写真:四宮 うらら
地図を見るアマルフィへと向かう道は、リゾートへと急ぐ車で混み合うことが多い。つづら折れの道を進むと、小さな砂浜の上の海岸に、積み重なるように建つ色とりどりの建物が見えてくる。そこがポジターノの町だ。
町の入口は崖の上にある。階段と路地が続く道の両脇にはカラフルな住宅やホテル、レストラン、陶器やサンダル、モードポジタネーゼと呼ばれるリゾートウエアなどのショップが並ぶ。
町の中ほどにそびえるのは「サンタ マリア アッスンタ教会」のクーポラ(ドーム状の屋根)。マヨルカ焼きの屋根が、陽光にきらめき、美しい色彩を放っている。
写真:四宮 うらら
地図を見るポジターノの町に残る有名な伝説がある。
12世紀頃。海沿いの町を襲撃した海賊が、教会にあった聖母子像の画を持ち去ろうとしたところ、急に海が荒れだし、船を沈めんばかりの大時化となった。船上の海賊たちは大荒れの風雨の中で「Posa! Posa !」という声を聞く。
Posaとはイタリア語で「置いていけ」という意味。その不思議な声を聞き、海賊たちがあわてて、聖母子の画を船から浜へと降ろしたところ、それまでの嵐が嘘のように静まったという。
Posa=ポーザの伝説にちなんで、この町をポジタ―ノと呼ぶようになったとも言われている。
急な階段と石でできたポジタ―ノの旧市街を、人の流れに沿って歩いていると、やがて小さな広場に出る。そこがサンタ・マリア・アッスンタ教会前広場。写真は教会の入口。教会内部、正面には伝説の聖母子像が祀られている。
写真:四宮 うらら
地図を見る世界中から観光客が集まるポジタ―ノで、お目当てのホテルを予約するのはなかなか難しい。夏のリゾートシーズンならなおさらだ。
いくつかあるホテルのなかでも、絶景を見はらすLe Sirenuse(レ・シレヌーセ)に宿泊できれば最高だ。ポジタ―ノで、1、2を争う格の高さで知られる5つ星ホテルである。
斜面の中腹に建つこのホテルは、17世紀にオーナー一族の別荘として建てられたもので、1951年にホテルとして開業。当時のヴィラの雰囲気を残しながら、各国のVIPをはじめ世界中からゲストを迎えている。
レセプション、ダイニング、シャンパン&オイスターバーなど、パブリックエリアには海に面して開かれたテラスがある。
写真は鉢植えのレモンの木に囲まれたスイミングプール。プールサイドバーでは、海を見下ろしながらランチが楽しめる。
写真:四宮 うらら
地図を見るLe Sirenuse(レ・シレヌーセ)のレストランの特等席からは、目の前に町のシンボルである、あのクーポラを見下ろすことができる。
館内はクラシカルな雰囲気を漂わせつつ、地中海らしい明るくモダンなテイストが加味され、そのさじ加減が絶妙でおしゃれ。
客室はそれぞれに間取りも内装も異なるが、ホテルの名前にちなんだ「人魚」をモチーフにしたルームキーを手にした瞬間から、夢のような時間が始まる。
例え宿泊がかなわなくても、レストラン「ラ・スポンダ」「オイスター・シャンパン・バー」は、ビジターでも利用できる。
写真:四宮 うらら
地図を見るおしゃれなレストランやカフェもいいが、屋台でフレッシュジュースを味わうのも南イタリアの開放的な気分にぴったりだ。
ポジタ―ノの町の上を走る国道沿いの展望台に、屋台が出ている。カラフルなトウガラシやフルーツのディスプレイにまず目が釘つけになり、アマルフィ特産の特大サイズのレモンにもびっくり。
特製ジュースは主のサルヴァトーレ氏が、オレンジとレモンを目の前で絞って絶妙な調合でブレンド。
ジュースの入ったカップを受けとり、展望台から紺碧の海と、カラフルなポジタ―ノの町を見下ろしながら味わおう。
ナポリから船やバスでアクセスするアマルフィ海岸の町。個人旅行ではなかなか行きにくいエリアだが、苦労してでも行く価値あり。
ポジタ―ノから始まる約40キロメートルの美しい海岸線「コスティエラ アマルフィターナ」は、入り組んだ岩壁の下に紺碧の海が広がり、その斜面に張り付くように小さな町が点在している。ポジタ―ノのさらに先にはアマルフィの町が待っている。
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(2024/10/10更新)
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