オランダの風車は今も現役!「ザーンセ・スカンス」で風車内見学

オランダの風車は今も現役!「ザーンセ・スカンス」で風車内見学

更新日:2023/06/09 14:20

Hiroko Ojiのプロフィール写真 Hiroko Oji ヨーロッパ一人旅愛好家
オランダの首都アムステルダムの北約15キロメートルにある「ザーンセ・スカンス」は、世界的に有名な風車村。長閑な田園風景に囲まれ、ザーン川沿いに建ち並ぶ風車をめぐり、今も現役のその姿を体感してみませんか。

オランダの風景としてよく紹介される伝統的な風車は、製粉・製材・製油などの工場として今も稼働中!風車内では大きな羽根から伝わる歯車の力を利用した製造過程を見学できます。

風車の風景が素晴らしいザーンセ・スカンス村

風車の風景が素晴らしいザーンセ・スカンス村

写真:Hiroko Oji

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オランダの首都アムステルダムから北へ約15キロのロケーションにある「ザーンセ・スカンス」は、かつて「ザーンストレーク」と呼ばれ、西ヨーロッパにおいては最も古い工業地帯でした。

18世紀には1000基もの風車が存在し、排水や灌漑、小麦粉を挽くなど日常生活に欠かせない存在でした。が、1920年時点では50基、現在残っているのは各地から集められたものや再建・修復された13基。大幅に減少した数少ない風車は最適な状態に保たれ、今も定期的に稼働しています。

風車の風景が素晴らしいザーンセ・スカンス村

写真:Hiroko Oji

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平坦な国土で海抜より低い土地が多く、強い風の吹くオランダ。オランダの風車は、そんな地形的な特徴から動力源として利用されてきました。

オランダ風車の羽根は4枚〜6枚の木製で障子の格子のようになっていて布を張ったり巻いたりして風を受ける形です。この羽根が風を受けて回り、動力をいくつもの歯車に伝えて排水・灌漑をしたり、石臼をひいたり機械を動かして小麦粉や絵の具原料・香辛料などの製粉をはじめ材木や油などを製造するのです。

風車の風景が素晴らしいザーンセ・スカンス村

写真:Hiroko Oji

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ザーンセ・スカンスでは、13基のうち3基が中に入って現役で稼働している風車内の様子を見学することが可能。展望デッキのある風車では、回る風車の羽の間からのどかな田園風景を楽しめます。

製粉工場の風車「DE KAT」

製粉工場の風車「DE KAT」

写真:Hiroko Oji

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稼働中の風車の一つ「DE KAT」と呼ばれるペイントミルは、絵の具の製造に使われている風車です。

もともと1781年に建てられた足場付きの八角形の風車で、後に製油所に改造されたものの、火事で完全に焼失。1960年に部分的に再建されて以来、塗装工場に改造されました。時にはチョークの粉砕に、後に石炭の塊の粉砕に使用されてきた歴史を持っています。

製粉工場の風車「DE KAT」

写真:Hiroko Oji

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内部では、風の力で回る大きな羽根の力がいくつもの組み合わされた大きな歯車に伝わって、石臼の絵の具の材料を細かく砕いて絵の具を作っています。

製粉工場の風車「DE KAT」

写真:Hiroko Oji

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展望デッキに出ると、そこからは田園風景の中に広がる村の様子やザーン川を挟んだ向こう岸の風景が一望のもと。大きな羽根が風の力で回るのも目の前で見ることができ迫力が伝わってきますよ。

<DE KATの基本情報>
住所:Kalverringdijk 29,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-621-0477
開館時間:9:00〜16:30

製材工場「HET JONGE SCHAAP」

製材工場「HET JONGE SCHAAP」

写真:Hiroko Oji

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川沿いの遊歩道を少し奥に歩くと「HET JONGE SCHAAP」という製材所となる六角形の葦で覆われた風車に辿り着きます。ザーン地区にはかつてピーク時には200を超える製材所があったのですが、現在はここだけ。

かつてザーンダム駅のある地域に建っていたものをこちらに移転させ、2007年にオープンしたのが「HET JONGE SCHAAP」です。

製材工場「HET JONGE SCHAAP」

写真:Hiroko Oji

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この製材所で最も特徴的なのが、歯車に合わせて上下に動くのこぎり。何本もののこぎりは間隔が調整できるので、様々な厚さの板に製材できるのです。大きな丸太がこののこぎりによって板状に切られていく様子はいつまで見ていても飽きない光景です。

製材工場「HET JONGE SCHAAP」

写真:Hiroko Oji

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切り出された板は風車の横にある納屋に積まれていきます。

<HET JONGE SCHAAPの基本情報>
住所:Kalverringdijk 31A,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-640-1377
開館時間:9:30〜16:30

製油工場「DE BONTE HEN」

製油工場「DE BONTE HEN」

写真:Hiroko Oji

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さらに奥に進むと「DE BONTE HEN」という製油工場の風車が建っています。

「DE BONTE HEN」は、1693年に建てられ1927年まで稼働していました。その後、長年使用されない間に荒れ果て、1935年に解体されてしまいました。しかし、倉庫と土台自体はそのまま残され、様々な物資の保管庫として利用されていたおかげで、1973年にザーン風車協会が買い取り修復し、現在の姿となりました。

製油工場「DE BONTE HEN」

写真:Hiroko Oji

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「DE BONTE HEN」は現在でも植物油を生産しています。

植物の種子は回転する重い石臼で粉砕され、加熱された撹拌機で熱せられます。見学していると加熱する炎のある炉の中も見せてくれるので、熱気が伝わってきます。その後巨大な力で圧搾されて押し出され、油と固形状のものに分かれます。油はろ過されて貯蔵庫に貯蔵され、固形物は牛の飼料として販売されています。

製油工場「DE BONTE HEN」

写真:Hiroko Oji

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原料の種子や製品となったものも展示されています。

<DE BONTE HENの基本情報>
住所:Kalverringdijk 39,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-621-7452

風車博物館

風車博物館

写真:Hiroko Oji

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川沿いに建つ風車群を通り抜けて、一番北にあるのが風車博物館。長閑な田園風景の中に佇んでいます。

風車博物館

写真:Hiroko Oji

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館内では様々な風車や仕組み・骨組みの展示にはじまり、風車で製造する原材料や製品、できた製品の運搬に使われたボートや船、風車保存に貢献した人々についての資料や写真などの展示を見ることができます。

風車博物館

写真:Hiroko Oji

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また見晴らしの良いホールでは、コーヒーを飲みながら、風車で働いてきた人々の様子がわかる写真の展示を見ることができます。

<風車博物館の基本情報>
住所:Kalverringdijk 30,1509 BT Zaandam
電話番号:+31-75-628-8968
開館時間:10:00〜17:00

オランダならではの風車について学習できるテーマパーク

ザーンセ・スカンスは、村自体が野外博物館のようになっており、様々な博物館でオランダの事がよくわかるテーマパークのようなところです。

中でも、風車そのものについて、中に入って現役で稼働している様子を詳しく見学できるのが面白いところ。風車の担ってきた役割や歴史を肌で感じられ、充実感もアップすることでしょう。アムステルダムから日帰り観光も可能ですが、ゆったりじっくり見て回るためにも「ザーンセ・スカンス・カード」という24時間有効のチケットを利用して訪問されることをお薦めします。

2023年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

掲載内容は執筆時点のものです。 2023/04/17−2023/04/18 訪問

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