ボヘミアで最古&見事な美しさの教会!プラハ「ロレッタ教会」

ボヘミアで最古&見事な美しさの教会!プラハ「ロレッタ教会」

更新日:2023/02/02 17:15

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
街そのものが世界遺産のプラハは、素晴らしい歴史的建造物に溢れ、見所満載の街。そんな中で、隠れた観光スポットとも言えるのが「ロレッタ教会」です。

ロレッタ教会は、フラッチャニ地区にある最大の観光スポット「プラハ城」から徒歩で行けるロケーションにあり、内部は素晴らしい装飾に溢れています。ボヘミア最古で最も美しいと言われ、回廊、中庭、教会、宝物展示スペースに至るまで目を瞠るものばかりです。

伝説の残る「ロレッタ教会」

伝説の残る「ロレッタ教会」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

1626年創建のロレッタ教会は、プラハ城前に広がるフラッチャニ広場から徒歩5分。プラハ城とストラホフ修道院のちょうど中間辺りに位置しており、「サンタ・カーサ」という建物のレプリカがあることで知られています。

伝説の残る「ロレッタ教会」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

じつは、この教会には伝説が残されているのです。

それは13世紀のこと。最後の十字軍が出発すると、パレスチナにあった聖母マリアの家「サンタ・カーサ」が天使たちによってイタリアのロレッタ村に運ばれたという伝説です。これによって、カトリック勢力拡大のため「サンタ・カーサ」を模した教会がボヘミア各地に建てられたとのこと。その数は35にも及び、中でも最古で最も美しいと言われているのが、このプラハのロレッタ教会なのです。

美しい回廊

美しい回廊

写真:Hiroko Oji

地図を見る

入り口扉の上部や扉そのものにも見惚れるほど素晴らしい彫刻や装飾があり、一歩踏み入った小ホールの天井や壁にも見事なフレスコ画が描かれています。この先の見学が楽しみになる瞬間です。

チケットを購入し、中に入って最初に見学できるのが中庭を取り囲んでいる回廊です。中庭の中央にあるのが「サンタ・カーサ」、その両側に立派な彫像が配置されています。

美しい回廊

写真:Hiroko Oji

地図を見る

回廊は中庭をコの字型に取り囲んでいて、素晴らしい装飾で溢れるバロック様式の礼拝堂がいくつもあり、それぞれ中の祭壇画や壁面に並ぶ祭壇画や彫像を間近に見て回れます。

美しい回廊

写真:Hiroko Oji

地図を見る

そして頭上に目をやると素晴らしいフレスコ画が延々と続きます。

中庭の建物「サンタ・カーサ」

中庭の建物「サンタ・カーサ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

中庭の中央にあるこの彫刻レリーフで覆われた建物が「サンタ・カーサ」。パレスチナのナザレの町に建っていた建物(聖母マリアが大天使ガブリエルによって受胎告知を受けた家とされています)を模して建てられました。

もともと外壁は絵画だけで飾られていたのですが、1660年代〜1670年代、スタッコの壁をレリーフパネルで覆って建てられました。キリストの子供時代に重点を置いて、聖母マリアの生涯からのレリーフが含まれています。

中庭の建物「サンタ・カーサ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

内部は、素朴なレンガ造りの石積みで正面に銀の祭壇があり、錬金製銀のフレームに彫刻が収められています。サンタ・カーサの聖遺骨箱、オベリスク、燭台、ランプ、典礼楽器のほとんどは、17世紀のものです。

中庭の建物「サンタ・カーサ」

写真:Hiroko Oji

地図を見る

レンガの壁には、断片的にフレスコ画も残されています。

壮麗な装飾で溢れる教会

壮麗な装飾で溢れる教会

写真:Hiroko Oji

地図を見る

サンタ・カーサの背後にあるのが、最大の見せ場となる教会の講堂です。

主祭壇は、父なる神、天使の彫刻を配した崇拝のルネッサンス絵画のレプリカで飾られています。聖フェリシッシムスと聖マルシアの2つの祭壇は内陣にあり、大きな聖骨箱の陳列ケースも見ることができます。

壮麗な装飾で溢れる教会

写真:Hiroko Oji

地図を見る

身廊の側祭壇には、聖アポロニアと聖アガサの素晴らしいロココ様式の絵画があり、側面にはゴージャスな金があしらわれた素晴らしい彫刻の数々が見られます。

壮麗な装飾で溢れる教会

写真:Hiroko Oji

地図を見る

1718年に設置された元のオルガンは、1734年から38年の間に新しい楽器に置き換えられました。また、主の降誕と東方の三博士の崇拝のフレスコ画は、神殿でのキリストシーンです。

階上は宝物庫

階上は宝物庫

写真:Hiroko Oji

地図を見る

美しい回廊を一回りした後は階段で上階へ。こちらは宝物庫の並ぶコの字型の回廊になっています。

ロレッタの宝物は、聖ヴィート大聖堂の宝物に加えて、ボヘミアで最大かつ最も価値のある教会の宝物のひとつとされ、16世紀〜18世紀の宗教儀式に使用する貴重な道具類が集められています。特に注目すべきは、品質が優れ、17世紀〜18世紀にかけた中央ヨーロッパの金細工職人のトップ芸術とされるバロック様式の聖体拝領のコレクションです。

階上は宝物庫

写真:Hiroko Oji

地図を見る

中でも最も有名なのは6,222個のダイヤモンドで装飾された聖体顕示台。これは、ウイーンの金細工職人が17世紀末ごろに作成したもので、「プラハの太陽」と呼ばれています。

階上は宝物庫

写真:Hiroko Oji

地図を見る

他にも祭壇、聖遺骨箱、聖母の像の冠、彫刻された象牙製品はじめ、家具、肖像画などの絵画、宝石の数々が展示されています。

ロレッタ教会は、プラハの隠れた観光名所といわれるだけあって、観光客でごった返した中での見学ではなく、落ち着いてゆったりと過ごせる教会です。回廊や中庭、宝物庫など見れば見るほどその素晴らしさが伝わってきます。プラハ城やストラホフ修道院からも徒歩5分ほどで訪問できるロケーション。また、プラハヴィジターパスを持っていれば無料となりますので、近くに来られたらぜひ足を延ばしてみてくださいね。

ロレッタ教会の基本情報

住所:Loretanske nam.7/100, 118 00 Praha 1 Hradcany
電話番号:+420-220-516-740
営業時間:10:00〜17:00
アクセス:フラッチャニ広場もしくはストラホフ修道院から徒歩5分

2023年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2022/12/14 訪問

- PR -

条件を指定して検索

- PR -

この記事に関するお問い合わせ

- 広告 -