「恵比島駅」があるのは北海道雨竜郡沼田町(うりゅうぐん ぬまたちょう)という場所で、深川駅から留萌方面へ23分〜25分、またその逆方向で留萌駅からは30分〜40分で行くことが出来ます。
恵比島駅には2つの駅舎が並んでいますが、立派な方の駅舎が「明日萌駅」として使われたセット。
昭和初期の建築が再現されており、こげ茶色の木造駅舎から当時の趣が感じられます。普段から都会の駅舎を見慣れている方は、ここを訪れることで鉄道の違う側面を感じられるでしょう。
立派な駅舎の隣にある小さな駅舎ですが、こちらは「恵比島駅」本来の駅舎。小さい方が本体であることに、初見だと意外さを感じてしまうかも。
貨車駅舎であるため元々はみすぼらしい外見でしたが、ロケの際に時代背景に合うよう、木の板が貼られました。その時の姿が今でも残されています。
「明日萌駅」のセットは、内部を見学することが可能。中に入っていくと、視界に映るのは木製の柱や壁、また改札口や待合椅子など。駅長室も再現されていて、昔の駅の光景を想像することが出来ます。
駅長室には駅長さんの、ホーム側の窓際には主人公の女の子のマネキンが置かれいます。当時ドラマを見ていた方は、放映シーンを思い出して感慨にふけってしまうかも?
開放期間は4月下旬〜10月末。冬に訪れた場合は中の見学は出来ませんので、訪問時期にはご注意ください。
恵比島駅前の広場の端には、駅長さんの家として使われていたセットが残っています。こちらの木造建築も味わい深いです。
ドラマにおける家の中のシーンは別の場所で撮影されたため、このセットは外観だけ。入口の扉を開けても行き止まりとなっていますので、外からの観賞専用となります。
以前は恵比島駅正面の通りに立っていたドラマのセットが撤去された中、いまでもその姿をとどめているのが「中村旅館」。
この「中村旅館」はロケの際に建てられたわけではなく、旧黒瀬旅館をロケ用に改装して使われました。
現在、2階部分が観光案内所として使われ、ドラマの様子がわかる資料が展示されています。
1階部分はカフェとなっていますので、展示を楽しんだ後に食事や飲み物を楽しむことも。カフェに流れる音楽を聞きながら、穏やかなひとときを過ごしてみてはいかがでしょう?
恵比島駅の正面を歩いて行くと赤い鳥居があり、その先に見える小高い丘。この上にあるのは「恵比寿神社」で、森をバックに小さな社殿がひっそりと佇んでいます。
この場所から駅のある方向を眺めてみると、駅周辺の景色を一望できます。それほど高い場所ではないため、気軽に登ることが可能です。
注意点は、階段を登り切った所から社殿まで道が整備されていないこと。その間の距離は100メートルもないですが、意識はしておいた方がいいでしょう。
ロケ地を楽しんだ後に、田舎の風景も楽しんでみてください。
大正や昭和の炭鉱で賑わっていた頃、留萌本線(当時は国鉄)だけでなく留萠鉄道という私鉄も通っていた恵比島駅も、炭鉱閉山後は縮小。元々あった駅舎は取り壊され、貨車駅舎がポツンと佇む寂しい駅になってました。
そんな中、1999年のドラマ放映でロケの舞台となり、立派な駅舎が建って脚光を浴びました。
ドラマ放映から10年以上も経過しているため、今では客足も落ち着きましたが、その分のんびりと楽しめると思います。
留萌本線は運行本数が少なく、留萌方面・深川方面ともに1日の発着数は10本にも届きません。ですので、列車に乗って訪れる場合は運行ダイヤをしっかり確認しておく必要があります。
ちなみに、昨今のJR北海道の厳しい経営状況により、留萌本線の留萌駅〜増毛駅区間は2016年12月4日に廃止となりました。深川駅〜留萌駅区間も、決して安泰とは言い切れません。
時間に縛られたくない場合は車で訪れるのもありですが、JR北海道の鉄道を支援する意味を込めて、ここはぜひ、留萌本線に乗って恵比島駅へ訪れることをお勧めします。
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(2024/10/14更新)
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