マシュピはエクアドルの首都キトの市街地から車で約3時間、エクアドルの北西部に位置する広大な自然保護区。パナマの南東部からエクアドル北部まで続く緑回廊のチョコ生命地域と、アンデス熱帯雨林の両方にまたがり、山岳部、雲霧林、亜熱帯、熱帯が混在する赤道直下標高500〜1400mの正に“水と緑の楽園”です。
マシュピ(Mashpi)は、原住民の言葉で「水の友」を意味し、複雑なエコシステムと降水量の多さで、この地域固有の多くの動植物を育んでいます。アンデスメガネグマ、ピューマなどの哺乳類、鳥類、両生類、昆虫類など多種多様な動植物の貴重な住処でもあるんです。
太陽・水・緑に恵まれたマシュピの森。ここで育つユニークな動植物を観察できるハイキングコース(トレイル)がいくつかあり、サルや猫科の哺乳類から、約400種もの鳥類(うち36種が固有種)、昆虫など珍しい生き物に出会ったり、美しい滝の下で泳ぐ事も可能です。経験豊富なこのロッジの現地ガイドが各ゲストに合わせてコース設定、案内してくれます。
なかなかお目にかかれませんが、エクアドルで発見された世界的に有名な透明な「アマガエルモドキ」や、憧れのカブトムシ「ヘラクレス」もこの森に生きる仲間です。
“ライフセンター”では、チョコ生命地帯の森を一望できる大きなテラス、100近くの固有の蘭、さらには、蝶のライフサイクル全体を観察することができるバタフライファーム(Mariposario)があり、こちらもこのロッジを訪れたら必ず立ち寄りたい場所の1つです。
写真:市川 芽久美
地図を見るそんな貴重な自然の宝庫のこの森は、以前は木材会社によって所有されていました。そこで、森林破壊から素晴らしいマシュピ保護区を守ろうと、いくつかの環境保護主義者のグループが立ち上がり、2001年にこの地域を購入。2011年、既に伐採されてしまっていたエリアに、ビジネスマンでキトの元市長であるロケ セビージャ(Roque Sevilla)氏のもと、5つ星の宿泊施設「マシュピロッジ」が建設されました。
マシュピロッジは、ラグジュアリーなサービスを保ちながら、自然保護、エコツーリズム、持続可能の概念に基づいて運営されています。ナショナルジオグラフィック・ユニーク ロッジズ オブ ザワールド(National Geographic Unique Lodges of the World)のメンバーになるほど、世界からも認められるエコロッジでもあるんですよ。
マシュピの森は、ロッジ関係者と宿泊客のみ入ることが許されているんです。この森の入り口には木製の扉と門番が配置され、宿泊施設はこの門から更に5kmほど奥に位置しています。
洗練された宿泊施設の自然に溶け込んだ建物を見て、誰もが息を飲むことでしょう。モダンでミニマリズムを得意とするアルフレド・リバデネイラ (Alfredo Ribadeneira) の建築です。インテリアデザインも現代的でシンプル、環境の一部の様に見えるよう工夫されています。
大きな窓ガラスを中心に、木や石、鉄で建てられた3階建て森の中の"大きな箱"の中には、24の客室、大きな多目的エントランスホール、会議室、読書とリラクゼーションエリア、バーダイニングルームがあります。
写真:市川 芽久美
地図を見る森の景色は、客室やレストランからだけでなく、少し離れたジャグジースペースや、森の斜面から突き出したテラスからなど、思う存分楽しむことが可能です。熱帯の雲霧林の真ん中に身を置きながらの森林浴は、このロッジならではの最高の贅沢です。
客室も大きなガラス窓に覆われ、まるで緑の中で寝泊りしているかのよう。
自然に配慮して、アメニティーは至ってシンプルですが、再利用できるスリッパやバスローブなどのリネンはしっかり良いものが揃えられています。
写真:市川 芽久美
地図を見るアクティビティーに参加する際に利用出来る、飲料水を持ち運ぶ水筒やリュックも各部屋に備え付けられています。ゲスト一人ひとりの名前もプリントされていて、思い出に持ち帰ることが可能です。
写真:市川 芽久美
地図を見るマシュピの森での数あるアクティビティーの中で、もっとも注目すべきは、この神秘的で広大な森を上空から眺めること。
高さ約27mの高さの展望タワーに始まり、森の中を宙吊り自転車で駆け抜ける"スカイ・バイク"、鳥のように上空を空中散歩しているかのような"ドラゴン・フライ”。
写真:市川 芽久美
地図を見るスカイバイクは、約60メートルの高さからペダルを漕ぎながら、峡谷を越えて木々の間通り抜ける、ケーブルに吊るされた二人乗りの自転車。ペダルの下には床がなく、両脇にも手すりが1本あるだけ。見渡すかぎり森の中をサイクリング...しかも地上60mの上空から...。
初めは足がすくむかもしれませんが、緑の中を駆け抜ける爽快感と、映画のワンシーンのなかにいるような不思議な感覚に陥ります。
写真:市川 芽久美
地図を見る空中散歩"ドラゴン・フライ”。こちらはスカイバイクの何と3倍の高さ、地上約180m(ビルのおよそ53階に匹敵する高さ!)を移動するゴンドラ。2kmの距離を毎分50 mの速度でゆっくりと進みます。息を呑むほどの美しいマシュピの森のパノラマ絶景を思う存分堪能したい方は、こちらがおすすめ。
写真:市川 芽久美
地図を見る最後に、マシュピロッジでの滞在の楽しみでもあるロッジの美食体験。伝統とモダンを兼ね備えたエクアドル料理のダイニングでは、野生の山のニンニク、キャッサバ、フルーツなど、この森のユニークな食材をふんだんに使い、海と陸からの最高の食材で作られたユニークな自慢のメニュー提供しています。緑の中でぜひご堪能ください。
写真:市川 芽久美
地図を見るこちらのロッジでは、アルコール以外のドリンク、食事、アクティビティーなど全てが含まれたオールインクルーシブのスタイルをとっています。アクティビティーの合間のリフレッシュドリンクや、ロッジで作られたチョコチップクッキーも最高。
写真:市川 芽久美
地図を見るチェックアウト後、帰りの車の座席にさりげなく置かれているランチボックスも、嬉しいサービス。
赤道直下の森の大自然の中に身を置いてみる冒険と優雅な滞在、正に非日常を味わえる贅沢な経験、いかがでしたでしょうか。
この森を愛するロッジのスタッフと共に、新しい発見と癒しの滞在へ是非。日本の裏側まで来る価値はありますよ。
2021年7月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2024/12/14更新)
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