長野「戸隠神社 中社・奥社参道」冬こそ行きたい!雪に包まれる神域

長野「戸隠神社 中社・奥社参道」冬こそ行きたい!雪に包まれる神域

更新日:2021/02/21 17:20

潮 佳澄のプロフィール写真 潮 佳澄 司書
全国から多くの人が足を運ぶ「戸隠神社」。1年の中でも美しい雪化粧した姿を一目見ようと訪れる人が少なくありません。中社は長野の市街地からバスで1時間ほどの好アクセス。冬の間、卸本社である奥社は参拝ができませんが、杉並木がつづく神秘的な雪の参道は言葉失うほどの美しさです。

冬の長野で情緒あふれる雪深い神域を訪ねてみませんか?

冬季もアクセスしやすい「戸隠神社 中社」

冬季もアクセスしやすい「戸隠神社 中社」

写真:潮 佳澄

地図を見る

雪の中に凛とたたずむ大鳥居の前に立つと、気持ちを落ち着けて参拝へと向かいたくなります。冬の戸隠神社は、静けさにつつまれた雪国の情緒あふれる神域。手がかじかむほど寒いはずなのに、鳥居をくぐるとホッとするような雰囲気が漂っている神秘的な山の神社です。神秘的な空気が感じられる山の秘密は、戸隠神社の起源に隠されています。

冬季もアクセスしやすい「戸隠神社 中社」

写真:潮 佳澄

地図を見る

戸隠神社の起こりは、二千余年前とされています。
岩屋にこもった天照大神(あまてらすおおみかみ)を岩屋から出すために、神々が岩屋の前で歌ったり踊ったりして岩戸を開けさせ、世の中に光がもどったとされる「岩戸伝説」。戸隠山は岩戸伝説で開け放たれた岩戸が飛んできた霊山として広く知られています。

中社の卸祭神は、岩戸を開かせるきっかけになった岩戸神楽を創案したとされる天八意思兼命(あめのやごころおもいかねのみこと)。学業成就・商売繁盛・開運・厄除・家内安全の御神徳があります。

冬季もアクセスしやすい「戸隠神社 中社」

写真:潮 佳澄

地図を見る

中社へは長野駅からバスで約1時間。神社のある戸隠村はスキー場があるほど雪が積もるところですが、中社はバス停から鳥居まで0分。除雪がされていて、スニーカーでも参拝できます。中社の周りにはお土産店や食事処も多くあり、観光の拠点になります。

奥社・中社・宝光社・九頭龍社・火之御子社の五社からなる戸隠神社。春〜秋は五社めぐりが定番の参拝ルートですが、雪の多い1月上旬から4月上旬頃まで授与所が開いているのは中社だけになります。

奥社参道の凛とした風景 大鳥居・随神門

奥社参道の凛とした風景 大鳥居・随神門

写真:潮 佳澄

地図を見る

奥社へ向かう参道は、真っ白に染まった一面の雪景色がつづく道です。奥社参道を歩くときは、スノーブーツのような滑りにくく歩きやすい靴と防寒着が必須。

参道の入口である大鳥居までは中社から車で5分ほど。冬季は中社から奥社へ行くバスはありません。徒歩では、旧参道より除雪された車道を歩いた方が楽な日もあるので、戸隠観光協会の公式HPで雪の状況をチェックしておくのがおすすめです。

大鳥居〜随神門〜杉並木までの参道を歩くことができます。奥社は閉殿されていて、授与所も閉まっています。鳥居前に賽銭箱があるので、参拝をして参道の散策へ向かいましょう。

奥社参道の凛とした風景 大鳥居・随神門

写真:潮 佳澄

地図を見る

大鳥居から静かな参道を歩いて20分ほど、随神門に行き当たります。奥社までつづく参道の中間にある随神門は、立春と立冬の日だけ門の真上に太陽が差し昇ることでも有名。霊山・戸隠山を感じられるパワースポットと言えます。

幻想的な雪景色 杉並木がつづく参道

幻想的な雪景色 杉並木がつづく参道

写真:潮 佳澄

地図を見る

御門の神が祀られ、狛犬が守る随神門は、神域に邪悪なものが入るのを防ぐ門とされています。

幻想的な雪景色 杉並木がつづく参道

写真:潮 佳澄

地図を見る

随神門からは500メートルにもなる杉並木の参道がつづきます。樹齢400年を超える杉並木へと足を踏み入れると、これまでの道のりよりもさらに荘厳な空気が流れているように感じられて気持ちが引き締まります。

平安時代末期、戸隠神社は厳しい山で修業をする修験道の場として栄えました。戸隠山の中腹(標高約1350m)に位置する奥社・九頭龍社に向かう参道は、信仰の場となった霊山のパワーを感じられる道と言えます。

幻想的な雪景色 杉並木がつづく参道

写真:潮 佳澄

地図を見る

巨樹と言える高さ30メートルほどのスギが200本以上連なる道は圧巻のひと言!息をのむほどの美しい雪の情景が広がります。

スギのほかにも胸高直径1m以上にもなる巨木が深く根を張っています。悠久の歴史を感じさせる杉並木は長野県の天然記念物にも指定される貴重な自然の遺産です。落雪や木を傷める危険があるので、林間には入らないようにしましょう。

奥社のお詣りは雪解けした春からがシーズン

奥社のお詣りは雪解けした春からがシーズン

写真:潮 佳澄

地図を見る

杉並木から奥社へ向かう道は、石階段が雪で埋まり、足元が悪くなります。御本社の奥社も雪に埋まってしまっています。雪がなければ2メートルほどの高さがある鳥居ですが、鳥居の上部にある笠木が大人の目の高さにまで迫ります。積雪は1メートル超え。例年、1月上旬から3月上旬頃までは2メートル近く雪が積もっています。

※冬期間、杉並木より先は積雪により立ち入りは禁止されています。安全面も考慮のうえ、必ず守りましょう。

奥社のお詣りは雪解けした春からがシーズン

提供元:戸隠神社

https://www.togakushi-jinja.jp/地図を見る

奥社へのお詣りは雪解けした春からにしましょう。開山は例年、4月下旬頃で、戸隠神社公式HPでお知らせされます。

奥社は、御神体である戸隠山のパワーを感じられる随一のパワースポットです。戸隠神社の卸本社がある奥社には、天の岩戸を開いた天手力雄命(あめのたぢからおのみこと)が祀られています。開運、心願成就、五穀豊熟、スポーツ必勝などの御神徳があるとされています。

奥社のお詣りは雪解けした春からがシーズン

提供元:戸隠神社

https://www.togakushi-jinja.jp/地図を見る

例年、参拝客で賑わう春ですが、令和三年春はさらに特別な春!七年に一度の「式年大祭」が予定されています。太々神楽(だいだいかぐら)や神事が、4月から5月の1カ月にわたって行われます。

冬の荘厳な姿を参拝したら、花開く春にもぜひ足を運んでみてくださいね。

無言でお詣りしたくなる雪の戸隠神社

無言でお詣りしたくなる雪の戸隠神社

写真:潮 佳澄

地図を見る

水が凍り、雪におおわれる冬の戸隠神社。厳かな空気が流れる神域は雪国の情緒あふれるスポットです。自然に背筋が伸び、口をつぐんで集中したくなる、ひと味違った参拝をしてみてはいかがでしょうか。

戸隠神社中社の基本情報

住所:長野県長野市戸隠中社3506
電話番号:026-254-2001(戸隠神社社務所)
アクセス:
最寄バス停「戸隠中社」。冬季はスキー場行きのバスあり。アルピコ交通バス長野駅前総合案内所で切符販売。
車は信濃町インターから下道約30分。中社に無料駐車場100台。
※中社から奥社入口までは車で5分ほど。中社から奥社へ行くバス・奥社に停まるバスは冬季運行ナシ。徒歩での移動は雪の状況によって難しいことがあります。
※戸隠神社からの注意喚起「冬期間、杉並木より先は積雪により立ち入りはご遠慮いただいております」

2021年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2021/01/16 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -