美観地区の敷地は21ヘクタール。そのうち伝統的建造物群保存地区が15ヘクタール、伝統美観保存地区が6ヘクタールと全てが保存地区です。
入口にほど近い場所には倉敷川が流れ、これもまた国の重要伝統的建造物群保存地区として選定されています。
江戸時代初期(1642年)の江戸幕府でこの町が設けられた歴史的な場所です。
倉敷川の周辺一帯には、白壁なまこ壁の屋敷や蔵が並び、天領時代の町並みが丁寧に残されています。
家の玄関から「よ〜きたね、よっていきんさい!」なんて言葉が聞こえてきそうですよね。
つっかけを履いたおばちゃんが水巻きをしていたり、実際に生活している方もいます。家の壁は定期的にメンテナンスされているのだとか。
だから、今でも白壁に統一されて、昔の雰囲気のままなのでしょうね。
美観地区には見どころがたくさんあります。その中の1つ、アイビースクエアです。
アイビーとは蔦という意味で、一面が蔦で覆われている緑が眩しい施設。
館内には、レストランや結婚式場や児島虎次郎記念館などがあります。
この施設は江戸幕府の代官所跡に明治22年(1889年)に建設された、倉敷紡績創業の旧工場で、昭和48年(1973年)には観光施設として再生されました。
蔦は工場だった頃に、内部の温度調節のために植えられたのですが、今は手入れがされていて、綺麗な蔦がキラキラしています。
なんだかジブリの世界が思い浮かんだのは私だけでしょうか。
もう1つの見どころは大原美術館。名前を聞いたことのある方は多いでしょう。
1930年(昭和5年)に建てられた日本最初の西洋美術館です。
倉敷の実業家大原孫三郎(1880年–1943年)が、洋画家児島虎次郎(1881年–1929年)に託して収集した西洋美術、エジプト・中近東美術、中国美術などを展示するために建てられました。
館内には、モネの「睡蓮」やゴーギャンの「かぐわしき大地」、ピカソの「鳥籠」などが展示されてあります。
河川周辺は江戸風、裏路地には白壁の家屋が建ち並び、アイビースクエアーからは西洋の香りが漂うこの町。
郵便局や銀行の建物も保存地区らしい外観で、どこを見渡してもなかなか見ることのできない景色が広がります。しかしどこか懐かしく心地よく感じてしまうのがまた不思議。
江戸時代の和テイストと、西洋の洋テイストが合わさったなんとも言えない町並みがなぜかノスタルジック。
現代では見慣れた高層ビル、アスファルト、ガラス張り、ネオン街とは全く違った風景に浸りに行ってみませんか。
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