写真:島塚 渓
地図を見る南北朝時代の建武元年(1334年)に建立された寺院で、正式名称を「仏通山住雲寺(ぶっつうざんじゅううんじ)」と言います。住雲寺は、鎌倉幕府の打倒に失敗し、流罪となっていた後醍醐天皇を護衛した名和長年(なわながとし)という武士が治めていた領地に創建されました。
それまでの武士の政権から天皇を中心とした「建武の新政」が誕生する際のゆかりの寺院として、貴重な歴史を伝えてくれる場所でもあります、
写真:島塚 渓
地図を見る創建当時の建物は天明6年(1786年)の火事で焼失してしまいますが、寛政3年(1791年)に再建されました。さらに平成18年に新しく建て直され、現在見ることができるお堂は平成になってから修復されたものです。
ご本尊は人間に近い姿をしている聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)で、数ある観音像の基本形とされています。優雅な佇まいが魅力の聖観世音菩薩は、現世に生きるあらゆる人にご利益を授けてくれる慈悲深い菩薩様です。
写真:島塚 渓
地図を見る別名「ふじ寺」とも呼ばれる住雲寺は、境内に4本の藤の大木が植えられ、4月下旬から5月上旬にかけて見頃を迎えます。このフジは「六尺フジ」という種類で、20世紀の初頭に栃木県で誕生しました。日本の固有種で濃い紫の花を咲かせるヤマフジを基本に、ススキのように長く穂を垂れるフジを接ぎ木してできた品種です。
その名の通り六尺(約1.8メートル)ほど花の房が垂れ下がり、まるで紫の巨大なカーテンのような趣を感じさせます。
写真:島塚 渓
地図を見る住雲寺の六尺フジは、推定される樹齢が50年ほどにもかかわらず、辺り一面に無数の花を咲かせています。藤の名所として広く知られるようになったのも、この六尺フジが全国的にも珍しい品種だということが大きく関係しています。
写真好きにも非常に人気の高いスポットで、一眼レフやスマートフォンを持ち込んで、自分のお気に入りの一枚を撮ってみるもの面白いかもしれません。
写真:島塚 渓
地図を見る住雲寺では例年、ゴールデンウィーク期間の5月3日から5日にかけて、「藤まつり」が開催されています。「藤まつり」の期間中は、お茶席が設けられ、琴や三味線の演奏が行われるなど、和の雰囲気を存分に楽しむことができます。
写真:島塚 渓
地図を見るまた、日没から午後10時までのあいだはライトアップが行われ、幻想的な夜の藤を鑑賞できるのも嬉しいポイントです。藤は垂れさがる淡い紫の花の美しさだけだはなく、辺り一面に漂う甘い香りも魅力的な植物です。この甘い香りは写真だけでは体感できません。ぜひ一度、実際に足を運んでみてください。
住所:鳥取県西伯郡大山町古御堂513
料金:無料
拝観時間:拝観自由
2023年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
島塚 渓
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