写真:大宮 つる
地図を見る尾山神社は、明治6年(1873年)に歴代藩主の別邸であった金谷御殿跡に建立されました。
階段を登ると見える「神門」は“ギヤマン(ガラス製品の古風な呼び名)”がはめ込まれ、和・漢・洋折衷様式で、異国情緒漂うとてもハイカラな造り。国の重要文化指定です。
こちらの神門は夜ライトアップされるので、デートでどうぞ♪
さて、神門をくぐると見えるのが「ご社殿」です。
東アジアの伝統的屋根形式の一つである“入母屋造(いりもやづくり)”の屋根が立派なご社殿。
欄間が、約八寸の厚さの欅の一枚板に“梅花紋”が透彫され、鮮やかな色を用いた濃密な彩りの華麗な彫刻です。こちらは旧金谷御殿から移築されたものだそうですよ。
写真:大宮 つる
地図を見る前田利家公は加賀前田家の始祖。NHKの大河ドラマ「利家とまつ〜加賀百万石物語〜」で唐沢寿明さんが演じたことでご存じの方も多いのでは?と思います。
前田利家公は織田信長の家臣で、のちに豊臣秀吉に服属。柴田勝家にかわり北陸最大の大名となり、金沢を居城としていました。五大老として、徳川家康と肩を並べるほどの実力の持ち主でしたが、秀吉が亡くなってから8か月後に病死したとのこと。利家公の死が豊臣氏滅亡が決定的となる一因だったともいわれています。
歴史に“タラレバ”はないですが、もし利家公がもう少し長生きをしたら、家康はどうなっていたか?と考える歴史好きの方は少なくないのではないでしょうか。
家康と肩を並べるほどだった利家公を祀っている像が神社内にあります。生涯40近い戦に参戦し、槍の名手「槍の又左」と呼ばれていた利家公だけに、槍を持って馬に乗った勇ましい姿です。
写真:大宮 つる
地図を見るNHKの大河ドラマでは松嶋菜々子さんが「お松の方」を演じていらっしゃいました。
「お松の方」の母が、利家公の母の姉なので、利家公とは“いとこ”の関係でした。学問や武芸に通じた才色兼備の女性だったとのこと。
2男9女を産み、その当時でも11人の実子がいるのは、とても珍しかったとか。
利家公の危機を何度も救い、徳川家康が天下をとってからは、みずからが人質となり、前田家のために奔走し続けました。
長男の利長公が、秀吉死後から江戸幕府成立にいたる難局を、苦渋の政治的な判断によって乗り越えて“加賀藩の礎”を築いた背景には、「お松の方」の支えがあってこそ、といっても過言ではありません。
そういった歴史的な背景をふまえて、加賀百万石の礎を築いた前田利家公・お松の方の像を見てみると、とても感慨深いものです。
写真:大宮 つる
地図を見る境内にはいくつか見どころがあるのですが、皇大神宮・明治神宮遥拝所があったのでご紹介させていただきます。
「皇大神宮」とは、伊勢神宮の2つの正宮のうちの1つで、一般には内宮と呼ばれています。
文字の刻まれた石碑は、皇大神宮、明治神宮方面に向いています。こちらの場所に立ち、遠く離れたこの地から、神仏などを拝んでいたのではないでしょうか。
その他の見どころとしては、金谷神社、「神苑」と呼ばれている旧金谷御殿の庭園、東神門(旧金沢城の二の丸の唐門)があります。
写真:大宮 つる
地図を見る尾山神社の「女みくじ」、「男みくじ」は文字のごとく、男女別のおみくじで、「当たる!?」といわれています。
「女みくじ」の項目では、定番の“恋愛”“家庭”“金運”のほか、“美容”“ファッション”“買い物”など、普通のおみくじにはないような項目もあり、アドバイスも現代風です。
ぜひ、カップルやご夫婦で参拝に行かれた際には、楽しみながらおみくじを引いてみてください!
「金沢行ったら前田利家・まつを祀る“尾山神社”ははずせない」をご紹介しましたが、いかがでしたか?
2015年3月に北陸新幹線が開業し、金沢に行きやすくなります。これからますますホットな“石川県金沢市”。
金沢に観光に行く際には、尾山神社ははずせません。歴史的な背景を知ると、よりいっそう尾山神社の参拝を楽しめます。
また、神社の周辺には金沢城や兼六園、近江町市場、香林坊などあり、観光スポットが目白押しなので、あわせて観光してみてくださいね!
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(2024/12/12更新)
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