岡山駅から宇野線で10分ほど南に下った備前西市駅。宇野線は1時間に1本程度の運行なのでアクセスはけっして良くないものの、わざわざ出向いてでも食べに行きたいラーメン屋がある。備前西市駅で古くから営業する「ラーメン太郎」だ。
レモンをまるまる1つ分トッピングしたレモンラーメンが名物のお店で、地元の常連客のみならず、全国のラーメン通も足を運ぶ繁盛店なのだ。
店内はカウンター6席にテーブル6つで、雰囲気もどこにでもある町のラーメン屋さんといった感じ。しかし、平日11時頃とお昼どきをちょっと外しても、ほぼ満員のにぎわい。レモンラーメンを注文するのは2割ほどで、チャンポンや炒飯を頼むお客さんも多い。
カウンターの一角は「メンデルスゾーン」と名づけられた配膳スペースとなっている。演奏記号で間を空けるという意味があるわけでもなく、ゾーンをひっかけただけのダジャレである。
こちらがレモンラーメン、お値段は700円なり。
麺も具もすべて覆い隠してしまうほど、レモンの輪切りがびっちり敷き詰められている。
レモンの大群を押しのけると、その下には、もやしと大量の肉厚チャーシュー。レモンのみならず、チャーシューの量もかなりのもので、チャーシュー麺として売りだしても問題ないほどである。
一見するとレモンとラーメンの組み合わせはミスマッチに思われるかもしれない。ところがどっこい、意外にも双方の相性は抜群なのだ。濃厚なとんこつスープがレモン汁と混ざり合い、爽快な後味を醸し出している。麺も極細ながらも強い腰があって、ごりごりと良い歯ごたえだ。
電車を使って旅する人にとっては、アクセスがそれほど良くない場所にあるけれど、わざわざ出向いてでも食べる価値のあるラーメンと言えよう。話しのネタとしても、おいしい食事としても、充分オススメできる。
桃太郎のモデル・大吉備津彦命を祀っている「吉備津神社」なども併せて巡る、桃とレモンの果物ツアーなんてのも一興だろう。
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(2025/2/10更新)
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