標高276mの「松尾山」は、京都観光名所の「渡月橋」近くの山。渡月橋の先にひときわ高く見える「嵐山」へのアプローチにもなっています。山の麓には、奈良時代に創建された松尾大社の境内が広がっていて、山中には祭神を祀った磐座がある山です。
標高もそう高くなく、京都一周トレイルのハイキングコースとしても整備されている登りやすい山です。大勢の観光客が訪れる嵯峨野大覚寺の大沢の池からも、その山の頂をみることができます。上の写真右手の小高い山が「嵐山」で、中ほど斜めに下る尾根の途中で少しピークが見える山が「松尾山」です。
松尾山へのハイキングコースは「京都一周トレイル」と名付けられているハイキングコース上にあります。
京都一周トレイルは、京都盆地(市街)の東、北、西を取り囲む山々の尾根に整備されている、山歩きと自然と景色を満喫できる全長約80Kmのハイキングコース。区間を区切ってそれぞれ「東山コース」「北山東部、西部コース」「西山コース」などの名前が付けられています。
松尾山は、市内北東端の清滝から、市内西端に位置する苔寺へと続く「西山コース」の中のハイキングコースで登ることができる山。京都一周トレイルは、地図も販売されていて、コースの標識も上の写真のように整備されているので、初めての人でも迷わずに歩くことができます。
山頂近くの展望所から市内方向を眺めると、遠く東山連山の中に大文字送り火の火床も見えます。
眺めのよい展望所からは、市内方向だけでなく嵯峨野の北方向も見渡すこともできて、眼下にモンキーセンターのある岩田山、遠くに五山送り火の鳥居形のある曼荼羅山を見ることができます。
ここから、松尾山に登る際のおすすめコースを3つ紹介しましょう。まず、交通の便の良い阪急嵐山駅近くから登り降りできるコースの紹介です。
阪急嵐山駅前に京都一周トレイルの標識「西山No.24」があり、南西へ車(バス)道を進み、200mほど先のT字路「西山No.25」にぶつかった所で、左に進みます(右に行くと渡月橋に出ます)。
そこから50mほど進んだ山側に松尾山登山口「西山No.26」があるので、そこからハイキングスタート。すぐに鬱蒼とした竹林の中に入ります。
竹林を抜けると急な登りが続く山道となります。途中で振り返ると、市内を見ることのできる場所もあります。
登山口からおよそ25分ほどで、ハイキングコースの合流地点となっている、大きな案内板がある京都一周トレイル標識「西山No.32」の四つ辻に出ます。松尾山山頂に向かう道、眺めの良い展望所に向かう道、苔寺方向へ向かう道がクロスしています。
松尾山に直接進むと10分ほどで標識「西山No.35」の松尾山山頂に着きます、標識 「西山No.33」近くの展望所までは10分ほどで、そこからでも山頂まで約5分ほどです。眺めの良い展望所には、ベンチがあり、一息ついて絶景を見られる場所になっています。
2つめのコースは、京都一周トレイル西山コースの終点の標識「西山No.51」から登るコースで、松尾大社や西芳寺(苔寺)などにもちょっと寄り道したいときにおすすめです(なお西芳寺の拝観は完全予約制です)。
登山道入り口からすぐのところに鬱蒼とした竹林があり、そこから京都一周トレイルの標識の番号を遡りながら、松尾大社の裏山の峰の登り下りを繰り返しして進みます。
最寄りの「苔寺・すずむし寺」バス停から、苔寺前を通り、約10分ほど西芳寺川を歩いたところに、登山道入り口があります。京都一周トレイル標識「西山No.51」が立てられていて、迷うことはありません。電車の場合の最寄り駅は、約2km東の方向の阪急嵐山線上桂駅です。
ハイキング道途中の京都一周トレイル標識「西山No.44」と標識「西山No.43」の間に市内の南側が眺められる場所があります。
登り口から約45分ほどで、大きなトレイル案内板がある標識「西山No.32」の四つ辻に着きます。このコースの場合、山頂までは約1時間ほど。
四つ辻から10分ほどの眺めの良い展望所(京都一周トレイル標識 「西山No.33」近く)では、眼下に渡月橋を見晴らすことができる絶景に出会えます。
3つめのコースは、京都一周トレイルから外れますが、古墳群を通るので、自然と歴史に興味のある人向けです。
京都一周トレイル西山コースの終点の標識「西山No.51」から登山コースに入らずに、西芳寺川林道を川に沿って真っすぐ進んで行きます。林道は西芳寺川に沿って緩やかに登っています。
約15分ほどで、川を横切りながら進む橋の番号で、5号橋のところに到着。西芳寺川古墳群の説明書きの大きな目印が出ていてそこが登り口になります(坊城の谷の目印もあります)。
登り口からすぐの場所に、整備はされていませんが、数多くの古墳が、そのままの姿で山肌に作られている姿を見ることができます。
途中には、少し休憩できるベンチもあり、松尾山へと書かれた目印もあります。登り口からおよそ25分で、京都一周トレイルの標識「西山No.34」に到着。標識「西山No.34」は、展望所の標識「西山No.33」にほど近く、山頂までも約5分ほどです。
ここまで紹介した3つのコースは、登り下りで使えるので、一つのコースの往復だけでなく、それぞれを組み合わせてハイキングしてみるのも良いでしょう。
また、松尾山は、標高382mの嵐山ハイキングへの入り口にもなります。嵐山へは、標識「西山No.33」からトレイルを外れて尾根道を登っていきます。さらに約30分ほどかけて登った頂上近くの展望所からは、市内をさらに大きく見渡すことができます。ぜひ松尾山まで行ったら、もうひと頑張りして登ってみてください。
住所:京都府京都市西京区松尾谷松尾山町
アクセス:阪急嵐山駅からすぐの、京都一周トレイル標識「西山No.26」が登山口。登山口より展望所まで直登徒歩約35分、そこから山頂まで徒歩約5分。
又は、西芳寺(苔寺)裏手の京都一周トレイル標識「西山No.51」が登山口。
登山口より展望所まで尾根伝いに徒歩約50分、そこから山頂まで徒歩約5分。
2021年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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