に鳥居が見えます。これはかつて浜松市中の歓楽街にあった二葉遊郭で、女性たちの守護神としてお祀りされていた「二葉神社」のものです。終戦後に二葉遊郭が解体されることになり、縁あって法多山の境内に移築されました。

大正年間に建てられた小さな社の前には朱色の鳥居が並び、祠の付近には「結縁乃帯」と呼ばれる願掛けの帯が結ばれています。色とりどりの帯は朱色の鳥居と相まってとても華やか。参拝者をそっと待つかのように、風にそよいでいます。

参拝後に立ち寄りたい!二葉神社&一意一願不動

写真:麻生 のりこ

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こちらは、心に願うただひとつの願い事を叶えてくれるとされる「一意一願不動明王像」です。一意一願不動専用の絵馬掛けは、像の隣に建つ蛸薬師道とを結ぶ参道前に。毎年、4月28日は一意一願不動大祭が行われ、多くの参拝者で賑わいます。

御朱印受付は本堂の下

御朱印受付は本堂の下

写真:麻生 のりこ

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参拝の証として御朱印をいただく方が増えた近年。法多山の御朱印受付は本堂の下になります。出入口は本堂への階段の両脇にあり、御朱印の授与のほか御祈祷の受付も。

御朱印受付は本堂の下

写真:麻生 のりこ

戦国時代には今川や豊臣、徳川等、名だたる武将からの信仰を得ていた同寺院の御朱印帳には、豊臣ゆかりの家紋・五七の桐と、徳川の三つ葉葵が散りばめられています。落ち着いた中にも重厚さが感じられるデザインですね。

色違いの定番柄のほか、春、初夏、秋には季節限定の御朱印帳を販売。また、季節限定の御朱印も人気です。

御朱印受付は本堂の下

写真:麻生 のりこ

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背後の緑に大伽藍の屋根が映える法多山尊永寺。参拝後には、江戸時代末期から続く厄除け団子をお忘れなく! イートインも持ち帰りもどちらも可能です。

なお、月に一度の功徳日には限定の「茶だんご」を発売。数量限定品のため、どうしても食べたい方は午前中の早い時間がお勧めです。春や秋には季節のだんごも登場します。
※詳しくは記事下欄の【この記事の関連MEMO】から公式サイトをご覧ください

法多山尊永寺の基本情報

住所:静岡県袋井市豊沢2777
電話番号:0538-43-3601
アクセス:東名高速道路「掛川」I.Cから約15分
駐車場:あり(門前周辺に数ヶ所あり・有料)

2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2020/12/12 訪問

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