紅葉ライトアップや秘仏の特別拝観も!奈良・室生寺「大和観音もみじ回廊」

紅葉ライトアップや秘仏の特別拝観も!奈良・室生寺「大和観音もみじ回廊」

更新日:2025/09/10 17:02

モノホシ ダンのプロフィール写真 モノホシ ダン 総合旅行業務取扱管理者、総合旅程管理主任者
奈良県宇陀市の古刹「室生寺」は、古くから女人の参拝が許されていたことから「女人高野」として親しまれています。龍が棲むという伝説の山中に建てられた室生寺は、サクラにシャクナゲやモミジに代表される花の寺でもあります。

その室生寺と、県内の岡寺、長谷寺、壷坂寺の4ヶ寺の紅葉を巡るイベントが「大和観音もみじ回廊」です。秋の室生寺で、境内を彩るモミジと幻想的な紅葉ライトアップを楽しんでみませんか?

色鮮やかなモミジやイチョウに彩られる秋の室生寺

色鮮やかなモミジやイチョウに彩られる秋の室生寺

写真:モノホシ ダン

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室生寺の入口となるのが室生川に架かる赤い太鼓橋です。太鼓橋から表門を望む風景は美しく、春は門の背景に咲く桜が、秋には橋の左右のモミジが参拝者の目を楽しませてくれます。

表門の前には「女人高野室生寺」と彫られた石碑があり、碑の上部には、九目結紋(ここのつめゆいもん)という紋が刻まれています。

これは江戸時代、室生寺の再建・再興に尽力した5代将軍・徳川綱吉の生母、桂昌院(けいしょういん)の実家の家紋です。また、境内には桂昌院の五輪塔もあり、その功績を讃えています。

色鮮やかなモミジやイチョウに彩られる秋の室生寺

写真:モノホシ ダン

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室生寺の紅葉の見ごろは、例年11月中旬から12月上旬で、太鼓橋から仁王門、鎧坂、本堂にかけて色鮮やかなモミジやイチョウに彩られます。また、この時期に開催される「もみじ祭り」の期間中には、紅葉ライトアップも行われます。

写真は、受付を通ってすぐ目に入る朱塗りが鮮やかな「仁王門」。江戸時代の元禄年間に焼失し、1965年(昭和40年)に再建されたものです。門の両脇で構える仁王像も、また色鮮やかで美しいです。

色鮮やかなモミジやイチョウに彩られる秋の室生寺

写真:モノホシ ダン

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仁王門をくぐると少し形の変わった池があります。池の形が、大日如来を意味する梵字の「バン」をかたどったことから「バン字池」と呼ばれています。

この池は、水面に写り込む仁王門の姿が美しいことで知られています。紅葉の時期には、門とモミジが映り込み、まるで絵画のようです。

仏像ファンでなくてもお参りしたい「金堂特別拝観」

仏像ファンでなくてもお参りしたい「金堂特別拝観」

写真:モノホシ ダン

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バン字池を過ぎると左手に幅の広い石段が見えてきます。「鎧坂(よろいざか)」といい、室生寺の名所の一つです。石段の両側にはシャクナゲの群生があり、秋にはこの坂から仰ぎ見る紅葉の風景がとても絵になります。

仏像ファンでなくてもお参りしたい「金堂特別拝観」

写真:モノホシ ダン

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鎧坂を上ったところにあるのが国宝の「金堂」です。ご本尊は、榧(かや)の一木造りの釈迦如来立像(国宝)で、右に薬師如来立像(重文)、左に文殊菩薩立像(同)の三尊が並んでいます。

ほかに、SNSなどで人気のユーモラスな十二神将立像もいらっしゃいます。なお、金堂特別拝観をされた方は、スマートフォン限定で堂内の撮影も可能です。この機会に、仏像ファンの方でなくても、せひお参りしてみてはいかがでしょうか。

<紅葉期 金堂特別拝観の基本情報>
特別拝観期間:2025年10月18日(土)〜12月7日(日)
特別拝観料:500円(特別懐中御守護授与) ※入山料は別途必要
拝観時間:9:00〜15:30(受付は15:00まで)

仏像ファンでなくてもお参りしたい「金堂特別拝観」

写真:モノホシ ダン

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金堂の右手には「天神社」拝殿があり、室生寺では、天神社を通じてこの山奥に鎮まる室生龍穴神社の龍神様に祈願をしていました。

拝殿の脇の巨岩には、軍荼利明王(ぐんだりみょうおう)が彫られています。密教では、五大明王の一尊で、様々な障害を除くとされます。とてもハンサムなお顔をされていますので参拝者の人気を集めています。

紅葉期間中にゲットしたい「特別青龍御朱印」

紅葉期間中にゲットしたい「特別青龍御朱印」

写真:モノホシ ダン

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金堂から参道をさらに登っていくと見えてくるのが本堂の「灌頂堂」です。金堂と同じく国宝に指定されています。ここでは、真言密教でもっとも大切な法儀「灌頂(かんじょう)」が行われるためそう呼ばれています。

灌頂堂の前にある金魚が泳ぐ池には、水面にモミジやイチョウの紅葉が映って、とてもきれい。バン字池とともに室生寺のリフレクションの名所となっています。

紅葉期間中にゲットしたい「特別青龍御朱印」

写真:モノホシ ダン

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室生寺は典型的な山岳寺院で、石段を登るごとに建物が見えてきます。灌頂堂から次の石段を登りると、緑の木立に囲まれた室生寺のシンボル「五重塔」が見えます。

平安時代初期の建立といわれ、室生山中で最古の建築物です。総高16.1mと屋外に建つ五重塔では、国内で最小のもので国宝に指定されています。

紅葉期間中にゲットしたい「特別青龍御朱印」

写真:モノホシ ダン

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なお、紅葉期間中(10月18日〜)、授与所では「紅葉期特別青龍御朱印」が授与されます。限定3000枚です。この機会にせひゲットしてみてはいかがでしょうか。

期間限定で開催される「紅葉ライトアップ」も見てみたい

期間限定で開催される「紅葉ライトアップ」も見てみたい

写真:モノホシ ダン

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日中の紅葉を楽しんだら、もみじ祭り期間中に、期間限定で行われている紅葉ライトアップを鑑賞しましょう。仁王門のライトアップでは、門の左右に立つ仁王像の目がらんらんと輝き、昼間よりさらに迫力が感じられます。

期間限定で開催される「紅葉ライトアップ」も見てみたい

写真:モノホシ ダン

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バン字池ではイルミネーション、光の幻想世界が。目の前に広がる水面に煌めく光のグラデーションを眺めていると、まるで龍が潜んでいるようで、その視線を感じるかもしれません。

期間限定で開催される「紅葉ライトアップ」も見てみたい

写真:モノホシ ダン

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鎧坂では、昼間の賑わいがウソのように静まり返った幻想的な光景を見ることができます。

龍神様が降臨!荘厳な空気に包まれた夜の「五重塔」

龍神様が降臨!荘厳な空気に包まれた夜の「五重塔」

写真:モノホシ ダン

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紅葉ライトアップのクライマックスは、室生寺のシンボル五重塔です。漆黒の暗闇の中、光輝く五重塔は思わずため息が出るような究極の美を感じさせます。

龍神様が降臨!荘厳な空気に包まれた夜の「五重塔」

写真:モノホシ ダン

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また五重塔の手前の広場には、スマホスタンドがあり、宝珠型のフォトフレームを通して階段の途中に立ち、セルフタイマーで撮影を楽しむことができます。

龍神様が降臨!荘厳な空気に包まれた夜の「五重塔」

写真:モノホシ ダン

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なお、2025年の室生寺の紅葉ライトアップでは、昨年に引き続き五重塔に龍神様を映し出すライトアップが行われます。深閑とした夜の室生寺で、日中とは違う表情を見せる気品ある美を堪能してください。

<室生寺紅葉ライトアップの基本情報>
期間:2025年11月1日(土)〜3日(月祝)、8日(土)〜9日(日)、15日(土)〜16日(日)、22日(土祝)〜24日(月振休み)、29日(土)〜30日(日)の合計12日間
時間:17:00〜20:00(受付終了は19:30)
入山料:大人600円 小人400円(五重塔から先の諸堂は拝観できません)

女人高野「室生寺」で秋の大和路の一日を満喫!

このように、秋の室生寺では、日中のもみじの美しさはもちろんのこと、夜間のライトアップでは全くの別世界の紅葉美を堪能できます。大和路の秋の一日を、大和観音もみじ回廊で満喫してみてはいかがでしょうか。

2025年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2021/11/15−2023/11/12 訪問

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