写真:島塚 渓
地図を見る若草山は、頭にかぶる「笠」を三つ重ねたような形をしていることから、古来より三笠山(みかさやま)とも呼ばれてきました。毎年1月に開催される山焼きでも有名で、夜間に三笠山の斜面が燃え上がる光景は非常に幻想的です。
東大寺や興福寺などの奈良を代表する観光名所に隣接していることもあり、利便性の高い景勝地として人気があります。
写真:島塚 渓
地図を見る若草山では奈良のシンボルとして有名な鹿も見ることができます。山の麓だけではなく展望台付近にも鹿が生息しているので、随所で奈良らしい光景を見ることできます。
また、鹿はノシバと呼ばれる若草山を覆う日本固有の芝の生育にも欠かせない役割を果たしています。鹿が古いノシバの葉を食べることによって、新しい葉が光合成をしやすくなり、芝の生育が早くなると考えられています。さらに、鹿のフンによってノシバの種が広範囲に散布されるという利点もあり、若草山の美しい景観は鹿によって守られていると言っても過言ではありません。
写真:島塚 渓
地図を見る若草山の登山道はいくつかありますが、奈良公園に近い北ゲートもしくは春日大社側の南ゲートから入山するのが一般的です。どちらの登山道もしっかり整備されており、約40分から50分ほどで山頂に到達できます。
最も人通りが多い北ゲートから入ると、350段ほどの階段があり、11月中旬から12月上旬にかけての紅葉の時期は、山中のモミジが舞い落ちる美しい光景が広がっています。
写真:島塚 渓
地図を見る若草山はモミジだけではなく、ナンキンハゼと呼ばれる植物の紅葉も楽しむことができます。
丸みを帯びた菱形の葉をしたナンキンハゼは、例年10月中旬ごろから色づき始めるため、モミジを合わせると若草山では比較的長い期間にわたって紅葉を鑑賞することができます。これは、植物の種類だけではなく、麓と山頂との環境の違いもあり、標高の高いところから色づき始め、徐々に平地に紅葉が広まっていきます。
写真:島塚 渓
地図を見る若草山は山頂の三重目だけではなく、一重目、二重目と展望台になっており、それぞれの場所で異なった雰囲気の眺望を楽しむことができます。
麓から約15分から20分で辿り着く一重目からでも十分に美しい光景となっており、東大寺や興福寺の五重塔が眼下に広がっています。さらに、山頂の三重目からは、奈良盆地を一望できるだけではなく、遠く葛城山や吉野の山々までも目にすることできます。
写真:島塚 渓
地図を見る紅葉の時期と重なるようにして、例年10月から11月にかけてススキが見ごろを迎えます。若草山に自生するススキは、午後から夕方ごろにかけて西日を受け、キラキラと輝く美しい姿になります。
奈良を代表する寺院である東大寺の大仏殿とのコントラストも素晴らしく、まさにここでしか見ることのできない風景となっています。
住所:奈良市雑司町469
開山期間:3月第3土曜日〜12月第2日曜日
開山時間:9時〜17時
入山料:大人(中学生以上)150円、小人(3歳以上)80円
2023年9月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
この記事を書いたナビゲーター
島塚 渓
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