写真:手塚 大貴
地図を見るこれから向かう「海外」への出発点は、成田でも羽田でもなく、京急久里浜線の三崎口駅。まずは京急バス三61(浜諸磯行き)に乗って、海外バス停を目指しましょう。
マグロで有名な三崎の町を抜け、相模湾に面した道を進むと、突如「次は海外」の表示が!海外旅行好きの人なら、思わずテンションが上がる光景です。海外バス停で降りるのにパスポートは不要ですが、運賃を支払うのはお忘れなく。
写真:手塚 大貴
地図を見るバスを降りて停留所を見上げると、そこには間違いなく「海外」の文字。海外へ来た!とちょっとだけ叫びたくなる瞬間です。ここがまさしく、いつでも行ける「海外」、神奈川三浦市海外町なのです。
写真:手塚 大貴
地図を見る確かに「海外」だけど、その上に“かいと”とふりがなが振ってあるのが気になる……という人は、反対側の三崎口駅行きのバス停へ行ってみて。こちらのバス停にはふりがなが振っていないため、まさに「海外」と錯覚できる光景を見られるのです。
<海外バス停の基本情報>
住所:神奈川県三浦市海外町10
アクセス:京急久里浜線三崎口駅から京急バス三61(浜諸磯行き)で約20分、海外バス停下車
※ただしバスの本数が少ないので、本数が多い三崎東岡バス停までバスで行き、そこから歩いて行くのがオススメ(徒歩6分)。
写真:手塚 大貴
地図を見る海外町があるのは三浦半島の南端。三浦市の三崎と油壺のちょうど中間に位置する、小さな港町です。
そんな海外町を象徴するのが、三崎漁港のひとつである海外港。海外バス停の目の前に広がり、港の看板にも「海外」の文字が見られます。
写真:手塚 大貴
地図を見る穏やかに水面が揺れる海外港。まるでヨーロッパの港のよう……とはいきませんが、小さな漁船が並ぶ光景は、旅情を感じさせてくれるはず。晴れた日には、相模湾の向こうに箱根や伊豆の山々、そして富士山まで望み、雄大な風景を楽しめます。
<海外港の基本情報>
住所:神奈川県三浦市海外町10
アクセス:海外バス停から徒歩すぐ
写真:手塚 大貴
地図を見るそんな海外港に面した、風光明媚な海外バス停。ところで、どうしてこんな不思議な地名が生まれたのでしょうか?
一説によれば、海岸地形を表す海戸や海門などの意から名付けられたと言われています。旅人であれば、遠く海外を思い浮かべずには入れない、心惹かれる地名ですよね。
写真:手塚 大貴
地図を見る海外へ旅行に来たからには、やっぱり観光をしたいはず。海外町にはどんな名所があるのでしょうか?
実は海外町は、貴重な地層が見られることで知られる町。とくに神奈川県指定天然記念物である「海外町のスランプ構造」は、海底地滑りを表す地形として貴重。地層が見事な波状に曲がった褶曲面が見られます。
<海外町のスランプ構造の基本情報>
住所:神奈川県三浦市海外町16-1
アクセス:海外バス停から徒歩3分
写真:手塚 大貴
地図を見るもうひとつ貴重なのが、同じく神奈川県指定天然記念物である「二町谷の漣痕」。海底に堆積した泥や砂が水の流れによって削られることで形成された地形で、左右非対称の波模様が岩の表面に描き出されています。
<二町谷の漣痕の基本情報>
住所:神奈川県三浦市海外町10
アクセス:海外バス停から徒歩2分
写真:手塚 大貴
地図を見る海外旅行の楽しみは、なんといっても町歩き。せっかくなので海外町でも町歩きを楽しんでみましょう。
港とは反対側へ歩いて行くと、坂道の多い住宅街が広がります。ところどころに「海外町」の看板も!狭い路地や階段も多いので、道に迷わないよう注意しましょう。
写真:手塚 大貴
地図を見る海外町の散策のついでに、隣町の三崎町諸磯にある「海外入口」バス停を見に行きましょう。こちらのバス停もふりがなが振っていないので、まるで異国へのゲートウェイのような不思議な雰囲気を感じさせます。
もし時間があれば、すぐ近くにある「諸磯の隆起海岸」へ行ってみて。国の天然記念物に指定されている、大地震による地層のずれを見られます。
<海外入口バス停の基本情報>
住所:神奈川県三浦市三崎町諸磯
アクセス:海外バス停から徒歩8分
写真:手塚 大貴
地図を見る海外の旅先で見る夕暮れは、いつでもドラマチック。実は海外町でも、本物の海外旅行に負けない綺麗な夕暮れを見られます。
夕暮れどき、帰路につく前に、海外港へもう一度行ってみて。黄金色に輝く海、そこをゆく船のシルエット、オレンジに染まった町並み……。1日の終わりに相応しい、芸術的な夕暮れが待っています。
写真:手塚 大貴
地図を見るそして海の向こうには、ひときわ美しい富士山!朱色の空とのコントラストは、絵に描いたような美しさです。
写真:手塚 大貴
地図を見る海と空の雄大さを実感させてくれる、ダイナミックな夕暮れ。もちろん、ここは本物の海外ではなく、日本の海外町。
でも、この広い海や空は、あの大好きな異国へと繋がっている。そのことに気づけば、遠い異国から吹いてくる微かな風を、肌に感じられるかもしれませんよ。
ご紹介した海外町は、誰もがいつでも行ける、もうひとつの「海外」。ふっと海外が恋しくなったとき、ぜひ海外町を訪れてみてください。きっと、知らない町を自由に旅するという、海外旅行と同じ楽しみを見つけられるはずです。
2021年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
手塚 大貴
沢木耕太郎氏の『深夜特急』に出会い、バックパッカーに。いまは「旅」の素晴らしさを伝えたくて、旅行ライターをしています。これまでに、アジアやヨーロッパ、南米などの22か国へ渡航。スポーツ観戦旅行が好きで…
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