写真:島塚 渓
地図を見る表御殿庭園は標高61.7メートルの城山を中心とした徳島中央公園内に立地しています。この場所は江戸時代に徳島城があり、蜂須賀家(はちすかけ)が阿波を統治してから大規模な城郭として整備されました。残念ながら現在では天守は残されていませんが、築城当時の雰囲気を感じられる石垣や堀などを見ることができます。
写真:島塚 渓
地図を見る表御殿庭園は藩主の蜂須賀家が使用する居間や書院に付随する庭園として作られました。設計は武将で茶人の上田宗箇(うえだそうこ)が担当し、安土桃山時代の1600年頃に作庭されたと推定されています。蜂須賀家の経済力を背景として、華やかな桃山様式が取り入れられた藩主専用の庭園となっています。
写真:島塚 渓
地図を見る表御殿庭園は、居間に付随する築山泉水庭(つきやませんすいてい)と書院から眺める枯山水庭(かれさんすいてい)の2種類の庭で構成されています。隣り合った2つの庭が違和感なくコンパクトにまとまっており、初心者でも非常に鑑賞しやすい庭園となっています。
写真:島塚 渓
地図を見る人工的な山である「築山」と庭園内に造られた池の「泉水」を中心に構成されているのが、こちらの築山泉水庭です。園内に配置された飛び石を実際に歩いてみることで、様々な角度から景色を楽しむことができる回遊式の庭園となっています。同じ池の景色でも、樹木や建物の映り込み具合や築山を登って眺める目線の高さの違いから、まったく異なった雰囲気を感じ取ることができます。
写真:島塚 渓
地図を見る一方で水をいっさい使用せず、主に砂と石を使って景色を表現しているのが枯山水庭です。敷き詰めた砂の紋様や石組みによって海や波などを表現し、その配置を工夫することで雄大な自然を想像させています。また、長寿の象徴とされる鶴や亀を表した島もあり、藩主の健康を祈願するメッセージ性も込められた庭です。
写真:島塚 渓
地図を見るこの庭園の大きな特徴は暗緑色でツヤのある「阿波の青石」という岩石を多用している点にもあります。学術名を緑泥片岩(りょくでいへんがん)と言う阿波の青石は、板状に割れやすい性質を持っており庭石への加工に非常に適しています。徳島市のシンボルになっている眉山でも青石を見つけることができるほど、一帯は全国でも有数の青石の産地となっています。
写真:島塚 渓
地図を見る園内に配置されている青石のなかでも特に目を引くのが、橋として利用されている横に寝かせた巨大な青石です。長さは10.35メートルあり、自然石の力強さを感じさせる特徴的な岩石となっています。この青石には徳島藩藩主の蜂須賀至鎮(はちすかよししげ)が踏み割ったという伝説が残っており、実際に橋の中央で2つに折れていることが分かります。
住所:徳島県徳島市徳島町城内1-8
入園料:大人50円、小人30円
開園時間:午前9時まら午後5時まで(入園は午後4時30分まで)
アクセス:JR「徳島駅」から徒歩10分
2022年11月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
島塚 渓
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(2025/1/22更新)
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