チェコが世界に誇るピルスナービールの故郷「プルゼニュ」の見所

チェコが世界に誇るピルスナービールの故郷「プルゼニュ」の見所

更新日:2023/02/08 12:00

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
チェコ西部、ドイツ国境に近いプルゼニュは、チェコビールの聖地ともいえる町。ボヘミアの森林地帯の外れに位置し、周辺を流れる川から供給される豊富で清らかな水に加え、ボヘミアの大地がもたらす麦とホップとの組み合わせにより世界に誇れるビール「ピルスナー」が誕生したのです。

プルゼニュの町では、ビール関連の観光スポットに加え、チェコで最も高い塔をもつ大聖堂や中世の美しい町並みが見所となっています。

ボヘミアの森林地帯外れに位置する町「プルゼニュ」

ボヘミアの森林地帯外れに位置する町「プルゼニュ」

写真:Hiroko Oji

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ドイツ国境に近いプルゼニュは、ドイツ風に言えばピルゼン。ボヘミアの森林地帯の外れに位置し、周辺を流れる4本の川から豊富で清らかな水が供給されたうえに、豊かなボヘミアの大地がもたらす麦とホップのおかげで700年以上も前からビール醸造が行われてきました。

そのため、チェコが誇るビールの聖地ともいえる町として人気を誇っています。

ボヘミアの森林地帯外れに位置する町「プルゼニュ」

写真:Hiroko Oji

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そのプルゼニュの中心地となる旧市街から東方向へ流れるラブザ川沿いにビール醸造所があります。

ボヘミアの森林地帯外れに位置する町「プルゼニュ」

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また旧市街の西外れにはネオルネッサンス様式の大シナゴークがあります。この大シナゴークはチェコでは最大、ヨーロッパでは2番目、世界では3番目に大きいことでも知られています。

歴史的建造物に取り囲まれた共和国広場

歴史的建造物に取り囲まれた共和国広場

写真:Hiroko Oji

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プルゼニュの旧市街は共和国広場を中心に歴史的建造物が建ち並びます。

高さがほぼ統一されたさまざまな色合いの建物群が面する広場は、石畳で覆われた広々とした空間。季節によっていろいろなイベントやフェスティバルが催され、年末には盛大にクリスマスマーケットが開かれます。

歴史的建造物に取り囲まれた共和国広場

写真:Hiroko Oji

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歴史を感じさせる建物は、個性を持ちながらも調和のとれた美しいものばかり。それぞれの壁面の装飾にも目が惹きつけられます。

歴史的建造物に取り囲まれた共和国広場

写真:Hiroko Oji

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中でも一風変わった感じの建物は、広場の北に面したルネッサンス様式の市庁舎。16世紀、時の皇帝ルドルフ2世のために建てられた歴史ある建物で、壁面装飾は16世紀にイタリアで流行ったスグラフィット装飾という技法で描かれています。

この並びには17世紀のルネッサンス様式の建物が続きます。西隣の建物には観光案内所が入っており、地図をもらったり観光スポットへの行き方など丁寧に教えてもらったりできます。

プルゼニュのシンボル「聖バルトロミェイ大聖堂」

プルゼニュのシンボル「聖バルトロミェイ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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共和国広場のほぼ中央に堂々と建っているのが、町のシンボル的存在の聖バルトロミェイ大聖堂。1320年から1470年にかけて建てられたゴシック様式の教会です。

プルゼニュのシンボル「聖バルトロミェイ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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主祭壇にはゴシック時代の「美しい様式」を代表するアージライト像があります。張り出し屋根のボルトがあるシュテルンベルク礼拝堂は、16世紀前半にさかのぼるものです。1993年のこと、教皇ヨハネ・パウロ2世がここに司教区を設立し、大聖堂になりました。

プルゼニュのシンボル「聖バルトロミェイ大聖堂」

写真:Hiroko Oji

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大聖堂はチェコ共和国で最も高い教会の尖塔を誇っています。高さ102.6メートルもある尖塔の60メートルにある展望階には、301段の木製階段を上っていくことができます。

そこからは町全体とその周辺が一望のもと!ぜひ、頑張って上ってみてくださいね。

<聖バルトロミェイ大聖堂の基本情報>
住所:nam.Republiky,301 00 Pizen 3,
電話番号:+420-377-226-098
開場時間:10:00〜16:00
休日:月曜日

本場のピルスナーウルケル醸造所見学

本場のピルスナーウルケル醸造所見学

写真:Hiroko Oji

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プルゼニュでは周辺を流れる豊かで清らかな川の水を利用し、実り豊かな地元のホップや麦と組み合わせて独自の醸造法でビールが造られてきました。

1295年から国王によってビールの製造許可を受け、それをもとに個人によるビール醸造が盛んになり、1835年には事業としての醸造所が誕生しました。1842年に創業したピルスナーウルケル醸造所でつくられる「ピルスナーウルケル」は、チェコで最も有名なビールブランドです。

本場のピルスナーウルケル醸造所見学

写真:Hiroko Oji

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この醸造所内はガイドツアーによる見学が可能です。広い敷地内を移動しながらビールの歴史や原材料についての説明に加え、画期的な製法についても聞けます。

本場のピルスナーウルケル醸造所見学

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1時間半のツアーの最後には、できたてほやほやのピルスナービールの試飲が待っています。迷路のような地下にあるセラーに並ぶ沢山のビヤ樽のひとつから、スタッフによって注がれるピルスナーは無濾過の状態。

お店で飲むビールは濾過されており、それに比べるとチョッピリ濁りがありますが、飲みやすい味わい深いもの。ここでしか飲めないビールです。

<ピルスナーウルケル醸造所の基本情報>
住所:U Prazdroje 64/7, 301 00 Pilsen 3,
電話番号:+420-377-062-888
営業時間:(4月〜6月、9月)8:00〜18:00、(7月〜8月)8:00〜19:00、(10月〜3月)8:00〜17:00

ビール醸造博物館での見学

ビール醸造博物館での見学

写真:Hiroko Oji

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醸造所見学の前に訪れておきたいのが、旧市街にあるビール醸造博物館。13世紀末には始まっていたとされるビール醸造の歴史と醸造過程を学べる博物館で、15世紀のモルトハウスを改造した建物内に入っています。

ビール醸造博物館での見学

写真:Hiroko Oji

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館内では当時の醸造道具や19世紀ごろに盛んであった居酒屋に欠かせない道具類の数々に加え、かつてのビアホールの装飾品などが見られます。さらにはモルト(麦芽:発芽した麦)の乾燥室や古井戸など実際に使用していたものも展示されています。

ビール醸造博物館での見学

写真:Hiroko Oji

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また、人形を使って樽作りの様子も再現されており、見応えたっぷり。入場チケットと共に渡される試飲券は近所のレストラン(指定の4軒のうち1軒)でビール一杯と引換できます。

ガイドツアーでは、この博物館と共に地下道博物館の見学も可能です。町の地下に張り巡らされた網の目のような地下道で食料の貯蔵庫として使用されたものです。水をくみ上げるシステムや中世の陶器やガラス器、武器なども展示されていますのでぜひご参加くださいね。

<ビール醸造博物館の基本情報>
住所:Veleslavinova58,301 00 Plzen 3,
電話番号:+420-726-618-357
開館時間:10:00〜18:00

ビールだけじゃない!ピルスナーの故郷プルゼニュ

チェコが世界に誇るピルスナービールの発祥の地として知られるプルゼニュの町でのお楽しみは、ビールだけではありません。

シンボル的存在の大聖堂に西ボヘミア博物館や人形劇博物館、ホラー博物館、大シナゴークなどの見所も点在しています。プラハから日帰り観光も可能ではありますが、観光スポットを巡りながら地ビールとチェコ料理を堪能するためにも、ぜひ宿泊してこのプルゼニュの町を楽しんでください。

2023年2月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2022/12/02−2022/12/05 訪問

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