さて、都内の花火見物ポイントは、数多く有りますが、その中で花火の開花を「写真に撮る」事を念頭に置くと、お勧めの場所は限られます。今回のお勧めは東京都立川市の国営昭和記念公園で開催される「立川まつり昭和記念公園花火大会」です。
ここは都心から、JR中央線快速で1時間弱。アクセスも良く、大会終了後の「反省会」場所も多くあります(笑)。そしてなんと言ってもこの大会では、会場内で通路などの人の通行の邪魔にならないところであれば、三脚が立てられます。ここが最大のお勧めポイントなのです。さらに椅子席の有料席が用意してあって、足下が広く、自分の前に三脚を立てられます。座った目の前に花火が見えて、首も疲れません。指定席なので場所取りの心配も無く、ゆったりとした気持ちで花火見物ができます。
有料椅子席:3000円
国営昭和記念公園は165haと大変広い公園で、入り口ゲートも6カ所有ります。そのうち最寄り駅からの徒歩アクセスが短くて最も便利なのが西立川口。JR青梅線、西立川駅の改札口を出ると、目の前に公園ゲートが見えます。しかも花火の見学会場である「みんなの原っぱ」もこのゲートからが便利です。会場は結構広い場所なので、到着後、撮影場所が決まったら、まず三脚をしっかり立てましょう。
肝心なのは、前の人に立たれても、レンズを隠さない高さにセットする事。また地面に凹凸があったり、傾いていたりする時は、雲台(カメラを取り付ける部分)がほぼ平らになるように、足の長さを調整して、固定ねじをしっかり留めましょう。また、シャッターボタンを押す時にブレが出るので、これを低減する意味で、レリーズリモコンをお持ちの方は是非お使い頂く事をお勧めします。
花火は最大に広がった時の撮影範囲は結構広いので、望遠レンズは不要です。概ね35mm換算で、28mm-85mm位のズームレンズが一番便利かと思います。やや広角にして、構図切れ(撮影範囲から花火がはみ出る)を起こさないようにしてください。ピント合わせもオートフォーカスを止めて、マニュアルで無限遠に固定するほうが良いですよ。そのためマニュアルフォーカスが使える機種をご用意頂くと良いです。絞りもほぼ固定で問題有りません。F8-11位で設定してください。
テストは最初の方の打ち上げで確認して下さい。概ね5000発ほど上がりますので、最初の数発のカットで位置、画角、ピント、露出を確認しましょう。そして一番大事なのはシャッターを切るタイミング。あまり早すぎると打ち上げの光条が入って撮れてしまいます。花火が開く前に一瞬光条が消える瞬間があります。その時にシャッターを開き(シャッターボタンを押す)ましょう。
花火は上がりきったところで、開き始め、3秒少しで火焔が落ちてきます。従ってシャッターを開ける時間が長いと火焔の垂れた姿が写真に入ってしまいます。従って中心から広がる火焔が垂れる前でシャッターを閉じます。火焔の直径に関係なく、概ね3秒が基本となります。
また、2連の火焔が上がる場合もあります。これもほぼ3-4秒で花火が開ききるので、同じ条件で、画角だけ2つの火焔が画角に収まるように、撮りましょう。何発かあがるので、最初の1-2発で構図を決めて撮ると失敗は減ります。
スターマインの花火は大輪火焔と違って、小ぶりで連発がおもしろいので、上がりだしたらすぐシャッターを開きましょう。スターマインの打ち上げ自体は結構長いので、長めに8秒程シャッターを開いておくと、複数の花火は次々に写ります。また露光時間が長いので、周りの景色も入って、豪華な花火写真となります。
何度かシャッターチャンスがあるので、思わぬ傑作が撮れるかもしれません。挑戦して下さいね。
今回は三脚を立てて、ブレを押さえて撮ることを基本に、撮り方をご紹介しました。今回の撮影ノウハウが花火見物のお役に立てれば幸いです。
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