五の池小屋のある御嶽山といえば、2014年の噴火を思い出す人も多いはず。多くの犠牲者を出した火山噴火。日本が火山大国だと改めて認識する必要があります。
普段は自然豊かで静かな御嶽山は、火山大国日本の中で、富士山に次いで二番目に標高の高い活火山。多くの犠牲者を出した噴火の後、御嶽山には多くの地震観測計や防災無線が設置され、なにかあればすぐに対応できるようになっています。
写真:SHIZUKO
地図を見る岐阜県と長野県にまたがる独立峰の御嶽山。3067メートルの剣ヶ峰が最高峰。五の池小屋はその北側にある飛騨頂上2798メートルの直下にあります。
一番近い登山口は、岐阜県にある濁河(にごりご)温泉登山口。すそ野の広い御嶽山の六合目からのスタートで、コースタイムは約4時間。整備された樹林帯を3時間ほど登ると、木々がなくなる森林限界へ。やっと眺望が開け、気分良く歩けるようになると、稜線に五の池小屋が見え始めます。
五の池小屋で休憩を取って、来た道を戻る日帰り登山も楽しい山です。
写真:SHIZUKO
地図を見るロープウェイで七合目まで上がれるので、多くの人が気軽に日帰り登山道として選ぶのが、長野県側の御嶽ロープウェイからの登山。濁河温泉からの登山道よりも人気で、黒沢口登山道でおよそ3時間で剣ヶ峰に登頂できます。
五の池小屋には、剣ヶ峰に登頂した後、二ノ池のそばを通り、賽の河原という広々した高原を横切り、ゆっくり歩いていくと、およそ2時間で到着出来ます。
そのまま濁河温泉へ下れば、ちょっとロングコースにはなりますが、日帰りで御嶽山を満喫できます。
写真:SHIZUKO
地図を見るもし、日程に余裕があり、山小屋に泊まってみたいなら、五の池小屋には宿泊もできます。
標高2800メートル、御嶽山濁河登山口九合目に建つ山小屋・五の池小屋に一歩足を踏み入れると、木がふんだんに使われた高い天井に太い梁が印象的。カウンターの上には自家製ケーキが。山の上にいることを忘れてしまう空間。ここが五の池小屋の「雲上の薪ストーブカフェぱんだ屋」です。
目の前には、登山者に大人気のピザを焼き上げるオーブン機能付き薪ストーブ。標高が高い場所では、夏でも夜は薪ストーブが必要。その柔らかな炎とぬくもりは、疲れた身体を癒してくれます。これぞ山小屋という非日常の贅沢。
写真:SHIZUKO
地図を見る一日10枚限定の五の池特製ピザは、夕食後に焼かれる、宿泊者のみが食べられるピザです。ちょっと勇気を振り絞って、山小屋泊にチャレンジしてみましょう。
そして、小屋に到着したらすぐにピザをオーダーをしましょう。
夕食後、ランプが点されたカフェで、オーダー順に名前が呼ばれ、一枚ずつ焼き上げられていきます。オーブンの中で色づいていくピザを見ながら待つ時間すら、幸せな時間になります。
写真:SHIZUKO
地図を見るパリパリのクリスピーな生地は手作り。ウインナーとチーズは自家燻製したものが使われています。
一口食べると、奥行きのある深い味わいに、夕食後なのにもっと食べたいと思うことでしょう。これが御嶽山五の池小屋でしか味わえない究極の山小屋グルメです。
写真:SHIZUKO
地図を見る五の池小屋の入り口前に広がる3つのテラス、これがまた最高の贅沢時間を与えてくれます。20メートルのカウンターがあるぱんだテラス。
白いパラソルの下にリクライニングチェアがあるパラソルテラス。
小屋のご主人一押しのたたみテラス。水はけのいい畳の上に靴を脱いで寝転べば、目の前には摩利支天山、足元から続くお花畑の先に五ノ池。青空。吹き抜ける風。五の池小屋に滞在するために、何度も足を運ぶリピーターがいるのもうなずけます。
写真:SHIZUKO
地図を見る小屋に到着して、楽しみたいのがテラスで過ごす午後の時間。のんびりと小屋の回りを散策。5分も歩けば、美しい三ノ池が。
もちろん、テラスで風に吹かれて、ピザにも使われている燻製チーズとウインナーの燻製セットと生ビールで乾杯するのもよし。薪ストーブで焼かれたシフォンケーキやアップルパイにコーヒーもよし。
写真:SHIZUKO
地図を見る飲み物でお勧めはサングリア。スペイン発祥のサングリアは、カットしたフルーツとハーブを合わせて作るフレーバーワインです。
甘くて飲みやすいので、午後のひとときにはピッタリの飲み物。山の中でサングリアを飲むなんて、まるで海外の山にいるかのような贅沢気分。
写真:SHIZUKO
地図を見る目的地が五ノ池ということは、一から四ノ池はどこにあるかと気になります。
一ノ池は、剣ヶ峰の眼下、山頂から見渡すことが出来ます。2014年に噴火したのは剣ヶ峰のそばの地獄谷。噴火の影響で一ノ池は火山灰で埋まっています。
それに続く二ノ池も半分火山灰に埋まっていますが、北側は少しだけ以前の美しいブルーの湖面を見ることが出来ます。そばに噴火後再建された二ノ池山荘があり、山荘内には、噴火の時に屋根を突き破ってきた噴石が展示されています。
写真:SHIZUKO
地図を見る三ノ池は五つの池の中で最も美しい池。三ノ池の周辺をぐるっと歩いていくと小屋に到着します。
写真:SHIZUKO
地図を見る四ノ池は、小屋を越えて継子岳(ままこだけ)へ向かってゆるく登っていくと、開けた谷の中に小さな川の集まりのように見えます。
そして五ノ池は小屋のテラスの真下です。五ノ池の周辺から継子岳に向かう道の途中には高山植物の女王と呼ばれるコマクサの大群生地がありますので、7月下旬の最盛期にぜひ行ってみてください。
住所:岐阜県下呂市小坂町落合
電話番号:090-7612-2458
営業期間:2021年シーズン春営業5月20日〜6月20日、夏・秋営業7月10日〜10月10日
2021年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
SHIZUKO
中学生のころから、一人でウロウロ。大学生になってからもあちこちをウロウロ。仕事が忙しくても、暇を見つけてはウロウロ。旅で出会った人、モノ、風景が、自分を育ててくれたと感謝しています。そんな瞬間や経験を…
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