写真:乾口 達司
地図を見る「関ヶ原ウォーランド(せきがはらウォーランド)」は、岐阜県関ケ原町にあるテーマパーク。その名のとおり、1600(慶長5)年9月、当地で繰り広げられた関ヶ原の合戦をテーマとした施設で、200体以上からなる戦国武将や兵士、兵馬がそれぞれの陣営に分かれて戦う様子が再現されています。
写真:乾口 達司
地図を見るその合戦シーンは、こちら。屋外の広い敷地では、さまざまな場面に分かれて、当時の合戦の様子が再現されています。
写真:乾口 達司
地図を見る注目したいのは、合戦に参加している等身大の武将や兵士がいずれもコンクリートで造形されていること。これらは彫刻家・浅野祥雲(あさのしょううん)によって製作されたものです。
浅野祥雲(1891年〜1978年)は岐阜県出身。コンクリートで人物や動物を製作し、その上からペンキで彩色をほどこす手法のもと、多くの作品を製作しました。その大半はご覧のように稚拙でありながらユーモアを感じさせるものであり、一部の好事家からはいまなお熱烈な支持を集めています。
関ヶ原ウォーランドは愛知県犬山市の桃太郎神社、愛知県日進市の五色園とならび、浅野の作品を多数見学することのできる貴重なスポットなのです。
写真:乾口 達司
地図を見るしかし、浅野の作品が稚拙さを感じさせるものであるからといって、決して馬鹿にしてはなりません。
たとえば、こちらの兵士の顔面をご覧ください。合戦の最中についた血飛沫も彩色されています。目玉が飛び出さんばかりの驚愕の表情ともども、合戦のリアリティを追求しようとした浅野の真摯な思いが伝わってきませんか?
写真:乾口 達司
地図を見るこちらでは、背中に背負っている黄色いものに注目!これは「母衣」と呼ばれる武具の一種で、いわゆる旗指物の源流にあるもの。
細部の意匠にまでこだわろうとする浅野の意気込みが感じられる造型です。
写真:乾口 達司
地図を見るこちらは敗者の首を運搬する兵士たちの様子を造形化したものですが、髪の毛を丸太にくくって吊り下げている点、何とも生々しく感じられませんか?
写真:乾口 達司
地図を見る奥州の上杉氏征伐のため、家康が上方を出立した隙をつき、石田三成が反家康勢力を結集。その三成の動きを察知した家康は上方へとって返し、両軍は激突します。その舞台となったのが、ここ、関ヶ原です。
写真は西軍の大将・三成の陣を再現したもの。天下分け目の戦いとも称された関ヶ原の合戦において、緊張感のただよう三成陣営の様子がよく示されています。
三成が手を挙げていることからもわかるように、さあ、いよいよ合戦のはじまりです。
写真:乾口 達司
地図を見る日本に鉄砲が伝来してからはや半世紀。関ヶ原の合戦においても鉄砲隊は華々しく活躍しました。
敵方を狙い撃ちしようとする兵士の鋭い眼光、緊迫感に富んでいますね。
写真:乾口 達司
地図を見る鉄砲に撃たれたためか、馬が驚き、武者が地面に振り落とされそうになっています。
迫力に満ちたシーンであり、合戦の凄まじさがよく伝わってきます。
写真:乾口 達司
地図を見る開戦当初は西軍に勢いがありましたが、西軍の一翼をになっていた小早川秀秋が東軍に寝返ったことで、形勢は逆転したとされています。
写真はそのきっかけを作った小早川秀秋の陣営です。
写真:乾口 達司
地図を見る小早川軍の裏切りにより、西軍は壊滅。三成の盟友であり、西軍の主力をになっていた大谷吉統は遂に自害しました。
写真は、吉統がいま、まさに切腹しようとしているシーンです。
写真:乾口 達司
地図を見る関ヶ原の合戦は一日で勝負がつきました。写真は家康がみずから敗軍の将の首実検にのぞんでいるシーン。
この勝利により、家康は名実ともに天下人となったのです。
写真:乾口 達司
地図を見る関ケ原の合戦では、あの剣豪・宮本武蔵も登場!その真偽はいまだ不明ながら、武蔵は関ケ原の合戦に参加していたといわれています。果たして、その真相はいかに?
写真:乾口 達司
地図を見る関ケ原の合戦当時、すでに他界していた甲斐の戦国大名・武田信玄も登場。軍配に記された「もう争いはやめい!ノーモア関ケ原じゃ!」という文言が、いまなお世界各地で戦争の続く現代社会を痛烈に戒めていると思いませんか?
写真:乾口 達司
地図を見る関ヶ原ウォーランドでは、夏から初秋にかけて、風鈴のイベントも開催されています。
しかし、風鈴を単に清涼感を得るための道具としてみなすのは不十分。もともと魔除けの意味がそなわっていた風鈴を吊るすことにより、関ケ原の合戦のような災厄が二度と起こらないようにといった願いも込められているのです。そのようなことを念頭に置きながら各所を見てまわり、おびただしい数の風鈴の音色に魅了されてください。
※2023年の「風鈴まつり」の開催期間は6月3日(土)〜9月30日(日)です。
関ヶ原ウォーランドの魅力、ご理解いただけたでしょうか。関ケ原の合戦の概要を知る目的として、あるいは、コンクリート作家・浅野翔雲の作品群を実見する目的として関ヶ原ウォーランドを訪れ、その圧倒的な世界に魅了されてください。
住所:岐阜県不破郡関ケ原町関ケ原1701-6
電話番号:0584-43-1177
営業時間:午前10時〜午後4時(12月〜翌年3月は午後3時まで)
料金:大人500円/子人300円(風鈴まつりの期間中は大人800円/小人500円/幼児(4〜6歳)300円)
2023年6月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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(2025/2/8更新)
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