「熱海七湯」全部紹介!温泉玉子も作れる熱海温泉の源泉めぐり

「熱海七湯」全部紹介!温泉玉子も作れる熱海温泉の源泉めぐり

更新日:2021/09/15 15:08

Kaycom Dのプロフィール写真 Kaycom D 秘境絶景トラベルライター
日本屈指の湯量を誇る静岡県の「熱海温泉」は、数多くの源泉を有する温泉郷。かつて徳川家康も湯治に訪れた名湯は、今でも豊富に湧き続け多くの人を癒しています。
そんな歴史ある熱海温泉で、重要な位置づけにあったのが「熱海七湯」の自噴源泉。現在は再整備が行われ、当時の雰囲気を味わうことができます。七湯のひとつ「小沢の湯」では温泉玉子も作れるので、ぜひ卵持参で訪れてください!

世界三大間欠泉の一つだった「大湯」

世界三大間欠泉の一つだった「大湯」

写真:Kaycom D

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熱海市指定文化財の「大湯(おおゆ)」は、熱海七湯(あたみななゆ)の中でも最大規模のもの。

関東大震災前までは、地響きがするほど激しく噴出し、世界の三大間欠泉の一つにもなっていました。しかし、地震後はだんだんと勢いがなくなり、昭和37年に人工的な間欠泉として整備され現在に至っています。

世界三大間欠泉の一つだった「大湯」

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人工とはいえ、岩の間から勢いよくお湯が噴出する光景はなかなかの迫力。温泉郷の熱海らしさを感じさせるスポットなので、ぜひ足を運んでみてください。

世界三大間欠泉の一つだった「大湯」

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近くには、徳川家康も愛した大湯に入れる「日航亭大湯」や、大湯の神を祀った「湯前神社」があるので、七湯巡りとあわせて立ち寄るのもお勧めです。

<大湯間欠泉の基本情報>
住所:熱海市上宿町3

温泉玉子が作れる「小沢の湯・平左衛門の湯」

温泉玉子が作れる「小沢の湯・平左衛門の湯」

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この源泉は、沢口弥左衛門、藤井文次郎、米倉三左衛門の庭にあり「平左衛門の湯(へいざえもんのゆ)」と称されていましたが、小沢という場所にあったため、地元の人は「小沢の湯(こさわのゆ)」とも呼んでいました。

七湯のひとつ「清左衛門の湯」と同様、大きな声で呼べば大きく湧き、小さな声で呼べば小さく湧いたそう。
源泉の脇には「丹那湧水」の飲用水栓もあり、自由に飲むことができます。

温泉玉子が作れる「小沢の湯・平左衛門の湯」

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またここでは、高温の湯気を利用して温泉玉子が作れます。備え付けのザルに卵を入れ蓋をしめたら、7〜8分程度待ちましょう。

卵は持参する必要がありますが、道の向こう側にあるお店が開いていれば、そこで購入することも可能です(塩も売ってます)。

卵を入れる場所はひとつしかないので、週末など人の多い時は行列ができることもしばしば。せっかく生卵を持って行っても、温泉玉子にできなかったらそのまま持ち帰ることになるので、時間には余裕をもって訪れましょう。

<小沢の湯・平左衛門の湯の基本情報>
住所:熱海市銀座町14

老舗温泉宿の源泉「清左衛門の湯」

老舗温泉宿の源泉「清左衛門の湯」

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「清左衛門の湯(せいざえもんのゆ)」は、200年以上の歴史がある「古屋旅館」の前にあります。

その昔、清左衛門という農民が、馬を走らせこの湯壺に落ちて亡くなったことからこの名がつきました。明治ごろまでは常に湧出していて、清左衛門の名を大きく呼ぶと大きく湧き、小声で呼ぶと小さく湧いたと言われています。

現在では、古屋旅館で清左衛門の湯に入ることができます。

老舗温泉宿の源泉「清左衛門の湯」

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また、温泉掘削時に地下200m〜300mで採れた円柱形の貴重な石や、熱海市下多賀で出土した江戸城の築城石などの展示もあります。

<清左衛門の湯の基本情報>
住所:熱海市東海岸町1

「風呂の湯・水の湯」と「佐治郎の湯・目の湯」

「風呂の湯・水の湯」と「佐治郎の湯・目の湯」

写真:Kaycom D

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「風呂の湯(ふろのゆ)」は、昭和レトロな老舗温泉宿「福島屋旅館」の脇にあります。吹き出す湯気が盛んだったため、お饅頭やお酒などを蒸したり温めたりして売っていたそう。

ここから1.5メートルほど離れた場所には、塩分がなく温度の低い温泉が湧き出ていて「水の湯(みずのゆ)」と称されていました。

<風呂の湯・水の湯の基本情報>
住所:熱海市咲見町1

「風呂の湯・水の湯」と「佐治郎の湯・目の湯」

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佐治郎という人の邸内にあった「佐治郎の湯(さじろうのゆ)」は、火傷や眼病に効くとされ、別名「目の湯(めのゆ)」とも呼ばれていました。また明治には、「新かど旅館」に所有が移ったため「新かどの湯」とも称されるなど、いろいろな名で呼ばれた源泉。

現在では、残念ながら目に効く効能はないため、目を洗わないようにしてください。

<佐治郎の湯・目の湯の基本情報>
住所:熱海市銀座町10

「河原湯」と「野中の湯」

「河原湯」と「野中の湯」

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多くの源泉を有する熱海ですが、かつてその源泉は限られた人にしか利用できなかったそう。そのような中で、この「河原湯(かわらゆ)」は、唯一、熱海村の村民など誰もが自由に入浴できる河原の温泉でした。

1666年には、当時の小田原城主がここを利用する村民たちのために、瓦葺の屋根の浴室を設けたことから「瓦湯」と称されたとも。現在も瓦葺の屋根が設置されています。
ここのお湯は海に近いせいか塩分が高く、入湯すると透明なお湯が白く濁るほどだったとか。

<河原湯の基本情報>
住所:熱海市銀座町12

「河原湯」と「野中の湯」

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熱海七湯の中で他の源泉とは少し離れたところにある「野中の湯」は、野中山の麓にあることからこの名がつきました。かつてこの辺りは、泥の中にお湯が湧き、杖でつつくとそこからお湯が湧出したと言われています。
ただ、お湯の湧き出すところが地表近くだったため入浴には向かず、湯桶などは設けられませんでした。

<野中の湯の基本情報>
住所:熱海市咲見町7

「熱海七湯めぐり」のポイント

熱海七湯はすべて徒歩圏内で、写真を撮りながら歩いても30〜40分ほどで周れます(温泉たまごを作る場合は別)。ただ、坂や階段が多いので距離のわりには体力が必要。

なるべく坂を上りたくないなら、七湯の中で一番上にある「野中の湯」からスタートし、「熱海サンビーチ」近くの「河原湯」まで下ってくるのが良いでしょう。
時間があれば、熱海のパワースポット「来宮神社」まで公共交通機関で行き、そこから「野中の湯」まで下りていくのもあり。

多くが、うっかり見逃してしまいそうな道路脇にひっそりとあるので、宝探し感覚で楽しめますよ。

2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

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掲載内容は執筆時点のものです。 2021/06/26 訪問

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