写真:モノホシ ダン
地図を見る紀淡海峡に浮かぶ友ヶ島は、地ノ島、沖ノ島、神島、虎島の4つの島の総称です。なかでも沖ノ島には、友ヶ島砲台群と呼ばれる5ヶ所の砲台が設けられ、対岸の加太(かだ)などとともに「由良要塞」を形成していました。
写真は、加太の深山第一砲台跡の展望広場からの友ヶ島。奥に見える島が沖ノ島です。
<加太・深山第一砲台跡の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市深山
電話番号:073-435-1234(和歌山市観光課)
アクセス:南海電鉄加太線加太駅下車、タクシーで約10分
車利用の場合は、阪和自動車道 和歌山北ICから約30分
写真:モノホシ ダン
地図を見る友ヶ島の沖ノ島へのアクセスは、加太港の加太大橋近くにある友ヶ島乗船場から友ヶ島汽船で片道約20分。平日は1日4便、繁忙期は1日6便で、当日の混雑状況により臨時便が運航されます。なお水曜日は運休です。
<友ヶ島汽船の基本情報>
住所:和歌山県和歌山市加太
電話番号:073-459-1333
乗船料:大人往復2200円、小人往復1100円
運休日:水曜日(祝日の場合は運航)
アクセス:南海電鉄加太線「加太駅」下車、徒歩約20分
車利用の場合は、有料駐車場利用
写真:モノホシ ダン
地図を見る友ヶ島航路には、ともがしま号とラピュタ号の2隻が就航し、心地良い潮風を浴びながら海の景色を楽しめます。沖ノ島の船着き場は、野奈浦桟橋といい、桟橋前には友ヶ島「第三・第四砲台」に配備されていた大砲の砲弾が展示されていて、早くも冒険の予感が。
おすすめのハイキングコースは、野奈浦桟橋→第二砲台跡→友ヶ島灯台→孝助松海岸→タカノス山展望台(大展望台)→第三砲台跡→野奈浦桟橋と回って約2時間30分です。
ほかに、島内にはカフェと食堂・旅館が1軒ずつあり、休憩やランチに利用できます。
写真:モノホシ ダン
地図を見るまたハイキングの前に「和歌山市観光アプリ」をダウンロードして友ヶ島を堪能しましょう。
手順は、沖ノ島に到着したらアプリを起動。TOP画面で「友ヶ島」を選択、3種類の中から希望する音声ガイドを選択、音声ガイドとともに友ヶ島の旅をスタート!なお、和歌山市観光アプリの詳細につきましては関連MEMOをご覧ください。
写真は、野奈浦桟橋から第二砲台跡に向かう途中にある流木で作られたブランコ。近くには、ハンモックもあってともに人気のフォトスポットになっています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る流木ブランコで撮影を楽しんだら、海岸線沿いの道を進んで「第二砲台跡」に向かいましょう。第二砲台跡は、第一・第五砲台とともに海峡にさしかかった船舶を待ち伏せ、真横から砲撃することを目的としていました。
第二砲台は海岸に設置されているため、戦闘時に敵艦の砲撃をまともに受ける可能性が高く、砲身が露出する箇所以外は、厚さ2mもあるコンクリート壁で囲まれていました。
ヨーロッパのお城をイメージさせるようなレンガ造りの砲台跡は、緑のツタに覆われている部分もあってとても絵になる光景です。
写真:モノホシ ダン
地図を見るなお第二砲台は、終戦時にGHQ(連合国軍最高司令部)により以後の使用を禁ずる意図で爆破処理され、砲台右翼の第一・第二砲座は全壊、左翼の第三・第四砲座は半壊の状態で今に至っています。
そのため柵より先(砲台跡内)は立入禁止ですが、淡路島が目の前に見えるロケーションといい、ある意味芸術的な壊れ具合といい、非常にラピュタ感溢れる砲台跡と言えるでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る第一砲台跡のすぐ近くにある「友ヶ島灯台」は、1872年(明治5年)にできた洋風建築の灯台です。設計は“日本灯台の父”といわれる英国人リチャード・ヘンリー・ブラントンで、建設当時は石油ランプが灯されていました。
その歴史的価値の高さから国の登録有形文化財に登録され、経済産業省からは近代化産業遺産の認定を受けています。
紺碧の海と青空に映える白い灯台は、廃墟感とは真逆の爽やかな雰囲気が感じられるでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る灯台からハイキングコース下って行くと、沖ノ島の西海岸随一の景勝地「孝助松海岸」があります。名前の“孝助松”とは、かつて船が難破した際に、親孝行の男が一人だけこの松の木にひっかかって助かったという伝説によります。
ここは海からの南風が強く、付近に生えている樹木は縦に伸びることをあきらめ、一様に曲がったまま成長しています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る孝助松海岸を過ぎると道は、鬱蒼とした照葉樹林帯の中を行く上り坂になります。やがて忽然として視界が開けたところにあるのが、標高約120mの「タカノス山展望台(大展望台)」です。
展望台からは、眼下に友ヶ島灯台と紀淡海峡を見下ろし、はるか四国から六甲山・和泉山脈などを望むことができます。展望台には、おしゃれな屋根の付いたベンチも設けられていますので、時間を気にすることなくのんびりと過ごすのもいいでしょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見る沖ノ島の砲台跡めぐりのハイライトといえるのがタカノス山の山頂付近に築かれた「第三砲台跡」。第三砲台跡は、友ヶ島を紹介するパンフレットや雑誌などにも使われる最も絵になる場所です。
ここは沖ノ島に配置された砲台群の主力で、レンガ造りの地下施設を有し、弾薬庫として使われた棲息掩蔽部(せいそくえんぺいぶ)を見学することができます。
通路はライトアップされていますが、薄暗いので安全のため懐中電灯を用意しましょう。
写真:モノホシ ダン
地図を見るライトアップされた棲息掩蔽部は、とても幻想的な雰囲気でまるで美術館のよう。よく観察すると天井には、穴が開いているのが分かります。これはここから揚弾装置を使って、砲座まで砲弾を運ぶために開けられた穴です。
写真:モノホシ ダン
地図を見る第三砲台の砲座には、旧日本軍の沿岸砲「28cm榴弾砲」が2門1組になって配置され、これが合計4つありました。山頂に砲台が築かれたのは敵艦船から発見されにくいことと、発射した砲弾が高度差を利用して命中時の破壊力を増すためです。
現在、砲座跡の中には水たまりが出来ているものがあり、水面には周囲の景色が映り込んで、あたかも水鏡のような景色を楽しむことができます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る棲息掩蔽部と砲座跡を見学したら第三砲台跡の「弾薬支庫」に行ってみましょう。弾薬支庫とは、砲弾等を備蓄しておくために造られたものです。
ここは第三砲台跡の一番の見どころで最も保存状態がよく、美しいアーチが連続する赤レンガの建物は圧巻です。自然と人工物のコントラストも絶妙で、おすすめの写真撮影スポットです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る弾薬支庫は内部の見学も可能です。弾薬支庫は部屋の奥の通路で全て繋がっています。ほかに建物内から見た外の景色も印象的。ここでしか見られないラピュタを彷彿とさせる光景を楽しんでください。
写真:モノホシ ダン
地図を見るほかに沖ノ島の西部の砲台跡では「第五砲台跡」があります。第五砲台は、第三・第四砲台の死角となる野奈浦方面や、当時沖ノ島の中心部であった北側エリアを守るために造られました。場所は、野奈浦桟橋から第二砲台跡に向かう途中です。
なお沖ノ島の「友ヶ島砲台群」は、2003年(平成15年)に当時の最先端科学技術の粋を結集し、それを今に伝える貴重な文化財として「土木学会選奨土木遺産」に認定されています。“実写版ラピュタの島”とも言われる友ヶ島で、ハイキングコースを巡って冒険家気分を味わってください。
住所:和歌山県和歌山市加太
電話番号:073-435-1234(和歌山市観光課)
アクセス:南海電鉄加太線「和歌山市駅」から約25分、「加太駅」下車徒歩約20分、加太港発 友ヶ島汽船で約20分
2021年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/3/18更新)
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