写真:東郷 カオル
地図を見る和の趣たっぷりの玄関を入ると、まるで待合を備えた茶室の露地のようなアプローチが現れます。足元を照らす灯りに誘われて奥へと進むと、お宿のエントランスに到着。
事前にお宿について調べられた方は、「いにしえの宿 佳雲」と一緒に「お宿 月夜のうさぎ」の名を目にすることになるでしょう。2つの施設は館内で一部繋がっています。カジュアルな滞在なら「お宿 月夜のうさぎ」を選ぶのがおすすめ。ここからはワンランク上の滞在ができる「いにしえの宿 佳雲」をご紹介していきます。
写真:東郷 カオル
地図を見る館内では、出雲の神話や伝統をモチーフにしたアートがいたるところで見られます。特にロビーエリアの装飾は、「八岐大蛇伝説(ヤマタノオロチ)」のストーリーに沿った内容で、迫力があり見応え抜群。
素戔嗚尊のレリーフや、テナヅチ・クシナダヒメ・スサノオノミコト・アシナヅチら神様の出雲神楽面などの装飾は、まるで神楽鑑賞に来たかのような雰囲気が楽しめます。
写真:東郷 カオル
地図を見るエレベーター前では、ヤマタノオロチの神話に登場する天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)や十拳剣(とつかのつるぎ)を石州和紙で表現。きらびやかな出雲神楽衣装布地も飾られ、神話の世界観に引き込まれます。
写真:東郷 カオル
地図を見る写真は本館和洋室で、3名まで一緒に泊まることができます。民芸調で湯宿の雰囲気ある空間は、どこか懐かしい温かみがあります。寝具は、現代の生活スタイルにあわせて布団ではなくベッドでの用意。高さが低いベッドは畳の部屋に馴染み、高齢のご両親との滞在にもぴったりです。
館内には大浴場と無料で利用できる貸切風呂がありますが、お部屋には檜内風呂(真湯)も完備しています。
写真:東郷 カオル
地図を見るお部屋には作務衣の用意がありますが、ロビーでは色浴衣を無料で利用できます。せっかくなら色浴衣を借りるのもいい思い出になるでしょう。サイズごとに並んでいますので、お好きな色柄を選びましょう。
写真:東郷 カオル
地図を見るお部屋には、自分で挽くコーヒーセットが用意されています。普段の生活では時短を心がけていても、ここではゆっくりと流れる時間を楽しむのもいいでしょう。
提供元:いにしえの宿 佳雲
https://www.hotespa.net/hotels/izumo/keiun/館内には大浴場、雲の湯「蒼雲」と月の湯「月華」がありますが、その他にも5つの貸切風呂があります。貸切風呂は予約制ではなく、他の方が使用中でなければ何度でも利用できます。
貸切風呂はそれぞれに趣向が異なるので、一度だけでなく何度も利用する楽しみがあります。
2階の湯上り処「佳月」では、乳酸菌飲料やアイスの無料おもてなしも。また、夜には夜鳴きそばも振る舞われるので、それぞれの提供時間をチェックしておきましょう。
写真:東郷 カオル
地図を見る湯上り処の他、休み処や、ライブラリーも。寛ぎのスペースが一カ所だけではないので、混雑を避けてゆったりと過ごすことができます。
写真:東郷 カオル
地図を見る夕食は土器(かわらけ)盛りからスタート。土器は、神棚に塩や米を供えるための神具としてのイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。神聖な儀式のようで、神様の国・出雲のイメージにぴったりの演出です。
写真:東郷 カオル
地図を見る夕食の内容は、土器盛り、凌ぎ、先碗、お造りまでは共通ですが、その他のお食事はその日のお品書きの中から選べるので、友達とシェアして食べるのも一つの愉しみ。
島根県は海に面しているので海の幸のイメージをお持ちかもしれませんが、実は質の高いお肉も自慢です。
写真:東郷 カオル
地図を見る〆はお茶漬けやおそば、ちらし寿司などから選べます。出雲は日本三大蕎麦の一つ「出雲そば」で有名な地。もし旅のスケジュールでおそばを食べる機会がなさそうなら、〆はおそばを選ぶのもいいかもしれませんね。
※メニューは季節や仕入れにより異なります
写真:東郷 カオル
地図を見るお宿の売店は、その土地の食や伝統工芸を知ることのできる貴重な情報源。写真の「福こづち」は、出雲大社の御祭神である大国主大神様にまつわる縁起物として知られ、出雲のお土産店では必ず目にする工芸品です。
まん丸な模様は自然の木目で、一つひとつ模様が異なります。世界でたった一つの自分だけの福こづちは、長寿のお祝いや褒章などの贈答品としても大変喜ばれるとのこと。
写真:東郷 カオル
地図を見る大社町にある大社木工の福こづちは、「出雲ブランド商品」に認定されていて、木目が美しい欅(ケヤキ)の木を何年も自然乾燥させ、中心に年輪の模様が現れるように、人の目で一つひとつの角材の木目を読んで手作業で製作されます。
写真:東郷 カオル
地図を見る角材から削りだした直後のもの(手前)は、表面を丁寧に磨かれワックスをかけてツルツルの手触りへと変化。このような手作業を経て、艶やかに輝く福こづちが私たちの手元に届くのです。
これからはお宿に泊まる際には、ぜひ売店でその地の工芸品をチェックしてみてくださいね。
旅先ではその地ならではのグルメやお土産を楽しみたいもの。ですが、「食文化」や「伝統工芸」となると、少しハードルが高く感じてしまうこともあるのではないでしょうか。そういった場合は、その地の食文化や伝統工芸を大切にしているお宿を選ぶと、肩ひじ張らずに楽しめるのでおすすめですよ。
取材協力:いにしえの宿 佳雲
2023年1月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
東郷 カオル
国内外のラグジュアリーホテルを中心に、オトナ女子のおひとりさま旅、女子旅を提案。"癒し系"ではなく、私自身の"癒されたい系"の目線から、忙しく毎日をがんばる女性…
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