写真:乾口 達司
地図を見る慶州市は慶尚北道に位置する街。古代、朝鮮半島を支配した新羅の都が置かれていたところです。したがって、現在も数多くの遺跡が点在しており、旧市街地およびその周辺の遺構は「慶州歴史地域」の名で世界文化遺産に登録されています。
そんな慶州の「顔」は、おびただしい数の古墳!街のあちらこちらで顔をのぞかせており、古代の墳墓と現代的な街並みとが共存しているところに、慶州ならではの風景の特徴が認められます。
写真:乾口 達司
地図を見るそんな慶州の中心部でまず「秋」を実感していただきたいのは、こちらの「大陵苑」。約12万5400坪という広大な敷地に20基以上の古墳が点在する古墳公園です。
秋になると、園内の樹木が赤く色づきはじめ、古墳とのコントラストがよりいっそう際立ちます。
写真:乾口 達司
地図を見る大陵苑の広い敷地では、古墳のあいだをぬうようにして、散策路が設けられています。
その沿道にはさまざまな木々が植えられており、紅葉のシーズンになると、古墳を眺めながら、赤く色づいた木々まで堪能できます。
写真:乾口 達司
地図を見るご覧のように、色とりどりの木々が訪れるものの目を楽しませてくれます。
写真:乾口 達司
地図を見るもちろん、大陵苑の「秋」は紅葉にだけあるわけではありません。ご覧のように、実をつけた樹木もあちらこちらに見られます。
写真はカリンの実。カリンは中国原産のバラ科の落葉樹で、秋になると、大きな黄色い実をつけます。これもまた「秋」の一コマですね。
<大陵苑の基本情報>
住所:大韓民国慶尚北道慶州市皇南洞
アクセス:新慶州駅より車で約20分
入園料:有料
写真:乾口 達司
地図を見る紅葉に特化して訪れるのであれば、世界遺産の「仏国寺(プルグクサ)」をお勧めします。仏国寺は慶州の最高峰「吐含山(トハムサン)」のふもとに位置する曹洞宗の寺院。『三国遺事』によると、創建は751年。当時、新羅の宰相であった金大城が父母のために寺院を建立したことにはじまります。
吐含山の山麓に位置していることもあり、広大な境内にはたくさんの樹木が生い茂っています。とりわけ、秋になると、全山が紅く色づきます。
写真:乾口 達司
地図を見る紅葉の向こうに見える石造りの橋は、創建当初からの遺構の一つ。俗界と聖域としての中央伽藍とを橋渡しするものとして設置されています。
世界遺産を見ながら紅葉まで見られるなんて、贅沢ですよね。
写真:乾口 達司
地図を見るとりわけ、中央伽藍の西方一帯では、集中的に紅葉を目にすることができます。色づきは一様ではなく、まばらであるため、木々に陽の光が当たるとグラデーションがいっそう際立ちます。
<仏国寺の基本情報>
住所:大韓民国慶尚北道慶州市進峴洞
電話番号:+82-54-746-9913
アクセス:「慶州バスターミナル」からバスで約25分
拝観時間:7:30〜17:30(2月)/9:00〜17:00(3月〜9月)/7:00〜17:30(10月)/7:30〜17:00(11月〜1月)
拝観料:有料
写真:乾口 達司
地図を見る「良洞村(ヤンドンマウル)」は、慶州の北部に位置する民俗村。朝鮮王朝時代の伝統的な家屋を数多く残していることから、2010年、安東市にある河回村とともに、ユネスコの世界遺産に登録されました。
良洞村は、朝鮮王朝時代、王につかえた支配階級「両班」の村として知られています。現在もその子孫が実際に暮らしており、伝統を守り続ける彼らの日常の一端をうかがい知るのにも格好のスポットです。
写真:乾口 達司
地図を見る伝統的な築地塀の向こうには、赤や黄色に色づいた紅葉も顔をのぞかせています。
写真:乾口 達司
地図を見る現在も両班の子孫が暮らす良洞村では、彼らの暮らしの一コマにも「秋」を感じさせる光景が見られます。
たとえば、こちらはお庭の白菜畑。秋になり、すでに大きく成長した白菜は収穫時を迎えています。収穫された白菜は自家製キムチの材料となります。
写真:乾口 達司
地図を見る軒下には、おびただしい数の柿の天日干しも見られます。
写真:乾口 達司
地図を見る裏山まで登れば、遠くの家並みや山並みまでも見渡すことができます。広大な耕作地にはすでに農作物はなく、収穫後の藁を詰め込んだ白いフレコンバッグだけが点々と続いています。これもまた紅葉のあざやかさとはまた異なった「秋」の風景であるといえるでしょう。
<良洞村の基本情報>
住所:大韓民国慶尚北道慶州市江東面良洞村
電話番号:+82-54-762-2630
アクセス:慶州市中心部よりバスで約50分
入園料:有料
慶州の「秋」、いかがでしたか?今回は世界遺産となっているスポットを中心に紹介しましたが、もちろん、それだけが慶州の「秋」の光景ではありません。実際に慶州を訪れ、観光客それぞれの「秋」を見つけてみてはいかがでしょうか。
※慶州における紅葉の見頃は11月中旬から下旬にかけてです
2023年8月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。
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この記事を書いたナビゲーター
乾口 達司
これまでは日本文学や歴史学の世界で培った見識にもとづいて数多くの評論や書評を執筆してまいりました。奈良生まれ、奈良育ちの生粋の奈良っ子。奈良といえば日本を代表する観光地の一つですが、地元民の立場からい…
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