写真:モノホシ ダン
地図を見る大阪市港区の天保山公園内にある天保山(てんぽうざん)は、江戸時代の1831年(天保2年)頃の「安治川の川ざらえ」で出た土砂を積み上げて出来た山です。天保年間にできたことから「天保山」と呼ばれています。標高は4.53mで、二等三角点がある山では日本一低い山です。
ちなみに、三角点とは、地図の作成のため三角測量に用いる経度・緯度・標高の基準になる点のこと。三角点には、一等から五等まであり、そのうち二等三角点は、全国に約5000点あり、設置間隔は約8kmです。
写真:モノホシ ダン
地図を見る天保山は、かつて「日本一低い山」として全国にその名を馳せました。しかし、東日本大震災で被災した宮城県の日和山(ひよりやま)が6mから3mとなったため日本一の座を譲りました。
しかし、二等三角点がある山では日本一の低山であることに変わりがないため、山頂にはいまでも「日本一」の表示が残されています。
天保山商店会の一部加盟店では、登頂証明書が無料でもらえます。加盟店の詳しい情報につきましては、関連MEMOをご覧ください。
<天保山の基本情報>
住所:大阪府大阪市港区築港3丁目2番
アクセス:Osaka Metro中央線「大阪港駅」下車、徒歩約10分
大阪シティバス「天保山ハーバービレッジ」および「天保山バス停」下車すぐ
写真:モノホシ ダン
地図を見る天保山は、ウォーターフロントの観光地でもあります。天保山公園に隣接する天保山ハーバービレッジは、大阪湾の夕日の名所として家族連れやカップルに人気があります。
夕日の鑑賞には、大阪水上バスの遊覧船「サンタマリア」のトワイライトクルーズもおすすめです。
<サンタマリアの基本情報>
住所:大阪府大阪市港区海岸通1丁目1-10
電話番号:06-6942-5511
乗船料:大人1600円 子供800円(小学生)
アクセス:Osaka Metro中央線「大阪港駅」下車、1号出口より徒歩約10分、天保山ハーバービレッジ 海遊館 西はとば すぐ
車利用の場合は、阪神高速16号大阪港線「天保山IC」より約5分 海遊館有料駐車場利用
写真:モノホシ ダン
地図を見る次にご紹介するのが、大阪市大正区の千島公園(ちしまこうえん)内にある標高33mの「昭和山(しょうわざん)」。1970年(昭和45年)の大阪万博に向けた地下鉄建設工事で出た残土約170万立方メートルを使用して建設された山です。
昭和山は、建設当時、大阪市では最も標高が高い山でした。その後、鶴見区の鶴見緑地内に鶴見新山(標高39m)が建設されたことで、大阪市内最高峰の座を鶴見新山に譲り、現在は大阪市で2番目に標高が高い山となっています。
写真:モノホシ ダン
地図を見る昭和山は絶景スポットとしても知られています。山頂からは、千歳橋、なみはや大橋、さらに港大橋と3本の巨大な橋を望むことができます。
山頂にはベンチもありますので、公園内に生息する小鳥のさえずりを聞きながら橋とビルの大パノラマを楽しんでください。
<昭和山の基本情報>
住所:大阪府大阪市大正区千島二丁目7番
アクセス:大阪シティバス「大正区役所前バス停」下車すぐ
JR大阪環状線・Osaka Metro長堀鶴見緑地線「大正駅」下車、徒歩約25分
写真:モノホシ ダン
地図を見る景色と歴史の両方を楽しめるのが、天王寺公園内にある標高26mの茶臼山(ちゃうすやま)です。山の南側の川底池からは、大阪のランドマーク「通天閣」も見えます。
写真:モノホシ ダン
地図を見る茶臼山は、1614年(慶長19年)の大坂冬の陣で徳川家康が、翌年の夏の陣では真田幸村が布陣した場所です。山頂には、合戦の様子や幸村に関する掲示板があり、歴史好きや幸村ファンにとっては見逃せないスポットになっています。
<茶臼山の基本情報>
住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1-108
アクセス:JR「天王寺駅」・Osaka Metro御堂筋線「天王寺駅」より徒歩約10分
写真:モノホシ ダン
地図を見るなお、茶臼山でも天保山と同じく「登頂証明書」が用意されています。てんのうじ観光ボランティアガイド協議会が、茶臼山北側の一心寺存牟堂(いっしんじぞんむどう)で、1部100円で発行しています。
ほかに一心寺存牟堂では「大坂の陣歴史散策案内所」があり、大坂の陣シアターや散策マップなどの情報収集ができます。休憩用のベンチや綺麗なトイレもあり、真田丸ゆかりの地めぐりの立ち寄りスポットとしてもおすすめです。
<一心寺存牟堂の基本情報>
住所:大阪府大阪市天王寺区逢阪2丁目4-13
開館時間:9:00〜17:00(年中無休)
電話番号:06-6776-8700
アクセス:JR「天王寺駅」・Osaka Metro御堂筋線「天王寺駅」より徒歩約15分
写真:モノホシ ダン
地図を見る大阪市低山めぐりのラストにご紹介するのが、お寺の境内にある標高14mの聖天山(しょうてんやま)です。寺院の名前は、「海照山 正圓寺(しょうえんじ)」といい、通称「天下茶屋の聖天さん」と呼ばれています。
939年(天慶2年)、光道和尚が開基した神仏習合のお寺で、笠木と島木が盛り上がっている珍しい形式の鳥居があります。
写真:モノホシ ダン
地図を見る「聖天さん」とは、大聖歓喜天という神様のことです。大聖歓喜天は、八万四千もの神々を従え、神様の世界では“最強の神様”といわれています。最近では、ベストセラーとなった『夢をかなえるゾウ』のガネーシャとして登場しました。
正圓寺の本堂には、木造では日本一の大聖歓喜天像をお祀りしています。聖天さんをお参りして、商売繁盛、開運厄除、金運向上、病気回復、恋愛成就などの現世ご利益を授かってください。
写真:モノホシ ダン
地図を見る本堂の前には「聖天山山頂」の標柱もあります。こちらは「大阪五低山」に選ばれた記念にお寺のほうで作成したものです。
大阪五低山とは、すでにご紹介した「天保山」「茶臼山」のほかに、住吉区の「帝塚山」、生野区の「御勝山」の5座のことです。この機会に、大阪低山めぐりのコンプリートを目指してみてはいかがでしょうか。
<海照山(聖天山)正圓寺の基本情報>
住所:大阪府大阪市阿倍野区松虫通3丁目2-32
電話番号:06-6651-2727
アクセス:南海電気鉄道本線・高野線、Osaka Metro堺筋線「天下茶屋駅」下車、徒歩約10分
大阪市の低山めぐりは、登山装備も特別な準備も必要なくチャレンジできます。景色や歴史などそれぞれに見どころのある低山をめぐり、その個性を楽しんでみてください。
複数の低山を一日でめぐるなら、1日乗車券「エンジョイエコカード」の利用もおすすめです。Osaka Metro・大阪シティバスのほとんど全線が乗り放題で、何回乗り降りしても追加料金はかかりません。乗車当日に限って大阪市内のさまざまな観光スポットも割引となります。
発売箇所は、Osaka Metro駅構内の券売機、定期券発売所、売店。発売金額は大人800円(土日祝は600円)です。この機会にぜひ利用してみてはいかがでしょうか。
2022年10月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/1/18更新)
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